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知識よりもまずはコミュニケーションスキルを身に着けること。すべては患者様をリスペクトすることから始まる。

社員インタビュー第3弾!

社内外で管理栄養士として活躍する奥山さん。薬局管理栄養士としての可能性や、管理栄養士としてのやりがいについて聞いてみました!

もっと成長したい!薬局管理栄養士の可能性は無限大!


―なぜ管理栄養士になろうと思ったのですか?
もともとは調理をすることが好きで、食に関わる仕事がしたいと思っていました。国家資格である管理栄養士を取得したら幅が広がるんじゃないかと思ったことがきっかけです。

―メディカルリンクを選んだ理由は何だったのですか?
以前は産婦人科で管理栄養士をしていて、離乳食教室などもやっていたのですが、年齢層や疾病などもっと幅を広げて、地域の患者様の健康をサポートしたい、管理栄養としてステップアップしたいなと思ったのがきっかけですね。
今後の自分のキャリアを最大限に活かしたかったという理由もありました。
もっと成長したい!という気持ちが強かったですね。

―薬局と病院との違いはありますか?
様々な患者様と密接にかかわることができて、健康のサポートができることですね。
病院も疾病に対する指導には変わりないのですが、普段の食事に対するささいな悩みは気軽に相談できない雰囲気がありました。
病院は気軽におしゃべりはできないですし、医師からの指示がなければ、患者様と合うこともなかったので、その点、薬局は健康について不安な声をきくことができますし、食事のアドバイスもできるので病気を未然に防ぐことも可能です。
細やかなサポートができる管理栄養士の可能性は無限大だと感じました!

―実際はたらいてみてどうですか?
病院との違いで感じたのは、まず薬局の方が患者様との距離が近いということです。
「地域の方の健康維持に貢献できている」というやりがいを感じています。病気を未然に防ぐことや、治療に貢献できるのが一番のやりがいだと思っています!
ただ、薬局管理栄養士の認知度はまだまだ低いと思っています。知れ渡ってない反面、可能性は大きいし、なんでもやれると思うんです。
この先、薬局管理栄養士の地位を確立していくことに携わっていきたいと思っています。薬局管理栄養士は、地域の皆さまの健康に関して果たす役割が大きいと感じています。

―メディカルリンクでの研修はどういった内容になっていますか?
定期的に管理栄養士で集まって研修を行っています。
その中でも、実践で行かせるような栄養相談を想定したロールプレイを行っています。
いくら専門的な知識が豊富でも、一般の患者様の生活レベルまで落として伝えることができないと意味がないからです。そこは実践を積んだ先輩から学ぶことはとても大きいと思います。どのような言い方をしたら伝わるのか、自分の頭の中にある知識や経験をわかりやすい言葉に変換して患者様に伝えることが必要になってくるからです。

―薬剤師さんとはどのようにかかわっていますか?
店舗では、密に連携をとって、食事からのアプローチに力をいれています。
お薬をお渡しするときに、薬剤師が検査値を確認するのですが、食事指導が必要だと感じた方に対して、管理栄養士から栄養面に関して指導をすることが多いです。
食事は健康に密接に関係しています。お薬も健康を維持するために必要なものですので、薬のプロの薬剤師と、食事のプロの管理栄養士がタッグを組んで相乗効果が生まれていると感じています。

―検査値も見たりすることは多いですか?
はい、多いですね。一回見るだけではなく、継続的に見ています。私たちもその値を見て、食事の指導内容を変えたりすることがたくさんあるからです。

―検査値の変化で推測できることはあるのですか?
絶対ではないですが、たくさんあります。
例えば、LDLや肝機能が悪い方だと、夕食の時間が遅いのかなとか。食事量は朝よりも夜が多い方なのかなとか。脂肪肝と推測される検査値の方だと特にそのような想像もできますね。検査値から読み取れたら、こんな生活習慣になってないですか?と患者様に探りを入れたりします。

―実はそうなんです、という話になったとしてもなかなか人って変われないですよね?
その生活を続ける上での病気のリスクを知識として伝えて、そうならないようにするためにはとお伝えすると「そうだよね」とほとんどの患者様は理解して、納得してくださいます。健康にかえられるものはないと理解してくださる方が多いです。

―素直にみなさん聞いてくれるのですか?
そこは難しいところですね。聞いてくれる方もいれば、「もうこの食生活は断固として変える気はない!」とおっしゃる方もいらっしゃいます(笑)
そういう方には繰り返し伝えて、気づくきかっけを与え続けることが大事だと思っています。いろいろなところからアプローチしていきます。
自分だけのことだったらいいけど、娘さん、お孫さんのためと思うと変えなきゃいけない!と気づいてくださった方はいます。家族のために、と思うと変わるきっかけになる方も多いです。周りを巻き込んでアプローチした結果、変わってくださった例が多いですね。


―社外活動として、栄養ケアステーションにもかかわってみえるそうですが?
はい。栄養ケアステーションは、頼みたいけどどこに頼んでいいかわからない方が、気軽に相談して頂ける場です。わかりやすくいうと「管理栄養士の仕事を全部請け負うことができる場所」ですかね。そこに所属している管理栄養士であれば、どのような業務もお受けすることができます。

