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Open Source Conference 2024 Shimaneに出展&基調講演をしてきました!

こんにちは、MIERUNEの古川です、ビリヤニはこのレシピが最高です!

さてMIERUNEでは、創業以来OSS(Open Source Software)のツールやコミュニティのおかげで様々な活動ができており、次世代や社会を見据え、OSSエコシステムに楽しく貢献することも重要なタスクと考えています。
また、日本ではOSSに関わる・興味ある方々むけにOSC(Open Source Conference)というイベントが20年(!)も開催されており、MIERUNEやOSGeoJPとしても北海道や東京でブース出展をしたことがあります。しかもこのイベントは年に何回も日本各地で開催されており、各地域ならではの発見やつながりが毎回とても刺激になっています。

2013年に創業前のMIERUNE朝日さんたちと出展してた
OSC HokkaidoでのOSGeoJPブース

さて、このたびわたしは2024年11月2日に島根県松江市で開催されたOpen Source Conference 2024 Shimaneに参加してきまして、基調講演の機会もいただきました。この記事ではその模様をレポートします!

Youはなぜ島根に?

それは、約7年前に遡ります。わたしは北海道大学図書館で開催されたウィキペディアタウン&オープンストリートマップ ワークショップ in 北大というイベントで、OpenStreetMapチョットワカルの講師として参加しました。

7年前の北大ワークショップの様子


そこで出会ったのが、Wikipediaに詳しく酒好きの北大生・村橋”くん”でした。彼は初対面で「ぼくもGIS使ってます!火星のデータですけど」と話してくれ、えらい印象に残ったことを覚えています。

その後、当時まだ珍しかったSfMを使った3Dスキャン技術をリコメンドしたら、北海道大学のクラーク像を3Dデータ化してアレしてみるというギリギリチャレンジを達成されたりしていました。

そのあとも彼はFOSS4G Hokkaidoイベントや勉強会などに頻繁に参加したり、コロナ禍以降もMIERUNE BBQに北大の後輩を連れて来てくれるなど、たいへんおもしろ関係が続いていました。

そんな村橋”くん”ですが、2024年春に14年間過ごした北大を離れ、島根県の松江高専に赴任して村橋”先生”に進化しました。
そして、この夏に突然DMで「このたびOSC(Open Source Conference) Shimaneの実行委員長になりまして…古川さん11月2日に基調講演で来てもらえませんか?」とのご依頼を受け、わたしは島根に馳せ参じることになったのです。

OSC 2024 Shimaneのフライヤー(公式サイトより)

OSC Shimaneに参戦

開催前日に、荒天の合間をぬって無事出雲に到着しました。松江駅すぐそばのお店で前夜祭をやってるとのことでお邪魔させていただき村橋さんやOSC運営のみなさんとワイワイやっていると、お店のおばちゃんに「みなさん、Rubyの人たちかい?」とお声をかけていただき、わたしはびっくりしました。札幌の歓楽街ススキノでワイワイやってても「みなさんFOSS4Gの人たちかい?」などと聞かれないですよね…それくらい島根には「ITコミュニティ」が街のあちこちに浸透しているのかもしれないな…と思った出来事でした。

 さて、イベント当日松江城近くの島根県民会館でOSC 2024 Shimaneが開催しました。OSC TokyoやOSC Hokkaidoなどとくらべややコンパクトな規模であるものの、様々な出展ブースや多様な発表が並び、年齢やキャリアを飛び越え、お互いの活動や技術を紹介し合う様子は、OSCのワイワイな雰囲気そのものだったとおもいます。

セミナー会場
(OSC Shimane 実行委員会提供)
ハード展示
(OSC Shimane 実行委員会提供)

今回はMIERUNEブースも出展させていただき、様々な地図や位置情報活用の事例などを紹介しました。位置情報技術やQGISを初めて知る方もけっこういらしゃったですが、MIERUNEが開発した文化財総覧webGIS3DDB Clientなどをお見せするとみなさん目を輝かせて熱心に聞いてくださり、「情報」の教科でQGISを使ってみようかな…といった高校の先生ともいろいろお話をすることができました。

また、基調講演では「OSSで起業してもうすぐ10年」というタイトルで、OSSであるFOSS4Gコミュニティから生まれたMIERUNEの生い立ちや成長・チャレンジなどについてかいつまんでお話をしました。また、先日Linux Foundationから発表された日本国内のOSS動向に関する2024 Japan Spotlightインサイト レポートの内容も紹介し、OSSを使うだけでなく、創ること、貢献することに関しても紹介を行いました。

みなさんからのフィードバック

概念的な話なのでなかなか伝わるかなあ…と心配していたのですが「すごく勉強になりました!」とか「自分もなかまと創る側になりたいです」などのコメントを講演後にいただき、ちょっとした刺激を島根に置いてこれたようでよかったです、皆様ありがとうございました。

また、松江高専の村橋”先生”の教え子たちがワイワイブースにきてくださり、実際にぐりぐり動く3DDB ClientF4mapを食い入るようにみながら「いまやってるLeafletのシステムをMapLibreで動かしてみたいです」「松江高専の周りをOpenStreetMapでガンガン書くとおもしろそう!」といったお話に花が咲きました。
わたしからみなさんには「位置エン本(現場のプロがわかりやすく教える 位置情報エンジニア養成講座)を3周やるといいよ、村橋先生が10冊買ってくれるはず…フフフ」といったおまじないを授け、OSC 2024 ShimaneはLTやじゃんけん大会などを挟みつつ、クロージングとなりました。

7年前にWikipedia&OpenStreetMapのイベントでたまたま偶然に出会った学生さんが活動を通じてコミュニティの仲間になり、今となっては「先生」となって地域の次世代にOSS的なツールや考え方を日々伝授していることは感慨深く、とても良いサイクルだなあと痛感しておりました。

いきなりOSSのツールやライブラリに技術的なコミットすることは大変かもしれませんが、こうやってちょっとづつ仲間を作って、コミュニティ継続させる「ひと」の部分も大事なOSS貢献のひとつであることを再確認しました。このようなポジティブな活動も次世代や世界につながると私は信じています。

村橋さんをはじめ今回開催にあたってご尽力くださったOSC 2024 Shimane 実行委員会のみなさま、参加者のみなさま、貴重な機会をいただき誠にありがとうございました。今後ともコミュニティの発展お祈りしております!🚀

(OSC Shimane 実行委員会提供)


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