銀河の彼方へと煌めきを放つ珠玉の芸術作品『オペラ座の怪人 4Kデジタルリマスター』 重厚なパイプオルガンの響きは身体中を突き抜けて星空へと轟き渡る。映画館の大スクリーンで体感するチャンスを逃すなかれ!
『オペラ座の怪人 4Kデジタル リマスター』(公開20周年記念 リマスター版公開 )
公開日:2024年6月14日(金)
監督:ジョエル・シュマッカー
製作、作曲、脚本:アンドリュー・ロイド=ウェバー
出演:ジェラルド・バトラー、エミー・ロッサム、パトリック・ウィルソン
配給:ギャガ
(2004年 ←この映画の最初の公開年。第77回アカデミー賞において 撮影賞、美術賞、歌曲賞ノミネート)
参照・画像 : 映画『オペラ座の怪人4Kデジタルリマスター』公式サイト
https://gaga.ne.jp/operaza4K/
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2024年6月 記 mie
💠これは単なるミュージカル映画ではなく、
現代のマエストロ達によって完成された美しい光を放つ『宝物』。
天才作曲家とスタッフキャストたちによって磨き上げられた珠玉の美術作品の一つである。
序章からラストまで観る者の目と心を釘付けにして離さない。
高度に燃え上がった地底のマグマが その後、煌めく宝石となって美しく光を放ち結晶化する、
まさに そんな宝石のような煌めきを放つ美しい映画だった。
つい先日、6月中旬公開されたこの映画。
「劇団四季」による同作品ミュージカルはあまりにも有名だ。
私はこの劇団四季の舞台を30年以上前に生で見て感動した記憶があるため、ストーリーと、クライマックスのシャンデリアが落ちてくるシーンと、優れた楽曲によるミュージカルであることはわかっていたが、
それ以外には今回『4Kデジタルリマスター版』として20年の時を経て再公開に至った経緯とか、さほど多くは知らずに何気なく1人で 出張打ち合わせ作業の空き時間に
ふらり、と軽い気持ちで映画館に足を踏み入れた。
ところが、、、、
あまりの凄さに
度肝を抜かれた。
初めの1分で、「これはスゴイ!」と固唾を飲んだ。
序章の モノクロ映像による描き方、場面の見せ方が
既にこの作品の完成度の高さを物語っていた。
大迫力の音響と どこを切り取っても、まるで美しい絵画のような映像に
どんどん惹き込まれていく
めくるめく展開に息が詰まるほどだった。
音楽が 映像美が 俳優たちの素晴らしく美しい演技が激しく魂を揺さぶってくる。
絶妙な照明、蝋燭の灯りのゆらめき、スワロフスキーの素晴らしいシャンデリア、小道具の細部、オペラ舞台と楽屋などの建築美術、衣装デザイン、
オーケストラ楽曲のリズムと俳優のセリフの、完璧なテンポとバランスの良さ、
踊り子達のトゥシューズの柔らかな描写、一頭の馬の、舞台裏に一瞬見える姿の美しさ、
ファントムとヒロイン、子爵ラウルなどのキャスティングの完璧さ、
何もかもに徹底的に細部までこだわり、こだわり、妥協を許さず厳しいまでにこだわり切った美しさが、製作陣の情熱の熱量までがスクリーンを通して観客に伝わってくる。
💠また、映画鑑賞後に改めて、他のプロの歌手が歌う音楽的にとても美しい「ファントム オブ オペラ」の曲を幾つか聴いて、分かったことがある。
ジェラルド・バトラーは、(バンドのヴォーカルをしていたことはあると記事に紹介されていたが)
オペラ歌手ではなく、映画俳優である。
彼の歌い上げるこの映画の全ての歌は、
彼は、歌手として長年訓練されたテノール声の歌手とは違って、
技巧的うまさに頼らず、決してオペラ歌手的な歌唱力ではなく
全身全霊で魂から
歌詞に セリフのように命を宿らせてハートで唱い上げている、そのエネルギーが、他のファントムとは 違う感動を呼ぶ、と分かった。
この役を射止めるため、演じるために、バトラー氏がボイストレーニングを積んだことは知られている。
人が何かに全身全霊で取り組む時、
無心になる。
その時、次元を超えて宇宙の扉が開き、ある特殊なオーラが発生する。
と感じる事がある。
作曲、絵の作画などの時は、そのような状況に陥らないと、何も生まれてこない。
地下の洞窟 暗闇の中 キャンドルに満ちた音楽の玉座へと自らのミューズ、クリスティーヌを導き、うっとりと唱い続けるファントムの表情は
芸術の神と繋がっているかのようたった。
💠百聞は一見にしかず
1980年代からミュージカルとしてロンドンを始め世界的大ヒットを続け日本でも劇団四季によるロングラン上映もあり、未見の人でもタイトルを聞いただけで、ある程度の簡単なイメージは連想できる作品だと思う。
しかし、
知ったつもりでいて、「この映画」をもしあなたが映画館の大スクリーンで観るチャンスを逃したら、人生の一駒の時の中に煌めきをともなって残るはずだった大きな宝物を逃したことになるだろう。
と、やや大袈裟な書き出しなのは
先日、旦那様(彼は初見)と共に私は2回目の「オペラ座の怪人」4Kデジタルリマスター版を観てさらに更に一段と、いや一万段と魅了され感動を深めたばかりであるゆえ。
初めて鑑賞した、自身もミュージシャンであり音楽を生業とする彼の観終わった後の反応は、
「俺も直ぐもう一回観たい!何度も泣けた。いやぁースゴイな。」
これに続く彼ならでは、のユニークな発言は この記事ラスト近くに記述したのでお楽しみに!