―ほかに社外での活動もされていますか?
クリニックでの栄養指導や、特定保健指導といって管理栄養士しかできない業務は市町から依頼されることもあります。介護予防事業であったり、在宅訪問もありますね。
特定保健指導は市から依頼があり、市町で行うケースと、クリニックのドクターが検診して個別で行うケースがあります。今はどちらもやっています。

―特定保健指導は受けたいという方が少ないと聞きますが…?
対象者は多いですが実際に来られる方は少ないですね。そこは難しいところでもあると思っています。
受けたくない方は、管理栄養士という存在を知らない方もいらっしゃいます。
病院に行くのはハードルが高いけど、薬をもらうついでならいいかなと思ってみえる方もいます。そのような方々に、薬局管理栄養士の認知度をあげていき、どんなささいなお悩みでも答えることができますよ、ということを知ってもらうことが必要ですね。

―外部研修はより気を遣うと思いますが、どのようなことに気を付けていますか?
会社の名前を背負っていくので、普通の責任感とは全く違います。
基本的にドクターからの指示があってのお仕事なので、ドクターとのコミュニケーションを大切にしています。ドクターが何を望んで、何をゴールに設定して管理栄養士に依頼するのかを理解することや、患者様とのコミュニケーションを大切にすることを心がけています。
ドクターからは書面でしか依頼が来ないので、なかなか読み取ることができないのですが、実際に患者様と対面して、ドクターからどのようなことを言われたのかをヒアリングし、意味を探っていくことが必要になります。
ドクターによっては、毎回指導内容の時間をとってくださる方も見えますし、相談したいときはいつでも言ってね、と言ってくださるドクターも多いので、お電話をしたり、直接相談したりすることもあります。

―外部の栄養指導で困ったことはありますか?
薬局内での栄養指導ではないので、自分が知りたいと思った情報がうまく得られないときもあります。検査値もそうだし、細かな情報など、取得するためには看護師さんや職員の方とコミュニケーションをとることが必須です。
病院の中では、コミュニケーションをとる時間がなかなかないので、こちらから積極的にコミュニケーションをとっていくことが大切です。わからないことが出てきたらどんどん質問しています。

―病院で外部の管理栄養士を受け入れてくれる雰囲気はありますか?
はい。それも相手に信頼されるかどうかだと思います。そのためには、自分の日々の行動に失礼がないようにかなり気を付けています。社内でしたら助けてくれる方もいますが、社外は一人なので全責任が自分にあるため、責任を持った行動を心がけています。

なにごとも強い気持ちでのぞむこと。経験や、先輩から学ぶことは大きい。

―そんな奥山さんでも、以前は知識がなくて不安もあったと聞きましたが?
知識をつけないと患者様に納得もしてもらえないし、何も変えることができないと思ったので、日本栄養士会の勉強会に参加したり、知識をつけることに関しては努力を怠らないぞ!という強い気持ちで取り組んできました(笑)。
今までお世話になった先輩方からもたくさん教わりました。

―当初は、どのような不安を持っていましたか?
患者様は、どこから質問が飛んでくるかわからないので、それが不安でしたね。
その不安を解消するには、すべては自分の努力と、経験値。繰り返しこなしていくことが必要だと思います。

―今まで失敗したり、うまくいかなかったことはありますか?
あります。栄養指導を頼まれた方が、もともと管理栄養士されていた方で、こんなところから?という質問が飛んできて、未熟な私は答えることができませんでした(笑)。
同じ管理栄養士の先輩の指導をするのは、かなり気を使いましたね。
その時は、「わからないので、次回まで時間ください」と丁寧に対応して終了しました。
次回、またお越しになった際に、「適当に答える人かどうかを知りたかった」ということを言われ、私が丁寧に答えたことで「あなたなら信頼できるわ」と言ってくださったのがとても嬉しかったことを覚えています。

―それ以外に苦労したことはありますか?
「自分の生活に口出ししてくるな!」と怒る方も見えました。
その方には頭ごなしに言われてしまったのですが、そのような方でも、健康を害するような生活を送られていることを丁寧にお伝えし、このままの生活だとこういうリスクがありますよ、ということを繰り返しお伝えさせて頂いて、わかっていただきました。

―さまざまな失敗や経験が今の奥山さんのキャリアを作っているのですね。
ちなみにこれは勉強になったということや、逆に気を付けたほうがいいことはありますか?

