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民藝

(少し前のお話になります)

英語以外で、興味があることの一つ、民藝。

民藝とは…

名も無き職人の手から生み出された日常の生活道具を「民藝(民衆的工芸)」と名付け、美術品に負けない美しさがあると唱え、美は生活の中にあると語りました。そして、各地の風土から生まれ、生活に根ざした民藝には、用に則した「健全な美」が宿っていると、新しい「美の見方」や「美の価値観」を提示した。

民藝とは何か 日本民藝協会

昔から土地土地の生活文化に根付いていて、常にそこにあるもの。
下手な装飾はなく、だからこそ美しい。

数年前に引っ越してきたこの辺りは、
少し足を伸ばすと歴史的建造物や古民家があって、落ち着いた雰囲気の街です。

そしてこの地で長年やりたかった金継ぎを習い始めたことで
アンティークや小道具といったものがより身近なものとなりました。

先日、民藝展が世田谷美術館で開催されていると聞き、この機会を逃しては。と思い
重い腰あげて、なんとかかんとか時間を作って、行ってきました。

衣食住を軸にして展示された品物の数々。
アンティークが好きな自分が、これらに惹かれるのは
誰かが何かに使っていて、その状況を想像するのが楽しいからなのだと思います。

どんな人が作って、どんな人が使って、どんなふうに使われていったのか…
自分が目にするまでの間に、どんな時間を刻んできたのか、見てきたのか…

作った方はお皿を作っていたとしても
使い手は花器として使ったかもしれないし他の用途があったかも…
使い方は、手にした人の自由。

自分は、
時間が積み重なって作られたものに魅力を感じるようです。

柳さんや民芸運動に携わった方がいいと思って収集されたもの全てを
自分がいいなと思わないのも面白いところです。
素敵だけれど、自分の好みとは少し違ったり、これは確かに!と思ったり。

民藝品と認められた時点で、既に民藝品ではなくなるような気もするのですが
それもまた面白いところです。

この日は、真夏日とまではいかず、過ごしやすい梅雨入り前のときでもありました。
そういう全ての条件が偶然に整った時に行けて本当によかったです。

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おまけ。
世田谷美術館、建物もとても素敵で
回廊が特に気に入りました。
またぜひ行きたいと思います。

世田谷美術館からレストランに繋がる回廊