.* チャイルドマインダーとして開業する前に❷ *.

こんにちは!

チャイルドマインダーのみぎたです(*'ω'*) 保育園でお仕事をしたり、訪問して保育を行ったりしています。

今日の記事も前回の記事に引き続き、事業計画をたてたり、届出等を出すなど、チャイルドマインダーとしての開業に向けた内容となっております。


事業計画をたてる

«目次»

➀特色や付加価値的サービスと顧客ターゲットを決定する

②開業日を決定する

➂開業場所を決定する

④施設環境を整える

⑤対象となるこどもの年齢と人数を決定する

⑥料金とシステムを決定する

⑦保育方針や保育内容を決定する

⑧職員やスタッフを確保する

⑨必要書類を作成する

⑩保険に加入する

⑪広告告知媒体を作成する

⑫届出等の手続を完了する

🍀らいん

【事業計画を立てる】


➀特色や付加価値的サービスと顧客ターゲットを決定する

施設の目的や施設の提供するサービスの内容によって顧客ターゲットが絞られるため、施設の特色や、利用者にとっての魅力的な付加価値的サービスを何にするのかを決定します。

例)

・駅近で一時保育を中心とした保育施設

・共働きの多い地域での月極保育を中心とした保育施設

・英語や音楽、学習指導など教育的要素を多く取り入れた保育施設

・送迎や塾への付き添いなどの個別の要望に対応する保育施設


②開業日を決定する

認可外保育園は、認可保育園と違っていつでも入園できるのが魅力の一つでもあるので、いつでなければならないというのはありません。施設の持つ性格や中心となる利用目的によっても進められる開業日は異なりますが、月極保育の多い一般施設では、やはり4月入所が多いので、2~3月からの慣らし保育が実施できるように、それ以前には開業して状態が安定していることが望ましいようです。


➂開業場所を決定する

地域や土地柄で保育ニーズは変わってきます。開業場所を決定する際は、実際に足を運び周辺の環境をチェックしたり、自分が提供する保育へのニーズが高い地域を選ぶ必要があります。

*立地調査におけるチェックポイント

・周囲の環境が安全で清潔感があるか

・こどもの送迎に便利な場所であるか

・わかりやすい場所か

・こどもに適したあそび場が近くにあるか

・近くに利用できる公共施設があるか

・病院などの医療機関があるか

・駐車スペースは確保できるか

・騒音などで周辺から苦情は来ないか

・他の保育施設との位置関係はどうか

・周辺に顧客となり得る年代層や所得層は多いか


④施設環境を整える

「認可外保育施設指導監督基準」を目安にして、準備する施設環境や設備、備品等について決定し、必要な設備を整え、遊具や備品を揃えます。

⑴適切な保育施設を確保する

⑵安全・衛星を確保する設備を整える

⑶備品・遊具を用意する

「認可外保育施設指導監督基準」


⑤対象となるこどもの年齢と人数を決定する

認可外保育施設に該当する場合は、厚生労働省及び自治体の認可外保育施設指導監督基準を確認して、お預かりするこどもの年齢や人数を決定します。

保育者一人につきお預かりできるこどもの数については、厚生労働省 認可外保育施設指導監督基準にそれぞれ記載がありますが、チャイルドマインダーとしてこども一人ひとりを大切に愛育し、こども一人ひとりの個性に合わせた質の高い保育を実践したいと望むのであれば、チャイルドマインダー1名が保育にあたることのできるこどもの数は、0~1歳児の場合は2名、3~6歳児の場合は5名以下が適切です。

*認可外保育施設であっても、上記の基準が適用されない保育システムもあります。

また、チャイルドマインダーのスキルを活用して各種の活動展開をする場合は、施設や業務の特色をよく踏まえた上で、対象年齢・内容・目的・時間数などの要素を考慮して、こどもの受け入れ人数を決定します。


⑥料金とシステムを決定する

⑴予測される利益(売上から運営にかかる経費を引いたもの)を計算し、健全な運営ができる料金体系やシステムを作ります。

ア)運営にかかる経費を計算する

・地代・家賃

・人件費

・水道・光熱費

・通信費

・食費(食事を提供する場合)

