2020年ベスト小説
ブクログで今年読んだ本の合計数を見たら、なんと90冊。そんなに読んでる感覚がなかったからびっくり。(短編や益田ミリさんの漫画も含まれるけど)
そんな中、特にこれよかったな〜と感じだ小説を紹介します🐕
推し、燃ゆ 宇佐見りん
人気アイドルグループで活躍する大好きな「推し」を応援することに、生活や自分自身の全てを捧げる女の子の物語。推しがいる身としては心臓を掻きむしられるほどの共感と痛みに襲われた。推しの何もかもが愛おしくて、全部が大好きで、生きがい。その気持ちと比例して、自身を削り、追いつめていく主人公は狂気じみていたけれど、他人事には思えなくて、愛おしさすら感じた。
スター 朝井リョウ
作品の質や価値は何をもって測られるのか?名監督への弟子入りとYouTubeでの配信という真逆の道を選んだ二人。簡単に発信者になれる今の時代だからこそ、作品や受取る人々に対して、真摯に向き合わなくてはいけない。顔が見えなくても、その先に心があることを忘れてはいけない。流行や価値観があっという間に変わってしまう世の中だからこそ、自分の中の感覚や感性だけはブレることなく生きていたいと思った。発信活動をしている人、物作りをしている人に特に読んで欲しい一冊。
逆ソクラテス 伊坂幸太郎
敵は先入観。世界をひっくり返せ!今年読んだ本の中で一番面白かったかもしれない。読後の興奮と余韻が今思い出しても震えるくらいすごかった。先入観のその先へ行けた人が見る世界は、とても美しいものなんだろうな。自分の価値観が変わる快感をぜひ味わって欲しい。