ゾンビ映画のような感じ

私はゾンビ映画が好きだ。くだらないB級映画から大作までいろんなゾンビ映画を観てきた。

ゾンビ映画好きと言ってもグロテスクな場面は苦手と言うよりも好きではない。では、何故ゾンビ映画を観るのかというと、すばり登場人物とゾンビが出没する場所が楽しみなのだ。ゾンビが出没するシーンはいろいろある。公園だったり、遊園地だったり、病院であったりとあるが、私が一番好きな場所は、ショッピングモール。

ゾンビから逃げこむパターンが多いのだけど、ショッピングモールの中は多少危険があるが、何でもやりたい放題なのだ。好きな服、好きな飲み物、お酒、缶詰、家電からゲームまで何でも自由に出来る。

子供の頃に観た時、ゾンビの怖さよりも、何でも自由に出来ることに憧れた記憶がある。そんなこともあり、たまにショッピングモール地下の薄暗い駐車場に行くと、まさにそこはゾンビ映画の雰囲気をかもし出している。(まぁ実際にいたら大変なんだけどね)

個人的に勝手に気分が盛り上がって行くが、ショッピングモールに入った途端冷めてしまう。それは人が多いからだ。ゾンビ映画の場合は、人が少人数でゾンビが大勢という構図だから、人が大勢いるとせっかくの駐車場のゾンビな雰囲気も台無しとなってしまう。

だが今回は違った。平日のショッピングモールに、妻と買い物に出掛けた時のことだった。駐車場はゾンビ映画の雰囲気はないがショッピングモールに入って暫くすると、ゾンビ映画の雰囲気がどんどんと増してくる。

こ、これは?何だ?と思っていると

違和感に気がついた。

人がいないということだった。

そうなのだ、このショッピングモールには休日しかこない。いつもの休日の駐車場待ちと人混みのイメージしかないから、休日とのギャップがゾンビ映画の雰囲気を増幅させているのだった。

平日はこんなにも人がいないものなのか?

その日はゾンビ映画の雰囲気を楽しみ、妻はいつも以上にゆっくりと買い物が出来たことを喜んでいた。

平日はどこのショップも時間がゆっくりと流れていて、余裕があるお客様対応なのだ。如何に週末に人が集中して来ているのかが分かった。

しょっちゅう平日にショッピングモールに来ることは出来ないがたまには良いのかも知れない。

と思いつつ、無性にゾンビ映画が観たくなってきた。週末はゾンビ映画を観よう。

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