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社会人5年目になった話 - 20220402の温度感

新年度になって社会人5年目になってしまった。
同じ時代を生きてきた友たちよ、生きているか。

私は4年弱いた職場を辞めて、2月末に転職をした。
キャリアチェンジをしてWebディレクターになったのだけども
転職してから「あ、そうか。これ、私ってWebディレクターになるのか」と気がつくくらいのポンコツ具合を発揮。

正直Webのことは全然分からないのです。
プログラミングなんてほぼほぼやったことがない。
大学の授業で血液型占いみたいなのを作ったぐらい。
それだって先生の言った通りに打っていっただけだから、もちろんよく分かってない。なんだよHTMLって。
そもそもWebディレクターってなんなのよというところから。

あれ、これ仕事にならないのでは…やばい、何も分かってない。

とか思いながらも1か月働いて、自分の戦える部分と、明らかに足りていない部分がボンヤリと分かってきて、この感じ懐かしいなとか思う。

学生時代の
「明日何が起こるのか分からないけど今日を生きるのに必死なんだよ」感
を久しぶりに味わっている。
「あー死にたいな」とか思う暇もないくらいの疲労具合。
私はこれが好きだったのだよと思い出す日々。

職場で戦力になっているかどうかは別として
自分の事だけで精一杯で、帰って死んだように眠るだけの日々が私にとっては生きている実感を得られる瞬間なのだと思い返した。
息なんてできなくていい、その日々から意義を得られているならば。


「ちょい、ちょい、大丈夫…?毎日働きすぎだよ…」


そんな言葉をかけないでほしいと思う時がある。
あなたのその"優しさ"と思われる言葉は、私にとっては"ノイズ"であることもあるのだ。
働きすぎだと思われていて、心配をしてくれている気持ちは本当にありがたい。ありがたい。心配してくれる人がいるなんて、ありがたいことだ。
でも、社会人になって4年が経って、ようやく感じられているこの感情を今は大切にしたいんだ。

世間的には働きすぎってよくないんだろうな。
就活の時を思い返せば、どの企業も働きやすさをアピールしていたし、周りの就活生たちも「絶対土日休めること」「残業がないこと」を何よりも重要視していたけど、私にそれはどうでも良いことだった。

だから、世間的なことを言われてしまうと頭がパンクしてしまいそうになる。
あなたにとって、と、わたしにとっては違うんですよ、と思えればいいだけの話だけどそれが中々に難しい。
その差を埋めることが難しい、ということを知るために社会人になったのかなとか思ってしまうくらいに難しい。


学生の頃はどうやって息をしていたんだろうな、とふと思い返してしまう夜もあって。
あの時の根拠のないドキドキはどこから湧き出てきていたんだろう。
私だけじゃなくて、周りもドキドキしていたように見えていたんだけどな。
大人になるということはドキドキを見失うことなのだろうか。
それなら大人になんて死ぬまでなりたくないとすら思う。
ただ、今の自分がどこに属しているのか、何と呼ばれるのか、それはよく分かっていない。
26年生きてきて、ようやくアイデンティティを失ったような気がする。
正しく言うと、数年かけてジワジワとアイデンティティが滲んでいってしまったという感じに近い。

思い返して、2017年の9月頃。
就活真っただ中だった私は、クソがつくほどの大手企業を受けていて。
3次面接まで進んでいて、次は最終かな~~って思っていた時に来た、一つの質問。

面接官(役員)「何をしている時間が一番好き?」
私「耳にイヤホンをはめて一人で音楽を聴きながら歩いている時間が一番好きです」
面接官(役員)「あ……そう……なの…………」

いや知ってるのよ。私が何をしているのが好きかどうかを本当に知りたいための質問じゃないってことくらい。事業との親和性とか、志向性とか、会社の人間との調和性とか協調性の有無とか色々見てるんだろうなってことくらい分かってて、あなたの企業に入りたいんですよっていう大前提を持ったうえで答えていかないと受からないくらい分かってるんだよ。こんな答え方をしたら「周りと上手くやっていけるのか…?」とか思われるだろうなってことぐらい知ってるのよ。

だけど、一人称が「私が」じゃなくて「この企業に入りたいと思っている私が」になるのがとにかく苦痛でしかなくて、素直に答えてしまった。
そんなの綺麗事でしかなければ馬鹿みたいなこだわりなのだろうけど。
それでも私にとって、その時間は何よりも大切な時間だったのです。
この価値観が伝わらないならこの会社入らなくていいやと思えるぐらいの。

結果的にこの辺りからじわじわとじんわりと、自信が無くなってきている。
好きなことを話して距離感が生まれて、ようやくやりがいを感じる仕事に巡り合えて心配されて、どうすりゃいいんだろうな。


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