メインテーマの歌曲を、薄暗い洞窟の中でヒロインが透き通った声で歌い始めるその瞬間、脚元や膝あたりから鳥肌が一気に立ち始め
続いて歌うファントムのヴォイスが耳から脳内に入ってきた瞬間 ズワッと全身鳥肌総立ちになった。
こんな風に 身体中 痺れるような体感を味わえたのは
映画館の大きなスクリーンと、地底から轟くような迫力のある音響効果ならではであった。
だから『ぜひ映画館で観るべき』映画なのだ。
何なのか、それが分からないが、
観る者の魂の奥底に深く眠っていた精神的感覚の「何か、SOMETHING 」を呼び起こし、
体内に隠されていた感性の導火線に火をつけてくれるような、
「なんか知らんけど」自分の中のどこかのスイッチを押しちゃう作品なのである。
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🦹♂️ ここから普段モード……
やばいっ!
凄い!
なんだこれは!
たまらんっ!
マジか!(死語であることは承知の上だが 鑑賞中何度も心の中で マジかマジかマジかー!!!って叫んだのだから仕方ない、笑)
↑ いったい何が 「マジか!」 なんですか?と言う問いにお答えします。
⭐︎ まず、
「こんな魅力的なヤバい『ファントム』観たことない!!」
しかも全曲、俳優ご本人が自分で歌い上げているって!!
これマジで 「あの」私も大好きなヤケクソおじさまアクタージェラルド・バトラーなのか??(勿論、撮影時は20年前ではありますが)
この哀しく孤独な魂に、怒りと優しさを合わせ持つ「ファントム」を 怪人でありながら高貴な香さえ漂わせ見事に演じている俳優ジェラルド・バトラーの ここ数年の作品は(「300 スリーハンドレッド」の頃から、グリーンランド、カンダハル 最新作ロストフライトまで)大好きでほぼ観ているため、
あのクシャクシャヘアと髭に砂埃を絡ませて「オリャアーー!!どやねんっ!!負けへんでー!!」と、荒々しい声を張り上げ腕を振り回すたびに汗が飛び散る暑苦しいほどの(笑)お姿が、
この仮面の下の、繊細な美と哀しさを漂わせるファントムと同一人物、、、って、、、しかも 素晴らしい歌声で時折ロック調のオペラ歌ってるし、、、めちゃくちゃ歌上手いし!
マジかーーっ!と、
実際の目は最大限に見開いてスクリーンに釘付けで見入っているのに
心の中の目は 「 点 ・ 」という、
感動半端ない衝撃だったわけです。
バトラー様はここ数年の多くの出演映画の中で、
「やばい絶体絶命!」「どうやったってこりゃ生き残れんでしょ!」「ピンチ百万回!」「そんなん無茶苦茶でんがな!、、、」
と、言う状況、 例えば 上空から何百と言う隕石が爆弾と化して火を吹いて振ってくる中を走り回って燃え盛る車の中から怪我人を次々助けてるとか
広大な砂漠のど真ん中で車は大破して味方も武器もなく、周りを銃を構えた敵に囲まれちゃったよ、とか、
それ、ふつーは、もう あかんよね。
ふつーは、ここで 一貫の終わり
だよね。
みんなは 終わっちゃってるよね、
と言う状況でも、
バトラー様は
その どっから湧いてくるのか意味不明な強運無敵オーラを放ちながら必ず何とか切り抜けるのだっ!だっ‼️
だからファンは、
「たとえ地球滅亡世界終焉!って時でも、バトラー様は終わらないもん」
って 感じてる。 と、思う。
その「汗も不思議な匂いも飛び散るお髭モジャモジャのファイター」
イコール =
この「繊細で孤独で哀しみ漂う美声のファントム」
と言う衝撃、、そのギャップの大きさに 驚きを通り越して
いやもう すごいエネルギーの役者さんだ!と、ぶっ飛び感動‼️
⭐︎もう一点は、
ヒロイン クリスティーヌを演じるエミー・ロッサム!
