「今、見ましたよね?」なぜ視線はバレるのか
「今この人、私の胸元をチラ見したな」
女性であれば誰しも経験があると思います。
バレていないと思った?それ、絶対にバレてますよ。
なぜ人間は「見られた」あるいは「見た」ことがすぐに分かってしまうのでしょうか。
それは、人間の目の構造で説明することができます。
人間の目は、他者から視線を読みやすいようにできています。
人間の「読ませる」目
白目と黒目の間の鮮明なコントラスト
人間の目は、白目と黒目がハッキリしています。
そのため、目の所有者が何を見ているのか、視線がどこに向けられているのかを簡単に認識することができます。
横に長い目の形状
また、人間の目の形状は円形ではなく、横に長くなっています。
これもまた、外からの黒目の動きの把握を容易なものにしています。
このような特徴の目を持つ動物は他にありません。
なぜなら自然界において、自分が何を見ているかを悟られることは、自分を不利な状況に追い込むことだからです。
にもかかわらず、人間の目の形状がこのように目線を「読ませる」目に進化したのはなぜでしょうか。
「アイコンタクト」をするための目
それは「協力」という人間特有の進化の歴史と関係があります。
視線を共有することで、仲間同士の意思疎通をスムーズにし、狩猟や子育て、社会生活をより効率的に進めることができたからです。
たとえば、視線を送るだけで「そこに危険がある」「あれを一緒に取ろう」といったメッセージをアイコンタクトで即座に伝えられることは、人類の生存にとって大きなアドバンテージでした。
他者と信頼関係を築くうえでも、視線の透明性が重要な役割を果たしたのです。
まとめ
人間の目が「読ませる」構造を持つのは、私たちが他者と協力し、意思を伝え合う必要があったからです。
そのおかげで、視線を使って感情や意図を伝え、信頼関係を築いてきました。
しかし現代社会では、その読みやすい視線のお陰でちょっと気まずい空気になることもあります。
「目は口程に物を言う」という言葉もあります。
気をつけましょうね!