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次女が脳腫瘍になった③入院まで

脳腫瘍がある事と週明けの入院、その後、手術するであろう事を伝えられて、3時間かけて車で自宅に戻ると、もうすっかり夜でした。

主人はいつもと変わらず迎えてくれ、表向きはいつもと変わらない夜。次女も自宅に戻っていつも通りにしている。
保育園年中の息子は多分まだよく分からないだろうけど、小学6年の長女には、伝えなければ、、、。

お布団でゴロゴロしながら遊んでいた長女に、次女の頭に良くないものがあった事、月曜日から入院する事。多分手術になってうまく行くか分からない事、そしてしばらく私も一緒に行って帰ってこれないと伝えると、はらはらと泣き出した。妹が心配で苦しい。ママと離れるのもつらい。。。泣いている長女を抱きしめて、頑張ろう。一番辛くてこれから大変な思いをするのは次女だから、みんなで支えていこう。
私も涙を堪えられず、長女と一緒に泣いた。

「今夜は皆んなで寝よう!」と言い出したのは主人で、普段は3つのベッドに分かれて寝ているのだけど、居間に布団を持ってきて、5人でゴロゴロ色んな事を話しながら寝た。

子供達が寝ても、私達2人は寝れなかった。
しばらく2人で話して、2人で泣いた。
主人はいつも朗らかで優しいけど頼り甲斐があって、涙はほとんど見せない人。でもこの夜、初めて涙を見たかもしれない。

私達が帰るまで、脳腫瘍の事を沢山調べた。
症状に「怒りっぽくなる」と書いてあったと。
最近、次女は本当にすぐ怒るので、主人もかなり叱った事があり、我儘になってしまったのかと。家族の雰囲気が悪くなる事があったけど、本当は病気のせいだったのに、気づかないでただ叱った事を後悔していた。

でもそんなの、誰も分からなかった。
何も辛い症状が出ないうちに、見つかった事を良かったと思う。
でも、なんでこの子なの!

我が家の元気印。
声が大きくて、0歳から入った保育園では、一番奥の部屋にいても次女の声だと分かるくらいの泣き声。でも次女が笑うとみんなが笑う。
すごいタイミングで面白い事を言う。

手術して、いつもの次女で戻って来なかったらどうしよう。

脳外科の先生が「脳腫瘍は命に関わるから早く調べなければ」と言っていたのを思い出して、本当にうちの子の事なのか。信じられなかった。

翌日、起きた時、全部夢だったら良いなって思ったけど、夢じゃなかった。

入院するまでの2日間、本当は子供との時間に全部使いたかったけど、私は仕事を1日で何とかしなければならなく、後ろ髪引かれつつ会社に行く。

会社にはしばらく来れないだろう事がわかっていたから、最低限のやる事と引き継ぐ人に分かるように流れを説明する簡易マニュアル、後はその都度メールやwebミーティングでフォローできるからと、本当に最低限の事しかできなかった。
引き継ぐ人が気遣って休みなのに会社に来てくれ色々話した。前日、報告した時は涙が止まらなかったのだけど、この日は堪えた。

誰もいなくなってPCに向かって1人、何度も涙が込み上げてきて止まらなくなる。繰り返ししながら遅い時間までかかってやっと終わった。

家に帰ってから、今日何をしていたか聞いたら、いっぱい楽しい事をするぞー!と意気込んだものの、次女は疲れなのか腫瘍のせいもあるのか、少し遊んだら寝てしまい、沢山遊べなかったよ、と教えてもらった。
この日も、居間で皆んなで寝た。
長女がすごく不安がっていて、抱きしめて寝た。

日曜日は、私の実家に行って少し話をして、主人の両親も次女に会いに来た。
私は入院の準備、当面の長女の学校に出す書類やスケジュールの確認などなど。
大体は主人ができるけど自分がやっておく事、残しておく事など確認しておくのであっという間に一日が終わってしまった。

夜眠る前になると、お布団に入って脳腫瘍の事を調べてしまう。脳腫瘍自体、沢山種類がある事も知らなかった。
目に異常が出たから視神経のものなのだろうか。調べても調べても、不安な言葉しか出てこない。

でも、行くしかない。何もしないわけにはいかないと言い聞かせても、涙しか出ない。

次女は笑ってるから、私達が泣くわけに行かない。深く眠る事はできない夜が続いていたけど、少しでも寝ようと無理矢理目を瞑った。

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