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誰も知らない物語

それは約3年前にやってきた。
私を大きく変えた出来事。
そこから私の人生は大きく変わってしまった。
まるで小説のような展開に、自分の人生とは思えないほど。
それが私の苦しみの始まりだった。

亡くなった祖母がよく語っていた。
「人生は思い通りになることは稀。思い通りにならないことの方が普通」
子どもの私には全く理解できなかった言葉を今になって噛み締める。
誰にも語れない自分の感情を自分で昇華する必要があった。

それは時として自分を苦しめた。
仕事が忙しい時は何も考えなくてもよかった。
しかし、暇になると私はもがき苦しんでしまう。
自分の選択は正しかったのか?
自問自答する日々。

なぜか、この苦しみは時々私に光を照らしてくれるときがある。
2年前の今頃も訪れた。
でも流れ星のようにほんの一瞬で終わってしまう。
過ぎ去った後は虚無感でいっぱいになる。
そして私は再び仮面を被るのだ。

約2カ月前、久しぶりに私を光が照らした。
しばらく暗闇の中で息を潜めていた自分にとっては不意打ちのような瞬間。
その光は永遠に続くかと思われた。
しかし私はまたもや暗闇に戻された。

その時は感情が嬉しさから絶望へと落とされたので、まるでジェットコースターに乗っているかのようだった。
これはきっと私に下された罰なんだろう。
娘を悲しみに突き落としたのだから。
だから私はこの罰を受け入れる。

それでもきっといつか日は昇るだろう。
そのときが来たら私は永遠に光の中にいることができる。
だから私は生きている。
「もうじきトンネルを抜けられる」
そう誰かが私に呟いた気がした。

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