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粉だらけになった

小麦粉粘土で、ダイナミックにあそびたいんです、と、アートクラスの担当の先生からLINEが届きました。

よし、それじゃあ、思う存分やりましょう、ということで、今回のアートは、「大量の小麦粉粘土」です。

お部屋はシートを敷き詰めて、小麦粉と水を用意します。今のところ、部屋は、がらん、として、ほとんど何もない状態です。

この保育園では、全員が同じ活動をするのではなく、子どもたちが、自分で、何をしたいのかを選んで活動しています。「今日は、園庭で遊んでもいいし、みえさんのアートクラスもあるよ。今日のアートは小麦粉粘土だよ」と、朝の時間の時に先生が話をしてくれました。「小麦粉粘土」をやるぞ、というつもりの子どもたちが、部屋に入ってきます。
始めましょうか。

最初は、小麦粉の袋の中に手を突っ込んで、気持ちよさそうに触っていました。中には小麦粉をひとつかみ取って、手でぎゅっぎゅっと握って、お団子を作る人もいました。
そんな中、小麦粉1つかみ、目の高さくらいから、はらはらはら・・・と降らせてみせます。こういう時は、黙って。
でも、黙っていたって、子どもたちが見逃すはずはありません。小麦粉をつかんで降らせはじめました。両手でつかんで降らせたり、お相撲さんのように、ぱあっとまいたり。

そのうち、袋ごとさかさまにして、ざざざざーっと小麦粉を床にあけ始めます。頭からかぶる人もいます。髪の毛真っ白。顔も真っ白。
小麦粉の中にはらばいになって突っ込み、泳ぐ人もいました。とにかく大騒ぎです。

いやぁ、こんな楽しい小麦粉粘土あそび、初めてだなぁ、って思ったんですよね。

適当なタイミングで水を足します。ぐちゃぐちゃ、どろどろになります。子どもたちも水道から水を汲んでくるので、かなりの水が投入されました。ところどころ水たまりのようになり、そこをねちょねちょ歩いたり、スケートのように歩く人も現れました。結構すべります。ねちょねちょを歩くと、小麦粉が足の裏にべったりつくんですよね。「スリッパみたい-」と誰かが言って、気づいたら、みんなスリッパ状態です。

粘土らしく、ひとかたまりになってくると、粘土として遊びたい人は部屋に残り、ぐちゃぐちゃを充分に満喫した人たちは、足を洗って、次のあそびに移っていきました。

粘土の山は、ひとまとめにすると持ち上がらないくらいの量になりました。載ってみると、やわらかいのに適度な弾力があって、まぁ気持ちのいいこと!

最初に外で遊んでいた子どもたちが部屋に入ってきました。粘土の量に、うわぁ、と大騒ぎしながら、何やら感触を楽しんでいました。
小麦粉から作った人たちも楽しかったけれど、ここからスタートした人は、「大量の粘土」として楽しむことができているようです。
日を改めて、みんなで、この「大量の粘土」で遊んでみる、とのこと。

どんどん変化していく遊びが好きです。同じものを使っていても、時間の経過とともに、子どもたちの楽しみ方も、興味の持ち方も、変わる。遊びそのものも変わる。変化していく一連の流れの中で、一部のパートだけが好きな人もいれば、変化すること自体が好きな人もいます。中には、最初から最後まで、1つのあそび方に没頭し、そこだけ遊びが深まっていく人もいます。人によってそれぞれ違うところに「興味を持つポイント」ができるところが、とても好きです。

そんな訳で、今回も、存分に遊びました。

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