【WBC 2023】 『真・ロマック算』で見る韓国代表
(当初この記事は、1月4日時点での情報をもとに書かれた内容でした。しかし、記事公開後に情報更新があったため、 大幅な加筆・修正 をいたしました。現在の記事の内容は、公開当時のものとは異なります。)
おはようございます。へろおかです。
WBC 2023の韓国代表チーム が発表されました。
過去4大会では見られなかった 韓国系の選手の招集 や、25歳以下の投手が8人 (15人中) といった 韓国代表の新たなチーム作り が垣間見えた気もします。
しかし 野手 に目を向けてみると、15人中 9人が32歳以上 で、初選出はわずか3人 しかいません。
初選出3人の内訳も
・MLB組で韓国系アメリカ人のエドマン
・代表チーム最年長のベテラン捕手
・辞退したMLB選手(初選出)の代替で選ばれた若手外野手
というように、なかなか自国選手の 世代交代が進んでいない ように感じてしまいました。
ところで 韓国プロ野球(KBO) は、日本プロ野球(NPB)に比べると 打高 のリーグです。
今回の選出メンバーを見ても、どれくらい良い成績なのかわからない という方も多いかと思います。
そこで今回は、WBC 2023 韓国代表野手15人 を
「KBOでの成績」
「NPB基準に置き換えた成績」
の2つで紹介します。
WBC 2023 韓国代表野手
選手名 (年齢 ※1)
2022年の打撃成績(KBO)
→ NPB基準に置き換えた成績
代表歴(オールプロの大会のみ)
ヤン・ウィジ (35) 捕手
510打席 .283 (427-121) 20本 48三振
出.380 長.480 OPS.860
→ 510打席 .254 15本 66三振 OPS.756
代表歴
15年 プレミア12
17年 WBC
19年 プレミア12
21年 東京五輪
イ・ジヨン (37) 捕手
450打席 .267 (420-112) 2本 44三振
出.303 長.331 OPS.634
→ 450打席 .239 1本 60三振 OPS.557
代表歴
初選出
パク・ビョンホ(パク・ピョンホ) (36) 一塁手
487打席 .275 (429-118) 35本 131三振
出.349 長.559 OPS.908
→ 487打席 .247 26本 179三振 OPS.798
代表歴
15年 プレミア12
19年 プレミア12
キム・ヘソン (24) 二塁手、遊撃手、ユーティリティ
556打席 .318 (516-164) 4本 83三振
出.373 長.403 OPS.776
→ 556打席 .285 3本 114三振 OPS.682
代表歴
21年 東京五輪
カン・ベクホ(カン・ベッコ) (23) 一塁手、外野手
264打席 .245 (237-58) 6本 44三振
出.312 長.371 OPS.683
→ 264打席 .220 4本 60三振 OPS.600
(参考 2021年)
627打席 .347 (516-179) 16本 85三振
出.450 長.521 OPS.971
→ 627打席 .311 12本 116三振 OPS.854
代表歴
19年 プレミア12
21年 東京五輪
チェ・ジョン (36) 三塁手、遊撃手
505打席 .266 (414-110) 26本 96三振
出.386 長.505 OPS.891
→ 505打席 .238 19本 131三振 OPS.783
代表歴
09年 WBC
13年 WBC
19年 プレミア12
オ・ジファン (32) 遊撃手
569打席 .269 (494-133) 25本 107三振 出.357 長.470 OPS.827
→ 569打席 .242 18本 146三振 OPS.727
代表歴
21年 東京五輪
キム・ハソン (27) 遊撃手
(MLB)
582打席 .251 (517-130) 11本 100三振
出.325 長.383 OPS.708
(参考 2020)
622打席 .306 (533-163) 30本 68三振
出.397 長.523 OPS.920
→ 622打席 .274 22本 93三振 OPS.809
代表歴
17年 WBC
17年 アジアプロ野球CS
19年 プレミア12
トミー・エドマン (27) 内野ユーティリティ
(MLB)
