もどかしい気持ちそれも青春
まずは自己紹介がてら推しが推しになったいきさつと私の今とこれまでを書いてみようと思います。とりとめなく長くなるかもですが。
好きなものにはとことん
中学高校の6年間、私はKinKi Kidsに夢中だった。明星(後のMyojo)でまだグループ名も無かった2人が初めて紹介されたその日から私の毎日はKinKi一色だった。友達と録画したビデオ(そんな時代)をわーきゃー言いながら観たり、ラジオを聴いたり、とにかく載っている雑誌は全部買いスクラップしていた。
ライブも数回行けた。田舎の高校生としてはなかなか冒険な遠征までして、親を巻き込み友達の親戚も巻き込み行かせてもらって今でも本当に感謝しているし最高に楽しかった思い出。
それはそれはのめり込んでいたので、後ろで踊っているJr.ももちろん全員知っていた。もういない伝説のJr.から今や国民的アイドルのあのグループも社長になったあの人も、みんなみんなKinKiの後ろにいたなぁ…(遠い目)
これが青春
そして高校を卒業した私は地元より都会の専門学校へ進学した。そこで出来た友達が好きだったデビューしたばかりのゆずのファンになった。友達がリーダー、私はサブリーダーのパート分けでほぼ全ての曲をハモって歌えるほどまでには聴き込んだし歌い込んだ。
あの頃が人生で一番カラオケに行ったしとにかく元気でエネルギーに満ちていたと思う。当時街に溢れていたストリートミュージシャンがカバーするゆずの歌に納得いかず、あそこのハモリあんなんじゃないよねもっと練習して欲しいよねなんて言いながら最後まで聞かずに立ち去ったりなどしていた(中にはその後メジャーデビューした人達もいた)。
若さってすごい(笑)
学生時代、好きなものとそれを共有できる友人に恵まれいわゆる青春を謳歌していたと今振り返ると思う。
でも学生でいられる時代とは人生のうちの何分の一だろうか。社会に出て順調に寿命を全うできるとしたならばそこからの年月の方がはるかに長い。今があっという間に終わってしまう短く儚いものだということには往々にして後で気付く。
社会人になる
仕事がスタートしてからの日々は怒涛の如くだった。当然学校で勉強したことなどは初歩の初歩で新たに学ぶことばかりの毎日は楽しくもあったがやはり難しいことも多く悩みが尽きなかった。加えて私は水仕事による手荒れが酷くかゆみと痛みと戦う日常は精神をすり減らした。
仕事しかしていなかったわけではなかったが、今までのように時間もない余裕もない日々の中に次第に音楽はなくなっていき、週末は絶対に仕事である上に有給どころか欠勤という概念すらない世界に最早ライブというものの存在すらありもしなかった。
それは同じ業界の人全てに当てはまることではないし今では一般企業と変わらない福利厚生が手厚い会社もある。が、私が働いた場所は昔ながらの古い業態でそんなもんだと思っていた部分もありそれが当たり前だった。事実友人の結婚式はほとんど行けていないし祖父のお通夜にも祖母の葬儀にも参列していない。
とはいえ仕事中心な自分は嫌いじゃなかった。仕事自体も好きだった。それが自分のアイデンティティだしそれしかないとも思う。
それしかないというのがどうなんだろうと趣味探しなどしてみた時期もあったけど趣味と呼べるほど好きになることというのは探して見つかるようなものではないと知る。
そりゃ知っているし普通に好き
私が就職した頃からしばらく男性デュオというのは割と多くデビューしていた印象がある。後に改めて出会う彼らもその中の一組だった。また新しい人達出てきたな。くらいだった。
瞬く間に誰もが知るアーティストになったが、普通にテレビで見てどこかで聴いて知っている曲も多い有名人。いい曲よね〜、歌上手いよね〜、みたいな。
それは或る日突然に
そこから何年過ぎただろうか。随分長く同じ環境にいたまま不満を抱え、どうしようもない日々にストレスを貯め、自分が何かもわからなくなっているような気がしていた。
私って何が好きなんだろう?私らしいってなんだろう?
