企業事例 | 万協製薬株式会社
万協製薬株式会社は、1960年神戸市で創業、阪神大震災で被災後に現在地に移転しました。医療用医薬品から化粧品までスキンケア製品に特化して開発・製造・販売を行う、製品アウトソーシングサービス事業を行っています。顧客数は約120社、製造品目は400以上、年間総製造個数は約4,000万個です。
基本情報
企業名:万協製薬株式会社
住所:三重県多気郡多気町五桂1169-142
業種:医薬品製造
数値・制度からみる「働きがい」と「働きやすさ」
女性正社員:77名(全従業員226名の34.1%)
正社員登用制度:パート社員・契約社員から正社員への登用実績あり(現正社員185名のうち58名がパート社員・契約社員からの登用。31.4%)
残業時間(月平均):27.4時間(2021年度実績)
有給休暇取得率:80.8%(2021年度実績)
育児休業の取得率:女性100%、男性50%(2021年度実績)
独自の支援制度:パパ・ママ育業サポート制度(2022年度利用者13名)※子どもが3歳になるまで育児のための休暇を取得可能(2022年度取得者8名)子どもが小学校卒業まで、短時間勤務を申請可能(2022年度取得者5名)
Q. どのような職場づくりを目指していますか?
昨今の日本企業では組織目標と個人の成長がかけ離れ、自社組織の目標の追求に走る余りに燃え尽きる社員が多いとされています。
しかし弊社では、社員成長が組織成長につながると確信し、「社員エンパワーメント」(情報公開と権限委譲)を徹底して行い、社員の働く現場単位で職場改善を行う権限を与え「社員の自己成長」を促し、同時に社員に「自分の家庭に居るようなリラックス感」を作り出し、自主積極的な組織を作ることに務めています。
Q. 多様な人材の活躍に向けてどのような取組をされていますか?
業務を細分化し点数化して個人の成長度合いを計る「モジュールシステム」という教育評価システム、全組織横断のジョブローテーション、キャリアアップ面談や経営幹部との面談を行い、人材育成と評価を行っています。これらを積極的に行っていることや、社内イントラネットを活用したスケジュール管理、SNSを活用した迅速な情報共有により、課内で仕事のフォローが行いやすく、休暇が取得しやすい状況にあります。
それに加えて、育児・介護休業法を上回る部分として「育児休業は子が3歳になるまで取得可能」「中学生未満の子を養育する社員は短時間勤務を申請可能」という制度があります。女性だけでなく男性の育児休業取得支援も行っています。
Q. 取組の成果を教えてください。
モジュールシステムは業務の習熟度が誰の目にも明らかで、個人のモチベーション向上につながるとともに、ジョブローテーションと組み合わせることで、互いに仕事のフォローが行いやすくなっています。
それにより、有給休暇取得率が業界全国平均より高い水準で推移しています。
また、キャリアアップ面談や経営幹部面談では、個人の取り組むべき課題の理解が進むとともに、仕事のみならず家庭事情の相談も可能です。勤務時間の変更等も迅速に対応しており、様々な事情を抱える社員が働きやすい環境となっています。
Q. 女性社員はどのように活躍されていますか?
女性の役職者は、役員1名(部長兼任)、課長2名、係長相当5名、主任相当13名の計21名が在籍しています(役職者の31.3%)。
課長の1人は介護休業を経て復職し、グループ会社の取締役にも就任し活躍しています。
また、育児休業は子が3歳になるまで取得でき、現在育児休業中の女性は8名います。有給休暇が取得しやすい仕組みにより、育児休業ののち復職して現在も活躍している女性社員は11名、それ以外にも子育て中の社員が数多く活躍しています。
それぞれの家庭事情に合わせて勤務時間を決めており、様々な勤務パターンが存在します。幹部との面談では家庭事情も相談でき、それにより、翌日から出社時間を前倒しに変更した女性社員もいます。
Q. 求職中の女性、キャリアアップを目指す女性にメッセージをお願いします。
経営幹部の経営判断スピードが迅速で、業務改善や制度改善を積極的に行っています。
「社員エンパワーメント」(情報公開と権限委譲)を徹底して行い、社員の働く現場単位で職場改善を行う権限を与えており、社員一人一人にも自ら考えて行動してほしいと考えています。
女性ならではのきめ細やかな視点や観察眼、子育て等で培ったコミュニケーション能力や対応力、コーチング力等を、職場の改善や人材教育に活かし、活躍されることを期待しています。