光
今年の12月で退職することを決めた。
長いこと仕事について頭を悩ませてきたけれど、答えはずっと変わらず決まっていて、最もらしい理由を探すための時間だったのかもしれない。
仕事=嫌なこと
ということがどうしても受け入れられなくなっていた。
1日のうちのほとんどが労働で占められていて、
すなわち1日のうちのほとんどが嫌なことをしている時間になっていて、
意味わからないなとふと思った。
仕事だから仕方ないよとかお金を稼ぐためだからしょうがないよとか、
そういう言葉を聞いたりみたりするたびに、
全然理由になってないよって思った。
でも、そうなのか、と無理やり自分の気持ちをごくんと飲み込んで生きてきた。
最初は嫌だったことも慣れればそうでもなくなることも嫌だった。
嫌なものはちゃんと嫌なままでいたいから。
あまり深く考えなければ一定のお金が入ってきて私はそれを自由に使えるのに、
日々退屈だった。花を買ったり、ミスドの新作を食べたり、キラキラのネイルをしたりするのは幸せだけど、明日仕事だと思い出した瞬間真っ黒な気持ちになる。
やりたくないことをやらない選択肢があるのかもしれない。
別に大それたことをしたいとか、夢を叶えたいとかそういうことではなく、
自分の気持ちを握りつぶしてまで私は花を買いたいとは思わない。
この幸せを一瞬のものではなく、地続きにできるはずだと思った。
職場の先輩に辞めたらどうするの?って聞かれるたびに、
どうしましょうねえ〜とヘラヘラしながら答えそうになるのを抑えて上手くかわしている自分は、社会に出て培ったものでもあり、心を守るための手段でもある。
不安はもちろんあるけど、それはやったことないことをやるのだから当たり前で、でもその分自分の声に耳を傾けられる時間が増えてほしいなと願う。