その頃なんと私のiTunesには音楽の1曲も入っていなかったのだ。だって誰が好き?って聞かれてもそんな人いなかったし。
ある日たまたま見ていたテレビで喋っていた2人が面白かった。その週は何度かいろんな番組で見かけてもちろん歌ってもいたがトークがとにかく面白かった。そして2人の関係性というか空気感がいいなと思った。
ライブとか行ったら楽しそうだなぁ…。
ライブ???
そういえばそんな文化ありましたね???
それくらいの閃きというか正直社会人になって初めてくらいの思考に自分でも驚いた。それが私とコブクロの出会いだった。
入り方おかしいやろ
自分でもそう思う。そこから歌を聴こうと思ったんだから。でもたしかに私は2人の人柄にまずは惹かれた。そこから聴く彼らの曲はそれを映すかのように自分の感覚が間違っていなかったと確信できるくらいにどれも胸に響いた。
私のiTunesに初めてダウンロードされたのはALL SINGLES BEST 2。
とりあえずBEST聴いたらいいかなという安直な(笑)しばらくはひたすらそれをリピートしていたが現在までにリリースされた全ての楽曲を手に入れるまでにそう時間はかからなかった。
好きになったらとことん。思い出した。私ってそういう人だった!できる限り情報を集めてコブクロについて勉強した。そして結成に至るまでのストーリーやそこからの歩みを知り好きは加速していった。
どこがどうとか曲についても歌についても人柄についても思うことはたくさんあるけどひとまずそれはまた別の機会語りたい。
私は自分を知った
昔好きなものに熱中していた頃のエネルギーを思い出した。そうか私はこれが好きだ、と言えるものがある人だったしそれにのめり込む人だった。そこで己の知らなかった部分に気付く。
私ってオタクだったのか
これ新発見。
すごくない?コブクロ。こんなに大人になってから自分の本質を引き出したよ(そういうことか?笑)
もっと前から知っていたかった
オタク魂に火がついた。なんでもっと早く好きにならなかったんだろう。知らない昔のことがありすぎて悔しい。そんな気持ちが当然生まれる。昔からファンだった人達が羨ましい。もどかしい。
でもね。
今だったから、今だから、ストンと落ちてきたんだなと思う。自分がそれを受け入れられる状態じゃなかったら入ってこない。それが出会いだから。きっとそれが運命だったんだ。
私はロマンチストではないが運命とか縁とかいうものは信じている
何事も意味があるしそれを引き寄せるのも手放すのも自分次第。このことをきっかけに出会った大切な仲間たちのことも運命だと思っている。これもまた別の機会に話したいことがたくさんある。
このタイミングだったことは本当に意味があったというかそうでなければ無理だった。まずライブに行くのが無理だった。しかしその頃から夏休みの取り方が日を選べるようになった。つまりライブに行けた。これはすごいことだった。
そして翌年長く働いた職場を辞めた。これもまたこのタイミングしかなかった。新しい環境は少し自由が生まれた。つまりライブに行ける。
これもまた青春
ライブという概念すらなかった私が今ではツアー中何箇所行くか何公演参加できるかと頭を悩ませるまでに成長した。楽しすぎる(笑)
コブクロの歴史を1つ知る度にまた好きになり、知らないことが多いということはこれから知ることが多いということにワクワクする。同じ熱量の好きをもつ友人たちと毎日たわいもないことでやり取りして楽しんでいる。
いくつになっても好きなものがあるというのは人生を輝かせるし豊かにする。それはいつでも青春だ。仕事中心なことに変わりはないがそこに潤いができた。
存在が尊い
この思考に至るまでにもそう時間はかからなかった。立派な成長を遂げた(笑)
これからも私は自分のために推しを存在ごと推す。
私と出会ってくれてありがとうコブクロ。