「シェアハウス花の物語」ーはじめにー


10年前、まだ介護職として別々の法人で働いていたカエルとミーちゃん。
二人は福祉の現場でさまざまな困難事例に直面していました。家族の孤立、支援の手が届かない人々、そして福祉制度の限界……。

「雇われている身分では、どうしても対応できないことがある」
同じ悩みを共有していた二人は、悩んだ末に大胆な決断をしました。

「それなら、いっそ自分たちでやってみよう!」

こうして誕生したのがシェアハウス花です。
名前に込めた思いは「親しみやすく、みんなの人生が咲く場所」。
カエルの熱意と、ミーちゃんの思いが形作ったこの場所は、ただの住まいではありません。

住人たちは、一つのマンションをシェアしながら、自宅のような温かさと安心感を感じられる空間で暮らしています。そして何より、人生の彩をみんなでシェアすることを目指しています。

カエルが言います。
「人は一人じゃ咲けない。一緒に笑って、泣いて、支え合うことで、本当の花が咲くんだ!」

ミーちゃんは静かにうなずきます。
「……そのために、この場所があるのよね」

ここでの暮らしは、時に笑いと感動に満ち、時に苦しみや葛藤も伴います。
しかし、この場所で生まれる奇跡と希望の軌跡が、読者であるあなたの心にも温かく響きますように。

これが、シェアハウス花の物語の始まりです。

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