令和6年度 三重県地域おこし協力隊の募集・受入のサポートについて
協力隊の募集受入サポート(中間支援事業)とは?
中間支援事業とは、「地域おこし協力隊の募集・受入」に取り組む自治体に対し、協力隊の経験者の立場から行政を伴走支援し、より良い募集や受入体制を整えるための事業です。
特別交付税措置の「地域おこし協力隊員の募集等に対する経費」を活用し、業務委託として仕事を受けています。
協力隊募集段階のミッション組成から受け入れ体制・着任までを三重県地域おこし協力隊サポートデスクメンバーと自治体担当者が二人三脚で行っていきます。
募集・受入事業について知りたい方は以下の総務省ページでご確認ください。https://www.soumu.go.jp/main_content/000881094.pdf
中間支援事業の重要性
中間支援事業の取り入れると以下のメリットがあります。
〈募集・受入の段階から第三者目線(協力隊経験者)でアドバイス〉
まずは自治体が考えている協力隊の導入についてヒアリングさせていただき、全国の事例紹介をしたり、過去に同様のミッションを経験した地域おこし協力隊経験者を呼び直接アドバイスをします。応募する前段階で、募集しようとしていたミッションを経験した協力隊から「良かったこと」「難しかったこと」など意見交換できます。そして求めている事を明確にしミスマッチングを起こさないようにポイントを洗い出すことができます。
(例) このミッションの目的と具体的に取り組んだ事例や経験談
この活動は、3年後に定住につながるか?
どのような工夫があれば、実績を上げれるのか?
このまま募集してしまうと考えられるミスマッチとは?
ミッションが円滑に進むために行政に取り組んでほしいことはあるか?
このような質問を、一度同じようなミッションを経験した協力隊隊員から話が聞けることは、とても貴重であり、事前に対策も考えることができます。経験者にしか分からないポイントをお伝えすることができることは、私たちの協力隊経験が活きることなのでサポートデスクの強みです。
〈定住を考えるにはミッション組成から考えておく〉
ミッションを組成しているタイミングから、導入目的、着地点を考える必要があります。協力隊の任期である3年間の活動を行政としてイメージし、3年後どのような結果になるかをこの段階で議論します。
〈移住体験会の企画と実施〉
協力隊希望者が現地に訪れる機会として現地体験会を実施します。行政職員共や地域の関係者や地域おこし協力隊のメンバーと実際に会える機会になっており、地域を知る、人を知る、暮らしの環境を知る、ミッションの内容を直接確認する、など協力隊着任後のミスマッチをなくすためにも、事前に確認体験できるイベントになっています。。
〈募集記事の助言〉
募集記事でも重要なポイントをアドバイスしています。
記事の見せ方、書き方について助言や添削を行い、より良い募集記事になるようにポイントをお伝えします。
これから応募してくる希望者の気持ちを踏まえて、ミスマッチを防ぐような取り組みを事前に行うことで、少しでも着任してからの協力隊の活動がうまくいくように環境を整えます。
私たちサポートデスクは中間支援事業を行うことで三重県の協力隊が少しでも多く地域に残ってもらえるように、ミスマッチを減らす募集方法や受入体制を行っていきたいと考えています。その努力が結果的に定住率が向上につながると思います。
具体的にどんなことをサポートしてくれるの?
今回は度会町での打ち合わせの様子を紹介します。三重県地域おこし協力隊サポートデスクから5名の協力隊経験者が度会町に訪問し、現時点の度会町側の考え「地域課題」「ミッションの経緯」「なぜ協力隊制度なのか」「募集要綱」をヒアリングを行い、意見交換をしました。
【意見交換の概要】
①予定している類似ミッションの情報提供
→最新の全国事例をもとに、募集の活動内容や雇用形態、報償と活動費など統計的にデータを提示しながら、募集予定のミッションイメージをお伝えします。
②ミッションの洗い出し
協力隊募集は全国的にも争奪戦になっています。そのような背景からこの町しかできないPRポイントを軸にしたミッションの洗い出しを協力隊経験者目線で行います。また現時点でのミッション案は本当に地域から求められているのか?という地域の声を聞くことの重要性もお伝えしました。
③過去の協力隊募集や移住体験の経験をもとアドバイス
サポートデスクは、協力隊卒業後からOBOGとして協力隊募集や移住体験イベントに関わってきたメンバーが多く在籍しており、そのノウハウをお伝えしながら、地域に合わせた募集記事の作成やイベントの企画を助言いたします。
おわりに
近年、注目を浴びている「地域おこし協力隊」ですが、自治体や移住者の視点に立つと「ミスマッチ」によりトラブルが絶えないイメージがあると思います。私たちサポートデスクは、そのような「ミスマッチ」を防ぐために協力隊募集の段階から自治体担当者と共にミスマッチ解消を目指してサポートします。
今現在、協力隊募集を考えている、募集しても応募がないなど、募集で困っている自治体担当者様は是非一度サポートデスクまで連絡、相談頂けたらと思います(相談は無料)。
(文/写真 峠 広之)