630打席 .265 (577-153) 13本 111三振
出.324 長.400 OPS.725
代表歴
初選出
イ・ジョンフ (24) 右翼手、中堅手
627打席 .349 (553-193) 23本 32三振
出.421 長.575 OPS.996
→ 627打席 .313 17本 44三振 OPS.875
代表歴
17年 アジアプロ野球CS
19年 プレミア12
21年 東京五輪
キム・ヒョンス (35) 左翼手、一塁手
604打席 .286 (524-150) 23本 62三振
出.375 長.473 OPS.848
→ 604打席 .257 17本 85三振 OPS.745
代表歴
08年 北京五輪
09年 WBC
13年 WBC
15年 プレミア12
19年 プレミア12
21年 東京五輪
ナ・ソンボム (33) 右翼手、中堅手
649打席 .320 (563-180) 21本 137三振
出.402 長.508 OPS.910
→ 649打席 .287 15本 187三振 OPS.800
代表歴
15年 プレミア12
パク・ヘミン (33) 中堅手
636打席 .289 (570-165) 3本 85三振
出.347 長.368 OPS.715
→ 636打席 .260 2本 116三振 OPS.628
代表歴
21年 東京五輪
パク・コンウ(パク・コヌ) (32) 中堅手、右翼手
463打席 .336 (408-137) 10本 62三振
出.408 長.458 OPS.866
→ 463打席 .301 7本 85三振 OPS.761
代表歴
17年 WBC
19年 プレミア12
21年 東京五輪
チェ・ジフン (25) 外野手
640打席 .304 (569-173) 10本 77三振
出.362 長.427 OPS.789
→ 640打席 .273 7本 105三振 OPS.694
代表歴
初選出
※1月時点で代表に選ばれたものの辞退した選手
チェ・ジマン (31) 一塁手
(MLB)
419打席 .233 (356-83) 11本 123三振
出.341 長.388 OPS.729
代表歴
初選出
代替:チェ・ジフン
『真・ロマック算』とは
わたしは以前、このような記事を投稿しました。
『ロマック算』を実用的な指標にしてみたい
https://note.com/midoyamato/n/n30f61e93b821
元DeNA・ロマック選手 の NPB と KBO の成績をもとに作られたネタ指標『ロマック算』を、日韓の打撃成績の互換性 という観点で 実用性のある指標 にしようと奮闘した記事です。
この記事では 2013年以降(NPB違反球時代の直後)に日韓両リーグに所属した選手 を対象にした『実用的なロマック算』を作りましたが、実は日本の統一球問題以降に KBOでもボール基準の変更 がありました。
KBOは、2018年以前 と 2019年以降 で ボールが違います。
以前は 日本よりも飛ぶボール でしたが、2019年に 日本と同基準程度の飛びすぎないボールへと変更 され、現在に至ります。
そこで、今回は NPB と 2019年以降のKBO の両リーグに所属した選手を対象に、『真・ロマック算』として新しく作ることにしました。
今回対象になったのは、
サンズ (ネクセン/キウム → 阪神)
ピレラ (広島 → サムスン)
ロハス (KT → 阪神)
クロン (広島 → SSG)
の4人です。
『真・ロマック算』
KBO → NPB
打率 89.7%
本塁打 73.8%
三振 136.8%
OPS 87.9%
終わりに
今回の『真・ロマック算』ですが、さすがに母数が少ないとは自分でも思いました。
しかしながら、それでも4人の成績は ある程度近しい推移 をしており、今回の本題である KBOでの成績をNPB基準に置き換える という目的は果たせると思ったので、今回の記事を書くという決断に至りました。
今後もっと母数が増えてくれたら、より それっぽい成績 が出せるのではないでしょうか。
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。
脚注
※1 年齢は 2023年2月28日時点 のもの。
(韓国は新学期が3月から始まり、早生まれの廃止が2009年度からのため)