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パートナーシップを育む上で、大事にしていることをまとめてみた。

今のパートナー(夫)と出会い、「パートナーシップ」を育みはじめて6年目になる。その中で、人一倍たくさんの課題があり、たくさんの対立があったので、その度に大きな学びを得てきた自負がある。(とはいえ、今もなお向き合い続けているたくさんの課題はあるのだけれど)

私自身が彼との間で、どんな時間を過ごしてきて、どうして結婚に至ったか?というお話をSTORYSというサイトに載せたところ、しばらくずっと1位をキープしていたほど、なかなかの波乱万丈物語が語れるのだけど(読みたい人はぜひこちらを読んでね。)、今回はそんなパートナーシップ人生の中で学んできた大切なことを一部、まとめてみたいと思う。


1.「関係性は育むもの」というマインドセットを持つ

まずは、自分ひとりでできることから紹介していきたいのだが、私の場合は、「関係性は育んでいくものだ」というマインドセットを持つようになってから、随分と彼との向き合い方が変わったような気がする。

彼と付き合い、数年経つまでは、「パートナーは相性で決まる」「同じような価値観を持った人と付き合うとうまくいく」と思い込んでいた。しかし、出会った頃から数年経ったある日、ふと思ったのだ。「あれ?彼は出会った時の価値観と、今大事にしている価値観はちょっと変わってきたのかも」と。

そして、よくよく考えたら、それは自分自身に対してもそうだった。時間が経つにつれて、価値観・性格など、色々なものが変化していってるような気がした。そして、一時期、彼と自分の目指す道の方向性や、大切にしているものがどんどんずれていっているように感じたことがあった。

その時に、何度もぶつかり、「価値観や相性が合わなくなってきたから別れよう」という会話を何度もした。

でも、よくよく考えたら、私たちは変わり続ける生き物なのだ。変わらない部分もあるけれど、やっぱり、変わってしまう。時には相手の変化が、自分にとっては心地よく感じられない時だってある。でもその度に、お別れを告げて別の相手とまた恋を始める、というのは少なくとも私にとっては大変だった。(それはそれであっていいと思うのだけど!)


何より、彼の変化を受け入れられないだけで、彼への愛がなくなるわけではなかった。(ここが混乱してしまうところ!)愛はそこにあり続ける、でもあり続けるからこそ、変わってしまうことがさみしかった。


そして、たどり着いたのが、「関係性は育んでいくものだ」というマインドセットをもつことだった。タネをまいて、小さな芽を大切に育てていくように、少しずつ育んでいけばいい。今はまだ完璧に分かり合えなくても、受け入れられなくても、そのプロセスを味わえばいい、そんな風に思い直した。なぜなら、本当に大切なものほど、変化は急激に訪れず、少しずつ変わっていくから。

2.ふたりの「文化」を能動的な意図を持ってつくる

ふたつめは、自分自身でできることから少し拡張して、「ふたりでできること」を紹介したい。ここはたくさんあるのだけど、大きく分けて3つを紹介したい。


①毎日「お祝い」と「嘆き」という時間をとる
②「ありがとう」という文化をつくる
③「自分の感情に責任をとる」ことを共通認識として持つ


①毎日「お祝い」と「嘆き」という時間をとる
「お祝い」と「嘆き」というのは、私たちが学んでいるNVC(Non Violent Communication)の中でよく出てくる言葉でちょっと独特な響きなのだけど、要するに、「嬉しくてハッピーだったことをふたりで祝おう!」「悲しかったり残念だったことをふたりで嘆こう。」といった時間を1日の終わりに持つということをやっている。

というのも、NVCの中では「良い」「悪い」という概念がない。その代わりにあるのは、「自分にとって大切なことが満たされて嬉しいからお祝いしたい!」とか、「自分にとって大切なことが満たされなくて悲しいから嘆きたい。」という、「祝う」「嘆く」といった表現だ。そして、それを「ただする」。相手が言ったことに特に何かを言おうとするのではなくて、ただ聴く。夜寝る前に布団にごろんとなって、ふたりでこの儀式(?)をさらっとやって寝るだけでも、関係性の質は全然違ってきたのが、体感としてある。


②「ありがとう」という文化をつくる
ありがとう、という文化をつくるというのは人によっては「何それ当たり前じゃん」とつっこまれるような小さなことかもしれない。だけど、意識的に過ごしていないと、生活を共にする中であまりにも「当たり前になってしまう」ことが多すぎる。

