卑屈なオンライン授業奮闘記3〜悲報と自虐
前回のお話
https://note.com/miee2018/n/ne19435fdca95
Flipgridによる休校中の子供たちと学校をつなぐ活動は、全く話題にならなかったけど、非常にスムーズに進んでいた。あくまでも任意なので、たまにしか投稿しない子や、時々投稿しない子もいたが、毎日必ず投稿する子もいた。
その間に、私が何をしていたかというと、1つは学校の年度末業務を粛々と進めていた。教務主任と学級担任を兼務しているので仕事量はかなりある。現在は複式学級担任だから、それはもう大変だ。
普段は隙間時間をフル活用して、ギリギリの中で業務をこなしていたが、急行中は比較的時間の余裕があったので、それなりにゆとりを持った業務進行ができた。次年度の職員会議の案件や学校運営計画の原稿も休校期間中に全て終えた。
仕事の合間に子供たちからの投稿を確認し、こちらからもコメントする。
子供たちと教師をつなぐ私的な繋がりに成り下がってはいけないので、あくまでも学校の様子の紹介。
「君たちがいない学校はこんな感じだよ〜」と動画で学校の様子を知らせる。しかし、子供たちも私も、日々それほど変化のある生活を続けているわけではないので徐々にマンネリ化してきた。
そんな空気を打破したのは私のオーストラリア出張取り止めである。
実は私はMicrosoftに選んでいただいて、3月下旬からオーストラリアのシドニーで行われる世界的な教育イベントへの参加が決まっていた。
日本から選ばれたのは4人。報われることがほとんどなかった私の教員人生の中で、おそらく最大にして最後の華々しいステージのはずだった。
それなりに準備をして、大嫌いな英語の勉強も始めていたし、学校にいる子供達にシドニーからオンライン授業をするのを楽しみにしていたのだが、COVID-19感染拡大に伴いイベント延期(おそらく中止)の連絡が来てしまった。
2月半ばくらいには、おそらく無理だろうとは思っていたのだが、実際に延期の連絡が来た時はかなり落ち込んだ。
Microsoftに選ばれてシドニーの研修に参加した男と、Microsoftに選ばれてシドニーの研修に参加するはずだったけれどコロナのせいで行けなかった男では肩書としての重さがかなり違う。肩書き大好き小人間の私としては痛恨の一撃だ。
いつまで引きずってんだよ!人間小さいな!
はい、死ぬまで引きずります。
それでも、はこれはネタとして使えると目論んでいた。
クロマキーで背景をシドニーにした動画を撮影し、子供たちにFlipgridで「先生は、オーストラリアにいけなくなりました!」とつとめて明るく話してみた。
すると子供たちの反応が活発になった。なんと保護者の反応もあった。
自虐ネタの破壊力。
こんな感じで、途中マンネリの危機をむかえながらも、それなりに日常化し当たり前の活動になっていたFlipgridによるオンライン近況報告。
しかし、頭の中では次のことを考えていた。
3学期中はこれでいいけれど、新学期が始まってからもこれだったらまずいだろう。新学期になってまで、前の学年のプリント爆弾を投下している場合じゃない。
マジでオンライン授業を進める方法を考えなければいけない。
私は次の段階にコマを進めることにした。
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