パパ達の育児交換日記（No85）

　第８５回はやまっコぐらしが担当します。

　『子育てって、もう一度、自分の人生をドライブさせてもらっている。』と最近、よく思うことがあります。
　私自身、小さい頃、決して楽しい子ども時代だったとは言えず、むしろ、苦しい子ども時代でした。勉強もスポーツもできない、モテない、学校に行けばいじめられる、先生や大人はあてにならない・・・。
　色で言えば、「灰色」な子ども時代でした。
　特に高校時代は最悪で、一時間近く、通学で普通電車にゆらゆら揺られていくのですが、ボーっと景色を眺めながら、「人生ってこんなにつまらないものか。」とよく思っていたものでした。
　そんな灰色の普通電車に、乗り物大好きの息子たちと一緒に乗り、遊びに行くことが増えてきました。
　そうすると、どうでしょう！！
　あの時、灰色だった景色がみるみるうちに赤、黄、緑、青、さまざまな色に変わっていき、灰色だらけのキャンパスがカラフルなキャンパスに塗り替えられていくではありませんか！
　あの時、窓に映った廃人のような自分の顔が、息子たちと笑顔の幸せそうな顔に変わっているではありませんか！

　「ありがとう。本当にありがとう。」と息子たちに心の中で言いました。
　もう取り戻すことはできないと思っていた青春時代が、時を超えて、塗り替えられ、こんな素晴らしい記憶に置き換えられるなんて！
　息子たちは私に『生き直し』をさせてくれます。
　子育ては『生き直し』というプレゼントを与えてくれます。
　もし、タイムスリップできたなら、高校時代の自分に言ってあげたい。
　「あきらめてはいけないよ。未来に天使たちが君の人生を素晴らしいものにしてくれる。それまで生き続けなさい。」と。

　息子たちにありがとう。そして、妻にありがとう。

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