マカロン少年体験記〜ファミレス編〜第17話
シリーズ構成ですが1話完結です。
こちらは調理の好きな高校1年生男子マカロンのファミリーレストランでの接客アルバイト体験記。
マカロンとその仲間たちのお話です。
<登場人物>
マカロン ホールスタッフ
さくらもち マカロンのクラスメイト。ホールスタッフ
カステラ 深夜帯のホールスタッフ。主婦。
お正月の2日は1年のうちで最もお客様が来られる日のひとつです。
お昼の3時や4時でも食事をされる方が多く、店の時間帯別売上も高額をキープし続けています。
スタッフも疲れが見え始めますが、知らず知らずのうちにスキルアップしています。
頭で考える前に体が動いている、そんな状態です。
新人の頃「あなたこの仕事向いてないんじゃないの?」と言われたさくらもちも、ソフトクリームを巻くのもだいぶ上手くなり、デザート作りを任されるようになりました。
継続は力なり、ですね。
スタッフの休憩室では学生たちがそろそろ
「いつまでバイトに来るか?」という話をし始めます。
引越などがあり2月で退社する人、3月末ギリギリまで来る人。
上級生たちがいなくなるというのはマカロンやさくらもちにとって寂しいことですが、新しい生活を応援したくもなります。
パート主婦のカステラは普段深夜の時間に働いていますが、学生がテスト期間などで入れない時はランチタイムやディナータイムに入ることもあります。
学生たちと一緒に働いていると、その子がどういう進路を選択したのか話を聞かせてもらえることがあります。
短い会話の中でも十分伝わります。
「親の仕事の都合でこちらに転校して来たけれど、大学は前に住んでいた所にある学校に通いたい。祖母の家があるからそこに住まわせてもらう。両親には、ひとりでちゃんとやっていけるのか心配されたけれども、祖母に迷惑かけないように頑張りたい。」
「バイトをかけもちしているけれど、もうひとつの職場の方が自分に合っている気がするからそちらに専念したい。」
後日カステラがたまたま入ったお店でその子が活き活きと働いているのを見たりしました。
「ネコが好きだからネコに関わる仕事がしたい。」
そういう話を聞いているとカステラの心もキラキラしてくるのです。
今日も良いことあったよ!と思いながら店を出るカステラでした。
〜つづく〜
最後まで読んでくださりありがとうございました😊
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