81歳の母とスマホ
アラカン女子、父親はすでに亡くなりましたが、母親は健在でございます。
彼女は、先日81歳の誕生日を迎えました。
時々、年相応の物忘れが見られますが、実家で元気に暮らしています。
一昨年、意を決してガラケーをかんたんスマホに買い替えました。
母とスマホを2年間見ていてわかったのは
『新しい機能を覚え、それを使いこなすのは無理だった』
ということです。
今の時代、新聞・雑誌からより詳しい情報を得るためには、QRコードを読み取るスマホが必須アイテムであります。
『詳しくはWebサイトで』
母が愛読する地域の広報紙にも、QRコードがてんこ盛り。
母は、QRコードのことを「クシュクシュ」と言います。
「スマホに替えれば、このクシュクシュの中身を見られるのね!」
と、ウッキウキでスマホデビューを果たした母が、実際に自分でコードを読み取ってリンク先を読みにいくことはありませんでした。
Web検索、音声入力についても、一緒にやりながら教えたすぐあとは一人でもできるため、
(おっ、けっこう使えそうじゃん!)
と思うのですが、翌日にはやり方をすっかり忘れてしまいます。
「それ、昨日も教えたよ」
「えー、そんなのやったことないよ」
「こんな画面、はじめて見るし」
いよいよ認知症か?って疑うくらい、教えたことを覚えていない。
はじめの頃は、根気よく同じことを何度も説明していたのですが、こんな会話が永遠に続くのかと思ったら、私のほうが先に心が折れてしましました。
やる気さえあれば、年齢に関係なく新しいことを覚えられるはず、と思ったのは、わたしの身勝手な願望だったのだなぁと実感しています。
今は、通話・メール・カメラと、ガラケーの時と同じ機能だけを使っているようです。
自分のスマホをどのように使うかは母の自由ですから、わたしは聞かれたことにだけ答えています。
たまに母の携帯をチェックすると、メールの未送信ボックスがいっぱいになっていることがあるので要注意。
誰かへの返信を書いたあと、最後の“送信ボタン“をタップせずにホーム画面に戻ってしまったり、書きかけのメールが自動保存されているのに、また新規作成から書いてしまったりするのが原因だと思われます。
母よ、送信まであと一息だったのに、残念。
しかし最近では、81歳で絵文字が入ったメールを送信できるだけでもスゴイ、と思うようになりました。
これから先は、今できていることを保つことの方が重要になってくるだろうから。
自分の使える機能をこれからも無理なく使いこなしてもらえれば、上出来じゃないかと思います。
母様、頑張ってね!