見出し画像

交際3ヶ月で事実婚を選んだわたしたちの話

自分や恋人が収入を得られない状態になったとき、みなさんなら生活費を少しでも抑えるために事実婚を検討しますか?

もともとは他の多くのカップルと同じように交際を重ねて籍を入れようと思っていたわたしたちですが、わたしが思うように働くことができず、十分な収入を得られない状態が続いています。
そこで、同棲を機に住民票の届出を「夫(未届)」と「妻(未届)」とし、事実婚となりました。

わたしたちのように、どちらか片方の収入に不安があるカップルの検討の一助になればと思い、わたしたちのことをひとつの例として書き記しておきます。


事実婚にしようと思ったきっかけ

2016年のドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の第1話を観たことがきっかけです。
近々同棲の予定があり、家事分担などを検討するのに役立ちそうだと思ったのと、お互いに大好きなドラマだったので何気ない気持ちで一緒に観始めました。

第1話でみくりさんと平匡さんは事実婚で籍に傷をつけないようにしながら、扶養に入れるというメリットを用いて一緒に住むことの効果を最大化しようとします。

2024年現在でこの制度に変更がないのなら、現状結婚の予定はないわたしたちでも金銭面で得するのではないか、引越しでどちらにせよ役所に行く必要があるのでついでならば負担にならないだろうと思い、調べ始めました。


事実婚カップルが得られる扶養のメリット

事実婚の場合、扶養控除(23歳以上69歳以下の場合は年間38万円)を受けることはできませんが、健康保険と公的年金の扶養に入ることができます。

事実婚のカップルは、住民票の「未届」の記載と収入基準の要件を満たすことで配偶者を健康保険の扶養に入れることができます。会社員・公務員のパートナーは、厚生年金保険の扶養にも入れます。税法上の扶養に入ることはできませんが、子どもは一定の要件を満たすと扶養控除を受けることが可能です。

事実婚でも扶養に入れる!要件と手続き、必要書類を解説

わたしたちの場合、彼が会社員のため厚生年金に加入しています。
なので、扶養に入ることによりわたしの毎月かかるお金
国民健康保険 14,300円
国民年金   16,520円
合計     30,820円
年間で最大369,840円浮かすことができます。

わたし自身はできる限り早い段階で正社員として就職することを目指しており、今年の収入が結果的に扶養の範囲から出てしまったとしても、それはそれでデメリットはほとんどないと考えました。


わたしたちについて

今年28歳になる同い年のカップルです。
二人とも実家は都心から通える距離にあり、各々東京でシェアハウスや一人暮らしをしていました。
彼は会社員として在宅メインで働いています。
わたしはⅡ型の双極性障害があり、倦怠感が強く出やすいため2年ほど前に正社員からアルバイトに切り替えました。それでも思うように動けない日が続き、体調の回復を優先させるために昨年末で退職しました。
フリーでライティングの仕事を細々と受けながら正社員やアルバイトの面接を受けていましたが、体調が安定せず、治療に専念することにしました。

結婚に対する考え方は、わたしが名字が変わることや届出の煩雑さにあまり抵抗はなく、このまま交際して縁が繋がるならば籍を入れることになると思っています。

出会いから同棲まで

彼とは今年の初めにマッチングアプリで知り合いました。
はじめは特に目立った印象はなかったものの、電話をしたところから距離が縮まり、3回目のデートをした2月初旬にお付き合いを開始する運びとなりました。
わたしの個人的な感想としては、2回目のデートで交際について話し合った際に「この人なら何があってもきちんと話し合って同じ方向を向いて生きていける」と感じたのを覚えています。

同棲の提案は彼からで、お付き合いを始めてから2週間ほどでのことでした。
彼の住んでいる賃貸の契約が7月末で更新を迎えるということで、そのタイミングで引っ越して一緒に住まないかという話でした。
その時点で同棲の予定日まで5ヶ月ほどあり、すぐには返事をしなかったものの、一緒に過ごすなかで少しずつ同棲への決意も固まってきていました。

ところが、交際を開始してから外出する日が増えて疲れが溜まったり、お泊まりで睡眠のリズムが崩れてしまったりすることなどが重なり、わたしの体調が思ったより悪い状態が続きました。
また、彼も睡眠リズムが崩れてしまうことで体調に揺らぎが出始めました。

そこで、お泊まりをなくしてお互いの睡眠のリズムを整えること、わたしの体調が悪いときの家事負担を軽減すること、彼の栄養状態を改善して体調を安定させることなどを理由に彼が同棲の時期を早めることを提案し、わたしが承諾した形です。
引越しのしやすさなどを考え、4月から物件を探しはじめ5月初めに入居しました。


手続きと実際(東京都のとある区の場合)

わたしたちの場合は同棲と同時に事実婚にしたので、転入の手続きも同時に行いました。
それぞれ別の住所から転入した場合、転入の届出を別に書かなければならなかったため、続柄の記載ができませんでした。そのため、窓口で事実婚にしたい旨を伝え、手続きをしてもらいました。
夫婦生活を営んでいく意思があることを誓約する申立書に記入し、署名しました。


周囲の反応

両親には、同棲前にお互いの実家に挨拶をするときに報告しました。
毎月払う必要がなくなる金額、籍に傷がつかないことをきちんと説明すると、双方の両親ともあっさり了承してくれました。
こんなにあっさりと了承してくれたことにわたしたちも少し驚きました。
もしかしたら両親は事実婚についてきちんと理解していなかったものの、わたしたちの判断を信頼してくれていたのかもしれません。

知人には、彼、わたしともに親しい友人にのみ事実婚にすることを話しました。
わたしの友人の場合はとても肯定的でした。
扶養についてよく調べている友人からは、より控除が多くなる法律婚でもいいのではという意見もありましたが、全体的には祝福してくれる声が大きかったです。
彼の友人からは「あなたが幸せならばそれでいいよ」という言葉もありましたが、これはわたしたちの関係性が非常に短期でまだ周囲への信用を築けていないことにも起因すると感じています。今後信頼関係の構築に努めます。

最後に

事実婚は、20代で働くことができないわたしの非常にレアなケースであり、誰もが真似をする必要はないと思っています。
わたしたちも、はじめは付き合って3ヶ月で同棲や事実婚をするには早いと思っていました。ですが、一緒に過ごす中でわたしたちにとってはこのタイミングがベストだと判断しました。
一般的にどうかではなく、自分たちにとって一番良い選択を選びとっていくことが幸せに繋がっていくのではと考えています。


いいなと思ったら応援しよう!