特に女性が感じやすいかもしれないのが、毎日のご飯・洗濯・洗い物といった家事、もしくは育児。お金に換算したらどれだけの労働なのだろう!と思ってしまうような、「見えない労働」が暮らしの中には多い。そのひとつひとつに、できる限りお互いに「ありがとう」とフィードバックしあうというのは、あたたかい関係性を作る上でとても役に立つということがわかった。

自分の中にある、「感謝の種」があるとしたら、その種に水をあげるイメージ。それを日常の言葉から始めることで、意識の深いところで「ありがとう」が自然と出てくるようになるものだと思っている。全然できない時もあるけれど、日々が修行である。


③「自分の感情に責任をとる」ことを共通認識として持つ
最後に、「自分の感情に責任を取る」ということ。これをお互いの共通認識として持っているか持っていないかで、何が変わるのかというと、相手が悲しんだり起こっている時に必要以上に「私のせいだ」と思わなくなる。そして、逆も然りで、自分が物凄く怒ったりした時にも、必要以上に相手のせいにしないようになる。

もちろんだからと言って、「それはあなたの問題だよね」と分離して切り捨てるわけではない。感情に責任を取ることを大事にしつつも、相手に寄り添うことは大切だと思っている。ただ、その根本的な原因は、相手が引き起こしているのではなく、自分の中にあるという意識を持つか持たないかで接し方が大きく変わる。




3.大きな関係性(コミュニティ)の中で2人の関係性を育む

最後に、「ふたり」からさらに拡張してみると、コミュニティの力が大切だというところに行き着く。例えば、2人で何度話をしていても、必ず同じようなループを繰り返してしまうことがある。「いっつも私たちはこの話で喧嘩してるよね」みたいな。

そのときに、2人の関係性を、2人だけでなんとかしようとしないことが大切だということを、私は5年間のパートナーシップの中で強く学んだ。

どういうことかというと、「2人だけで対話しようとする」というのはそもそも難しすぎるのだ。お互いが不満や言いたいことをいったら、どんなに言葉に気をつけたとしても、必ず相手には痛みやダメージが生じる。その自分自身のダメージを塞ぎながら、相手の話を聴くなんて、本気であればあるほど難しい。そうすると相手どころじゃなくて、自分を守ることに必死になったり、「むしろ相手を傷つけたい・攻撃したい」という気持ちが湧いてきたって無理はない。そして、そんな自分に自己嫌悪に陥る、なんて話はどこの夫婦にもあるのではないだろうか。

そんな時には、第三者に入ってもらうことが非常に役に立つ。どちらの味方をするのでもなく、ただお互いの伝えたい「本当のメッセージ」を汲み取って聞いてくれたり、伝えてくれたりする人がいるかいないかで大きく変わる。実際私も、2人ではどうにも話せない課題が出てきた時に、何度も第三者に介入してもらった。そして、そこからお互いへの深い理解が生まれて、関係性が改善どころか「前進」するという経験をしてきた。


そして、普段から、2人の関係性を閉ざしておくのではなく、オープンに安心できるコミュニティの中で語れるかどうか、というのもとても大切だと感じている。ある意味、それをすることで、日々の小さな不満や課題がすっと解決されていき、大きな対立が起こる回数が随分と減るような気がしている。

もちろん、2人の話って非常に繊細な話題(例えば性の話や、お金の話など)もあったりするので、かなりの安心感がないと話しづらい。また、子供がいたりすると時間がなかったりして、さらにサポートが得にくい環境に置かれている人も多いのではないかと思う。なので、結果、こういった機会は理想論になってしまって、なかなか具現化されづらいのが現実だと思う。


しかし、私は2年間「パートナーシップ会」というコミュニティを東京で運営してきた経験と(今は6組のカップル/夫婦が毎月参加してくれている!)、自分自身の山あり谷ありパートナーシップの経験から、ここにチャレンジしていきたい気持ちがある。安心して話せる場作りと、コミュニティのちからは絶対的に、必要なものだ!と心から言い切りたい。


そんなわけで、昨日、以下のようなサービス(オンラインコミュニティ)をリリースした。ずっとずっとあたためていた、全国の人向けのパートナーシップに特化したオンラインコミュニティ

NVC(共感コミュニケーション)をベースに置いたのは、自分たちがその対話法と世界の見方を取り入れて、大きく関係性が変わったという実体験が大きいのだけど、あくまでコミュニケーションのベースとして取り入れていくので、NVCに興味があってもなくても、きっと豊かな時間になるのではないかと思う。


よかったら、ページを見て欲しいし、ページを見なくとも、ここまでのnoteを読んでくださって、もし何か気づきや発見、役に立つものがあったら教えてもらえたらうれしい。(noteを続ける励みになります!)


ここまで読んでくださり、どうもありがとう。

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