・消耗品費

・設備・備品費

・保険料

・広告・宣伝費

・雑費など

イ)売上(収入)予測を計算する

ウ)売上(収入)から運営にかかる経費(支出)を引き、利益を計算する


⑵チャイルドマインダーが提供する保育の質や付加価値的サービス等を考慮した上で、顧客とチャイルドマインダー自身が納得できる適正な料金を設定します。

保育料金を決定する際に、近隣の他の保育施設の保育料金との比較をすることは必要ですが、ただ単に他社との価格競争に走ることは好ましいことではありません。

保護者からの多様化する保育ニーズを的確にとらえることが発展へとつながります。保護者からのニーズに応えるもの、保護者のあってほしいサービスを実現することで他社との差別化を図ることができ、以下の料金システムなどに反映することができます。

ア)基本料金と基本時間外料金

イ)入会金・年会費・会員料金とビジター料金

ウ)食事代・ミルク代・おやつ代・オムツ代

エ)沐浴・入浴料金

オ)行事費・冷暖房費

カ)兄弟割引

キ)送迎その他の特別な要望について発生する料金

ク)キャンセル料

ケ)月極料金と一時保育料金

コ)支払方法

 

⑦保育方針や保育内容を決定する

「チャイルドマインダーの保育目標」を基本に、保育の目的や目標を明確にし、保育方針を決定します。


⑧職員やスタッフを確保する

保育施設を開設する場合、施設の規模や提供する保育サービスによっては、一定数の保育士や看護師などの有資格者が必要となります。開設前には自治体の保育施設指導監督基準を確認した上で、提供する保育を遂行するに十分な職員や保育スタッフの数、採用基準を決定し、必要な人材を確保します。

こどもの保育という業務への評価は、スタッフの質次第であるといっても過言ではありません。スタッフの採用については、資格だけで判断せずにその人の経験や能力をよく見極め、良い人材を得ることが大切となってきます。


⑨必要書類を作成する

パンフレットや業務上必要な書類や帳票類を様々な角度から検討の上決定し、一つ一つ内容を確認しながら作成します。

契約時に書面での交付義務がある内容』

・設置者の氏名・住所・名称・所在地

・施設の名称・所在地

・施設管理者の氏名・住所

・利用者からの苦情を受け付ける担当職員の氏名・連絡先

・利用者に対して提供するサービス内容

・サービスの提供に対して利用者が支払うべき額

・食事代・入会金・キャンセル料などを別途加算する場合の額

・保育する乳幼児に関して契約している保険の種類・保険事故・保険金額

・提携する医療機関の名称・所在地・提携内容


⑴入園案内書・パンフレット

保育施設の特色や雰囲気、保育の様子などが伝わるよう工夫して作成します。

・保育方針

・年間スケジュール

・一日の流れ


⑵料金表

保育料金だけでなく、保護者が負担するその他の費用やキャンセル料などについても明確に記載します。


⑶利用規約書

契約は、この規約の内容に納得、同意して締結されるものなので、漏れのないように作成しなければなりません。規約については後々のトラブルを防ぐためにも、必ず文書にして明確化します。

・申し込みから利用までの流れ

・申し込み時に必要な書類

・保護者が用意するもの

・受け入れ条件(こどもの年齢・健康状態など)

・緊急時の対応

・責任の範囲

・賠償保険の内容

についての記載も必要です。


⑷申込書・契約書

「契約時に書面での交付義務がある内容」を漏れなく決定した上で、提供する業務内容や料金についての契約内容を明記した保育申込書・契約書等を作成し、保育に入る前には必ず書面にて署名捺印を交わします。


⑸同意書

こどもの保育に携わるということは、こどもの命を委ねられるということです。緊急時の対応や免責事項について説明した同意書は、必ず契約前に保護者に内容を確認していただき、署名捺印をしていただきます。


⑹パーソナルデータ

これは児童表や健康調査票にあたるものです。こどものとのより良い向き合いのために、チャイルドマインダーが知っておくべき情報を交換し記録します。なお、業務上で知り得た個人情報については、守秘義務を遵守しなければならないことも忘れてはいけません。


