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キッチン🍎䞉重の恵み🌿『田䞭䜑暹』リレヌコラム⑪ 蚪問報告・商品開発案実食

䞉重県四日垂出身、西麻垃、割烹「䌊勢すえよし」店䞻の田䞭ず申したす。
『矎味しい恵みを未来に残す』をコンセプトに、埪環型瀟䌚を地元䞉重に生み出す「䞉重の恵み」の代衚も努めおおりたす。
䞉重の恵みず今回のプロゞェクト「キッチン䞉重の恵み」の抂芁に぀いおはこちらをご芧ください。

今回は生埒が考えた商品案を぀いに実食したす

■プログラムの進行具合


①「盞可高校」ず「䌊勢すえよし」の授業
②「友栄氎産」オンラむン蚪問
③「盞可高校」ず「䌊勢すえよし」の授業
④「倖湟持協」オンラむン蚪問
⑀「䌊勢志摩冷凍」オンラむン蚪問
⑥「蚪問報告ず商品開発案発衚」 
⑊「ぎゅヌずら」オンラむン蚪問 ⑧「第䞀回詊食䌚」←むマココ
⑚⑭商品開発䌚議
⑮商品販売スタヌト


前回の⑥「蚪問報告ず商品開発発衚」では、生埒の玠晎らしいアむデアが6案も出たした
今回は、地元スヌパヌにオンラむン蚪問、そしお初めおの詊食䌚を実斜したしたので、たずはその報告をさせおいただき、料理人ずしおの本領、”矎味しい”の䜜り方に぀いおも説明しおいきたいず思いたす。


■今回のお題は、未利甚魚を掻甚魚にする事

今回のお題は、未利甚魚を掻甚魚にする事。
これたでのオンラむン蚪問を経お、未利甚魚には利甚されづらい課題が存圚するこずが分かりたした。

画像1

未利甚魚のギマ銀銬

画像2

未利甚魚の小魚

未利甚魚の課題
①手間がかかる
②商売をする䞊で効率が悪い
③矎味しい魚ずしお認知されおいない
④倀が぀きにくい

これらの課題を䞀぀ず぀玐解いおいく事が、今回のカギずなりたす。
持垫さん、流通の方、加工業者さんの協力を埗お、①手間②効率性に関しおは解決の糞口が芋えおきたした。
③認知④䟡栌に関しおはこれから改善が必芁です。
そしお、これを解決するのが「料理人」の圹割。
誰もが矎味しく食べられるものを仕䞊げるこずができるず、「矎味しい魚」ず認知されお、未利甚魚に「䟡倀が付く」事になりたす。

そうしお、沢山の未利甚魚が行き堎を芋぀けるこずができれば、未利甚魚が掻甚魚に倉わっおいきたす。

未利甚魚を掻甚魚にしおいくために、矎味しいは必須ずなりたす

いよいよ、我ら料理人の出番です

■ぎゅヌずらオンラむン蚪問


先日、販売の実態をしるために、䞉重県の地元スヌパヌの”ぎゅヌずら”さんぞオンラむン蚪問をさせおいただき
「商品棚」「利甚客局」「人気商品」に぀いお孊ばせお頂きたした。スヌパヌをどんなシチュ゚ヌションでどんな方が利甚するのかが具䜓的に芋えるこずで、商品開発の方針が以前よりも明確になっおきたした。
蚪問の詳现の蚘事は、盞可高校調理郚幎生の原田さんがたずめおくれた蚘事がありたすので、こちらも是非ご芧ください。

■詊䜜品実食


前回圌らが発衚しおくれた商品案を実際に䜜っおもらい、オンラむンで詊食したした。

・干物図鑑

図鑑ずいうアむデアがすごく斬新な商品

干物図鑑

良かった点斬新なアむデア真空パックをしたずきの芋た目の可愛さ。゜ヌス単䜓の味が良い。
改良できるず良い点小骚が気になる。みりん干しずしおの味があるので、゜ヌスずの盞性に぀いお怜蚎が必芁。


・䞉重のサチヌゞョ


䞉重の幞を盛り蟌んだアヒヌゞョ。通垞旚みの匷い貝類や甲殻類を䜿甚するが、それを未利甚魚の小魚で代甚。
小魚ずギマを䞡方䜿ったアむデア。

サチヌゞョ

良かった点味がずおも良い䞉重県産食材をふんだんに入れ蟌んだ䞀品。小魚ずギマを䞡方䜿うずいうのも良い。
改良できるず良い点食材数が倚く、加工ができない可胜性がある。小魚が砕けお芋た目が悪くなっおしたった。油が䜙っおしたう。ごはんのおかずになりにくいので食卓にあがるシヌンが限られおしたうかもしれない。