実際に経験のある先輩方の声をたくさん聞くことが一番勉強になりました。
気を付けたほうがいいのは、ネットから知識を拾わないこと。きちんとした法人から情報や知識を取得する、ということです。

―奥山さんのロールモデルはいますか?
在宅医療を切り開いた。中村育子先生です。
今まで病院しかいないと思われていた管理栄養士を在宅でも活躍できるということを世の中に広めていった方です。また、それを証明された方でもあります。
食事って在宅をされている方にはとても大事なんです。その方のおかげで、管理栄養士の活動の場が広がりつつあると感じています。

―入院しているときは、病院でカロリー計算された食事を提供してもらえますが、家に帰ってからこそ食事に気を付けないとまた病院に逆戻りになってしまうこともありますもんね。
そうなんです!高齢化も進む中で、そこが重要視されてきたこともあって、病院の中だけじゃダメで、普段の生活に活かされないとダメなんですよね。
ただ、在宅医療に関わっている管理栄養士はまだ少ないと思います。私もいづれは関わりたいと思っていますが、今はいろんなところで広く活動したいと思っています。


キャリアは自分で切り開く!
管理栄養士に必要なのは知識よりもまずコミュニケーションスキルを磨くこと!


―ご自身でキャリアのステージがあがったなと思った瞬間はありますか?
知識よりもコミュニケーションをうまくとる方法を取得できたときですね!
患者様のことを思っていろいろと聞き出そうとしたり、一方的に指導しようとしたりするのですが、それだとうまくいきません。
患者様が「この人なら信頼できる!」と思ってもらえたときに、こちら側の提案をすんなり受け入れて実際に行動に移してくださいます。
今までこちらが聞いた質問に対して単調に答えてくれていた方が、食事以外のことに関してたくさんしゃべってくださったり、今抱えている悩みを教えてくださったりしたことで、より幅広いアプローチができるようになっていきました。
「この人になら個人の悩みを話していい」と患者様に信頼して頂けた証だと思っています。

―やってみたいことは実現しましたか?
はい。地域のみなさんの健康をサポートできているという実感がありますし、社外でも活動させてもらっていますので、今まで関わることができなかった業務を担当させてもらって、スキルアップできていると日々感じているので、毎日楽しく働いています。

―指導に悩んでいる管理栄養士さんにアドバイスはありますか?
まず専門用語は、使わないこと。
専門用語は患者様にとってはチンプンカンプンで、理解できないまま話が進んでしまうこともあります。
検査値についても「この数値はこうなっているけど、体の中でどのような働きをしていて、これが悪さをしているからこのような結果が出てるんだよ」と丁寧に説明することが大事です。細かいところまで落とし込んで相手にわかりやすく説明することを意識してみてください。

栄養指導というと、一方的に知識を伝え、患者様から話を聞き出して、ということで精一杯になると思うのですが、「患者様の健康を心から望んでいて、サポートがしたい!」という思いが伝わるように丁寧に指導をすること。
そして、何よりコミュニケーション能力をつけることが一番大事です!
コミュニケーション能力は管理栄養士としてとても大事なスキルなのです。
大学では知識だけで、コミュニケーションスキルまでは教えてくれません。

私も思い返すと一方通行になっていた時期があります。
また、自分も患者様に対して心を開いてないこともありました。そうすると相手もイライラしてしまう。患者様の気持ちを汲み取って、お悩みを聞き出すことさえできればその方にあった指導はできるはずなので、管理栄養士が提案した指導方法が自分にあってないと感じてみえるとしたら、それは患者様の気持ちをちゃんと聞き出せてないから。その方にあった提案をすることができてないということだと思います。

患者様が病気になった背景や、病気と関係ないことをたくさん話してくれたとき、はじめて信頼関係が構築されるのだと私の経験からも感じています。

どんな方にもリスペクトを怠らないこと。
頭ごなしに指導はしないこと。
こういうところがダメなんですよ、とは言わないこと。


いずれきちんと言うべき時はくるかもしれないけど、それまでは言い方に気をつけたり、相手が不快な思いをしないような指導を心がけることを大切にしてください。

管理栄養士として達成感を感じるのは、検査値が結果として現れてくるので、自分が行った指導によって検査値が良くなってくれば、この方法であっていたんだとわかる判断材料にもなります。検査値はすぐには変化しないので、地道に長くやっていくことが大切です。

―このあと産休に入られますが、出産後やりたいことはありますか?
今の活動も十分満足しているのですが、自分が新たなライフステージを歩むので、新しい知識も加えながら、違った目線で管理栄養士の活動の場を広げていきたいと思っています。
世の中のみなさんに薬局管理栄養士の存在が知られてないので、認知度があがれば、地域に貢献できる役割は大きいと思っています。
そのためにはもっともっと事例を増やしていくこと。実績を作っていくことが大事です。
今はそのために会社に貢献することが私の役割だと思っていますので、出産後も働き続けたいと思っています!
管理栄養士をより多くの方に知ってもらうこと。認知度を高めるために貢献できることはなんでもやっていきたいです!

奥山さん、貴重なお話をありがとうございました!
たくさんの経験を知恵にかえ、何よりコミュニケーションを大切にする姿勢がとても伝わったインタビューでした。

薬局管理栄養士の認知度はまだまだ低いですが、私たちと一緒に取り組んでくださる方を募集中です!

関心を持って下さった方は、ぜひエントリーフォームからお問い合わせください。

一度話を聞いてみたい、という方はカジュアル面談がおすすめです。
ぜひお気軽にエントリーくださいね。

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