⑺デイケアレポート

一日の保育活動とこどもの様子について記録し、保護者とこどもとチャイルドマインダーをつなぐ連絡票兼、報告書です。


⑻保育記録

施設内用の一日の保育業務記録であり、保育日誌にあたるものです。一日の活動内容やこどもの様子、実際にどのように一日を過ごしたのかを記録します。


⑼指示書・承諾書

保護者からの特別な対応の依頼を受ける場合は、前もって書面の「指示書」により指示をいただきます。また、特別な保育活動を実施する場合は、前もって書面の「承諾書」によりその内容を通知し、保護者の承諾を得てから実施します。


⑽その他

・事故発生記録

・健康記録

・登園許可書

・請求書・領収書

必要な書類をしっかりと用意しておくことで業務を速やかに遂行することができ、その結果、保護者の不安を安心に、さらには信頼へと発展させることができます。


⑾整備が義務付けられている帳票類

施設の運営上、整備が義務づけられている帳票類があります。

・職員の氏名・連絡先、職員の資格を証明する書類の写し、採用年月日等

・保育している児童の状況を明らかにする帳簿等

・在籍児童の氏名、連絡先等

・労働者名簿、賃金台帳、雇用・解雇、災害補償、賃金等に関する書類


⑩保険に加入する

開業する際、保険の加入は必須事項となっています。

こどもをお預かりする以上、細心の注意を払って保育にあたりますが、それでも事故発生の可能性はゼロではありません。万が一の場合に備えて、補償内容等を検討し、賠償責任保険や傷害保険など、保育の状況に合う保険を決定し、加入します。


⑪広告告知媒体を作成する

看板やポスター、チラシ、ホームページなど、集客のための広告告知媒体を作成します。


⑫届出等の手続を完了する

保育施設はその規模や保育形態により、届出等が義務付けられています。

届出等が義務付けられている保育施設については、自治体によって基準等が異なりますので、開設時には保育施設所在地の自治体への確認が必要になります。

「認可外保育施設に関する設置届出」手続きを完了する

認可外保育施設の場合は、認可施設ではないため認可を得ることは求められませんが、設置届出は必要です。

認可外保育施設指導監督基準の改正により、乳幼児を一人でもお預かりする場合は、都道府県知事等への届出が義務付けられています。

また、認可外の訪問型保育事業(いわゆるベビーシッター事業)者で、こどもの預かりサービスのマッチングサイトを活用して事業を実施している場合は、利用しているマッチングサイトのURLの届出も必要となりました。

自治体によっては独自の指導基準や保育システムを導入している場合もありますので、保育施設の開設や開業に際しては、各自治体への確認が必要です。

参考)「認可外保育施設指導監督基準」


税務署等への届出を行う

開業後に、個人の場合は ➤所得税・源泉所得税・事業税

法人の場合は ➤法人税・源泉所得税・事業税・住民税に関す届出

これらが必要となります。

また、従業員数によっては ➤社会保険・労働保険の届出も必要になります。

🍀らいん

以上が、チャイルドマインダーとして開業するにあたり必要となってくることです。

※チャイルドマインダーのテキストを引用させていただきました

※認可外保育施設指導監督基準のURL掲載、参考にさせていただいています


このように、開業するといっても

明確なビジョンを持ち、計画を練り、各自治体等への届出などさまざまな準備が必要です。入念な準備はとても大変なことではありますが、しっかりと備えておくことで、安心して保育を提供することができるといえます。


今後、保育事業の開業を考えているという方がたくさんおられるだろうと思いますが、この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。

ここまで随分と長くなってしまいましたが、読んでくださり、ありがとうございました。


‣‣チャイルドマインダーみぎたは、チャイルドマインダーとして保育園で保育補助をしながら、一般のご家庭に訪問し保育を行ったりしています。訪問保育の開業についてのご相談はTwitter☛ @Mi_ponpoko 保育のご依頼は公式LINE☛ @628iivvuでお受け付けいたしております。

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