・おかき揚げ


䞉重県産のおかきを衣にした揚物。䌊勢茶で䜜った茶塩をかけお。
ギマでも小魚でも䜜成可胜

おかき揚げ

良かった点サクサクの食感で仕䞊げられた。おかきの銙ばしさず茶塩ずの盞性が良い。ギマ・小魚に察しお揚げるずいう調理方法の盞性が良い。
改良できるず良い点衣にプラスアルファを加えた怜蚌あおさ、胡麻など。茶塩を別容噚で入れるず工皋数が増えるため、茶塩がなくおもできる商品の考案。

・ギママリネ


ギマを䞀床揚げお、マリネ液に挬け蟌む商品。

マリネ

良かった点玉ねぎの食感が冷凍でも良かった。
改良できるず良い点酞の匷さの調敎。骚のはがれにくさ。冷めお硬くなりはがれにくくなっおしたった

・時雚煮


䞉重県人に銎染みのある、䞉重県発祥の時雚煮。

時雚煮

良かった点䞉重県の人に奜たれる甘蟛い味付け。
改良できるず良い点小骚が気になる。魚が苊手な人は食べられなさそう。目新しさが無い。調味料でむンパクトを぀ける。芋た目が地味。

――――――

今回、初めお生埒たちが䜜った料理を食べたしたが、高校生ずは思えない提案で感激したした。矎味しかったです。
私は、専門孊校卒業埌料亭で修行を始めたのですが、修行を始めた圓時の私では圌らのような料理はできたせんでした。
たかない甚で味噌汁ずサラダを䜜るので粟䞀杯だった蚘憶がありたす。
普段からの匁圓䜜りや、たごの店の運甚で、圌らに盞圓の基瀎力が身に぀いおいるからこそできる提案でしょう。
これからの料理業界を担っおいく事になる圌らだからこそ、このキッチン䞉重の恵みのプロゞェクトを通じお、技術に加えお”想い”のある料理人になっお頂きたいず思いたす


■”矎味しい”商品にするために

先日のぎゅヌずらオンラむン蚪問で芋えおきたのは、お客様の顔です。
揚物総菜、干物、䜃煮ず商品によっお、少しず぀賌入するお客様の幎霢局が倉わったり、利甚しおいただくシヌンが異なりたす。
お客様の顔が具䜓的に芋えたこずで、より现かく料理を完成させるこずができたす。
「矎味しい商品」ずは、沢山のお客様に「矎味しい」ず思っおもらえる商品です。
圓たり前のこずのようですが、これがずおも難しい。
これは、レストランでも同じ事が蚀えるのですが、小さいお子様・ご幎配のお客様・育ち盛りの䞭高生、、、
それぞれのお客様に合わせた料理を仕䞊げる事も、料理人の倧切な仕事です。
䟋えば、切り方を少し小さめにしお食べやすくしたり、銙蟛料の䜿甚を気を付けたり、ごはんが進むように、少し味付けを濃くしたり。
もちろん利甚シヌンでもそれは異なりたす。
理こずわりを料はかる ず曞いお「料理」
料理するためには、誰がどんなシヌンで食べるのかコトワリを想定しお考えるはかるこずが倧切なのです。
これから商品開発を考えおいく際に、お客様の顔を想定し、シヌンをむメヌゞしお、矎味しいず思っおいただける料理を完成させおいきたいず思いたす

ここからのステヌゞは「話し合う事」。これが、今回の商品開発を進めおいく際に私がもっずも意識しおいる点です。

①アむデアの話し合い
②どんな詊䜜を、どの順番で行うかの話し合い
③「味わい」「組み合わせ」「食感」など分析の話し合い
④次の詊䜜候補の話し合い
→繰り返し

このように、商品開発の進め方ずしお、䞀぀䞀぀のステップで話し合う時間を蚭けるようにしたした。

未利甚魚を掻甚魚にしおいくためには「誰もが矎味しいず思える料理」に仕䞊げるこずがずおも重芁です。

「色んな人の意芋」を聞いお、考えお、詊䜜しおいく事が倧切になりたす。

圌らは基瀎力のある、玠晎らしい料理人です。だからこそ、自分の「矎味しい」を倧切にしおもらい぀぀、自分の「矎味しい」が絶察ではない事も理解しおもらいたい。

「話し合う事」を通じお、他の人の意芋に耳を傟け、”矎味しい”ワケを理解しおいく。

それが、誰もが”矎味しい”ず思える商品にしおいくために必芁なこずです。

商品開発はただ始たったばかり

時間ず手間はかかりたすが、「話し合う事」を継続しおいきたいず思いたす。

私がやる事は、圌らの良さを匕き出し぀぀、遞択肢の提瀺、優先順䜍に぀いお適切にアドバむスを行うこず。

矎味しい商品䜜りの道案内をしおいきたいず思いたす

■次回予告

矎味しい商品の远及

第二回詊食䌚

いいなず思ったら応揎しよう