マカロン少年体験記〜ファミレス編〜第18話
シリーズものですが1話完結です。
こちらは調理の好きな高校1年生男子マカロンのファミリーレストランでの接客アルバイト体験記。
マカロンとその仲間たちのお話です。
<登場人物>
マカロン ホールスタッフ
さくらもち マカロンのクラスメイト。ホールスタッフ
カステラ パート主婦。普段は深夜帯ホールスタッフ
お正月の間は時給が高いです。
年末年始に帰省するスタッフがいるので、出勤するスタッフはいつものメンバーです。
12月のある日、ランチタイムに出勤していたカステラは夜は休みだったので、タイムカードを押した後更衣室で着替えていました。
誰もいないはずの休憩室のドアが開き副店長が入ってきました。
「カステラさん、お正月出られるよね?頼むわ〜。」
「えっ、あの、ちょっと。」
カステラは制服のズボンを脱いでしまっていたので、更衣室のドアを開けることができません。
急いで服を着て更衣室のドアを開けた時、副店長はいませんでした。
休憩室を出て店内を探しても見当たりませんでした。
「やられた。」
年末年始のシフトが発表された時、三が日は出勤になっていました。
でも、年末年始休んでいたスタッフが1月4日から出勤するので、4日から連休になります。
マカロンとさくらもちはゴールデンウィーク、お盆を経て年末年始を迎えたわけですが、はじめましての頃よりかなりスキルアップしていました。
他のスタッフから「いつものメンバー」と言われると嬉しくなっってしまいます。
お客様に心無い言葉をかけられても深く傷つかないようになっていました。
混んでいる店内で配膳時に
「うちの子の分だけ早く持って来てちょうだい。」
「小さい子が食べるのよ。うどんは短く切って持って来てよ。」
「おじいちゃんが食べるのよ。ハンバーグは一口大にしてよ。」
等々いわれます。
家族がしないの?、と思ってしまうマカロンですが、対応できないことに対しての言葉選びは毎回慎重になります。時には社員に相談します。
忙しい中、学校の友達が来てくれるとほんわかします。
マカロンの学校の先生が偶然家族で食事に来られていました。
後日、学校で先生に会った時
「先生の奥さん、めっちゃ美人でしたね。」
と声をかけましたら
「えっ?あ〜美人だったか?そうか〜美人だったか。あはは」
マカロンは、お世辞を言ったわけではなかったんだけどな、
ま、いっか、と思いました。
〜つづく〜
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