この撮影時、まだ 17歳であり、彼女もバトラー様と同様に全曲を自分で歌っている!
と言う驚き!歌唱力も心揺れる演技も素晴らしい。
思い出しながら書いてるだけで
汗が出てきました。
つまり、わけわかんなくてもいいからみにいくの強くお勧め!
……普段モード終了🦹♂️
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以下に、映画サイトより、ジェラルド・バトラーのインタビューを一部ご紹介します。
🔸 実はオーディションまで舞台版のことを知らなかったというバトラーは、脚本を読みながらオリジナルキャストのアルバムを初めて聴いたと明かす。
そして、バトラーは当時のことについて
「僕のエージェントが電話してきて<歌えるか>と聞かれた。<もちろん、歌えるよ>と答えたが、<ミュージカルでも歌えるか>と念を押され、<やったことはないけどね>と答えた。そして、やる気があるなら、ジョエル・シュマッカー監督がファントム役に君を考えているらしい>と⾔われたんだ」「それから台本が送られてきた。僕は曲を買いに⾏って、台本を読みながら聞いた。圧倒されたよ。涙が溢れ出てきた。役に感情移⼊できたし、物語も⾳楽も最⾼だった」
と振り返る。
- SCREEN ONLINE(スクリーンオンライン)より抜粋引用。
「⾃分が本当に感情移⼊でき、感動し、⼈も感動させることができるチャンスを与えられたら、もちろんこれほどの成功を収めたミュージカルだし、絶対やらなくては、やるべきだと思った。ただ⾶び込んでみようと。⾃分が全⾝全霊を込めて演じられる役だということはわかっていたからね」 ジェラルド・バトラー
___ 孤独なファントムについては ___
「彼は全⼈⽣を暗い洞窟の中で過ごしてきたが、最も美しいものを作り出すことができる男だ。深い情熱と知性と愛情を持っている。そんな彼が唯⼀望んだのが、伴侶となる⼈だった」
「ファントムは作曲し、作詞し、舞台のセットをデザインし、⼩道具を作り、⾐装を作る。何でもできる。それが彼の⼈⽣だからね。時間は有り余るほどたっぷりあるし(笑)!」
以上、引用元サイトはこちらです。
スクリーンオンラインのサイトでさらに詳しく制作裏話が分かります。
https://screenonline.jp/_ct/17703320
『オペラ座の怪人 4Kデジタルリマスター』より、ジェラルド・バトラーらがオーディション当時を振り返るインタビューが到着! - SCREEN ONLINE(スクリーンオンライン)
🔸 原作はガストン・ルルーの小説。
これを現代のモーツァルトと異名を取る天才作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバーが1986年に作曲し、戯曲として完成させてロンドンのハー・マジェスティーズ劇場で初演された不朽の傑作「オペラ座の怪人」。
アンドリュー・ロイド=ウェバーは、ミュージカル「エビータ」「キャッツ」「ジーザス・クライスト・スーパースター」などで知られるが
この「オペラ座の怪人」は自身の最高傑作と語っている。
この同ミュージカルを、映画の映像としてずっと後世に残したい、との想いでアンドリューロイド=ウェバー自身がプロデュース、作曲、脚本を務め映画化を実現させたのが本作である。
監督を務めたのは『バットマン・フォーエヴァー』のジョエル・シュマッカー。
『300 スリーハンドレッド』『グリーンランド』『ロスト・フライト』のジェラルド・バトラーがファントムを
『ミスティック・リバー』『デイ・アフター・トゥモロー』のエミー・ロッサムがクリスティーヌを演じる。
⭐️おまけ
旦那様(ジミーさん)はあまり興味なさそうたったが私に連れられて初めて
この「オペラ座の怪人」を一緒に見た。
横でジミさんは、最後まで両手でしっかり座席の肘置きを握り締め、(つまり眠りこける事もなく、我慢できずに途中トイレに立ってもすごい速さで戻ってきた!)(≧∀≦)
時折り身を乗り出すようにして観ていた。
観終わった後、帰宅の車の中で、
どうだった??と聞きながら、私がYouTubeにあったこの映画の予告動画を流すと ファントムがクリスティーヌの耳元で囁くように歌うシーンの時 突然、
「あーもう たまらん!!俺がもしクリスティーヌたったら、どちらか1人なんて
(ファントムか、婚約者の子爵ラウルか)選べなーい‼️
もう、2人とも自分のものにしちゃう‼️(爆笑🤣 )
で、1週間のうち、初めの3日はファントム、次の3日はラウル、最後の1日は休息日!だから2人喧嘩しないで仲良くしなさいよっ!!って言う‼️」
大爆笑😆の帰宅でした。
……幕