[DET]前田健太と契約!
2023年11月27日(現地26日)、嬉しいニュースが入ってきました。
デトロイト・タイガースが、同地区ツインズからFAになっていた前田健太と2年$24Mで契約したとのニュースが。その後フィジカルチェックを経て、本日無事に正式発表されました。タイガースでは2000年に在籍した木田優夫、野茂英雄の両投手以来、24年ぶりに日本人選手が誕生することになりました。
契約の内訳は2024年が$14M、2025年が$10M。出来高やオプションなどは含まれておらず、$24Mが完全保証されているようです。この$24Mという数字、前田が2015年オフにドジャースと結んだ8年契約の基本給と全く同じということで話題になっていましたね。
また、このうち12万ドルは子どもの野球活動を支援するタイガース財団へ寄付することになっているようです。交渉の際に編成本部長Scott Harrisが寄付を持ちかけたところ、快く承諾してくれたそう。聖人すぎますね。
獲得の経緯と狙い
タイガースは今年13勝を記録するなどエースとして活躍したEduardo Rodriguezがオプトアウト(契約破棄)で退団しており、先発投手の補強は急務となっていました。そんな中、「タイガースが前田に対し強い関心を示している」というニュースが報じられます。
その後、ツインズも再契約に前向きであるというニュースが報じられましたが、真っ先に契約をオファーしたタイガースの熱意が勝り、契約に漕ぎ着けました。タイガースは前田の契約をきっかけに、将来的な日本人投手市場での地位を確立することを目指しているとされ、今年のFA市場の目玉となっている山本由伸や今永昇太など、日本人の大物投手の獲得にも少なからず関心があるようです。今後フロントがどういった動きをしていくのかも注目です。
前田への期待
今年トミー・ジョン手術から復帰した前田は21試合(うち20試合で先発)の登板で104.1イニングを投げ6勝8敗、防御率4.23、117三振を記録しています。
投球割合が最も高かった(31.9%)のがスプリットで、被打率.182、Whiff35 %という優秀な数字を残しています。またスプリットほどではありませんが、スライダーも被打率.237、Whif27.6%とそれなりの数字を残しており、この2つの球種とフォーシームを中心に、時折シンカーやカーブを織り交ぜるといった投球でした。年齢による衰えもあり支配的なパフォーマンスはできないかもしれませんが、豊富な経験と熟練の投球術を駆使し、ローテーションの一角としての活躍を期待したいですね。
Scott Harrisも前田を「勝ちに貢献し、若手に好影響を与えるベテラン」と評しているほか、フライボールの割合が高い前田は外野が広く投手有利な本拠地コメリカパークと相性が良いだろうと推測しており、期待の高さがうかがえます。
今年限りでレジェンドのMiguel Cabreraが引退し、来年で36歳の前田はチーム最年長となります。戦力としてだけでなく、若い選手が多いチームをまとめるリーダー的な役割も期待したいですね。特に「トミー・ジョン手術からの復帰を目指す」、「スプリットを得意としている」など共通点のあるCasey Mizeには前田から多くを学んでほしいなと思っています。
また、現時点での前田のMLB通算奪三振数は951。通算1000奪三振という節目の記録をほぼ確実にタイガースで達成することになります。ファンとしては非常に嬉しいですね。
今後の見通し
前田が加入する来年の先発ローテーションは現時点でこのような形でしょうか。
・Tarik Skubal (LHP、27歳)
・前田健太 (RHP、35歳)
・Reese Olson (RHP、24歳)
・Matt Manning (RHP、24歳)
・Sawyer Gipson-Long (RHP、25歳)
・Casey Mize (RHP、26歳)
前田以外は全員20代という顔ぶれになります。実績のない選手ばかりですが、怪我から復帰し、少ない試合数ながら圧倒的なパフォーマンスを披露したSkubalや、昨年デビューし成長著しいOlson、怪我からの復活を期す元トッププロスペクトのMizeなど、注目すべき選手は多いです。特にSkubalは1年間怪我なく戦えればサイヤング賞も狙える逸材だと思っているので、ぜひ名前を覚えてほしいですね。
また、前田との契約前には前パドレスのSeth Lugo、前ヤンキースのLuis Severinoといった面々に興味を示しているという報道もあり、今後も先発投手の補強を模索していくようです。山本や今永といった日本人投手獲得の可能性もゼロではないでしょう。
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