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福島県12市町村の復興を知り、移住について考えた2日間②
夜はゆっくり寝たのですが、2度ほど夢で起きました。
ひとつめは片目が義眼の骸骨がでてくる、ちょっと怖い夢。
ふたつめがわたしがおばあさんで古本屋(骨董品もあつかう)を営んでいる夢。若い男女にだまされかけるも、根からの性悪で乗り切る内容でした。
2日目。
朝食はバイキング形式の和食でしたが、写真を撮っていません。テレビで東北地方のニュースを見たり、他の参加者さんとしゃべってました。今回のツアーは大学生も多くて新鮮でした。
宿を出発して、まずはお買い物。
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田村市や福島県の特産品、そして帰りの電車内で夕飯として食べるものをいくつか買いました。
続いて、双葉郡大熊町に向かいます。
福島第一原発の1〜4号機の所在地で、事故後は復旧作業を行う作業員以外の立ち入りが全面禁止される警戒区域になりました。
少しずつ避難指示は解除され、全域で解除されたのは今年2022年6月30日。長い避難生活で、避難先が生活拠点になった人も多いことから、なかなか住民が戻ってこないそうです。
田村市に比べると、草ボーボーになっている荒れた場所も多く、キジらしきカラフルな鳥も見かけました。
山道を通り、ホップジャパンに行きました。
ここはクラフトビール工場やキャンプ場、宿泊施設を備え、ホップや赤そば、ブルーベリーなどの栽培もしている施設。
もともと、震災よりずっと前に建てられたレジャー施設で、運営が厳しくなったものを現在のオーナーさんが立て直しているとのことでした。
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お腹いっぱいになり、(株)ネクサスファームおおくま、いちご工場に来ました。
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最先端の設備で一年中、いちごの収穫ができるそうです。虫もいなそうだし、ここならわたしでも働けそう。
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最後は大熊町インキュベーションセンター。
ここは原発事故後に放置されていた小学校を改装したコワーキングスペース・シェアオフィスが入った施設です。
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ちょっと見づらいですが、床に本の跡があります。もともとは図書館だったのでしょうか。
窓からの日差しで、散らばった本以外の床が焼けて、このような跡がついたらしいです。
ここでは大熊町への移住について説明を受けます。移住支援金があるし、求人はあるし、時給も都内並みですが、住む家がないのが現状。
国からの助成でいちご工場やインキュベーションセンターは作られたものの、アパートやマンションは民間頼りらしく、圧倒的に不足しているのだそうです。
復興のまっただなか、これからの町だとわかりました。しかし、住む場所がないのでは移住は検討できない、というのが本音です。
ツアーはめいっぱい楽しみましたが、最後は移住検討者と移住者を誘致する人たち(自治体および運営団体)との考えのズレを感じました。
日立市のツアーでも思いましたが、誘致する方は「ツアーに参加しても、皆さんなかなか移住されないです」と言います。
しかし、移住に関する説明を聞いたり、質疑応答すると、車があって運転できたほうがいい(車購入の助成金がある自治体もあり)、起業家歓迎、リモートワーク可能、子育て環境バツグン、という印象。
まず車についてですが、首都圏に住んでいると、免許がなかったり、免許はあってもペーパーとかザラです。地方では生活必需品の車も、都市部では贅沢品の部類に入ります。
沖縄に行った時もそうでしたが、皆さん親切心から「すぐに慣れるよ」「安く借りられるよ」って言ってくださいます。
だけど、わたしはできれば車を扱いたくないし、運転したくないんですよね。。多少の不便があっても、バス、タクシー、自転車、徒歩。あとは、宅配業者に頼って生活したいのです。
そもそも、免許を返納した高齢者や、障害や病気で運転できない人、農業実習で来ている外国人はどうしているんでしょう。
商店街に近いこのエリアだったら車なしで生活可能とか、そういう方向での提案があればいいのになぁと思いました。暮らしてみて必要となれば、運転しようと思うかもしれません。
「起業家歓迎、助成金あり」というのは国の施策なんでしょうか。しかし、起業したい人なんて多くないと思います。そんなアグレッシブじゃないし、お勤めして働きたいという人のほうが多いのでは。
リモートワーク可能って言ったって、職種は限られます。1人暮らしだったり、家に個室があればコワーキングスペースも使わないんじゃないのかしら。
子どもがいる人なら、家族の意向もあるし、たしかに移住はすぐに決まらないでしょう。
とはいえ、すぐに移住できる人もいるはずです。コロナ禍で仕事がなくなり、都会で家賃を支払うのが厳しくなって、なんとか頑張って食いつないでいるけど、環境を変えたい人。
車もないし、免許もないけど、安く住める家と働ける場所があれば、身一つですぐ移住したい人もいると思います。
町は人が少なくて人が足りていないというわりに、店舗・工場勤務、介護職、就農とか土地に根づくような仕事で移住を呼び込まないあたりにも違和感がありました。
それは他の参加者さんも思っていたようです。
現地の実情もわからずに申し訳ない気もしましたが、率直な性分なので、そのあたりは主催の方にお伝えしました。
ミスマッチばかりでは残念ですし、今後のツアーに活かして、移住者が増えることを願っています。
さて、今月下旬は山梨県で農業体験をする予定です。また、さまざまな経験や出会いがあることを楽しみにしています。
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![黒川美絵 Mie KUROKAWA](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/101444739/profile_85ba71ecf9fbac8a6773693357bdfa43.jpeg?width=600&crop=1:1,smart)