生成AIとの付き合い方
こんなニュースが飛び込んできました。生成AIによる誤答で生徒の多くが解答を間違えたという問題です。ここには「生成AIの善悪」以上にたくさんの問題がはらんでいるといえるでしょう。それについて今日は考えてみたいと思います。
GIGAスクール構想
そもそも令和元年ごろから、生徒に1人一台PCが配布されています。それは生徒の個別最適な学びを促すためのものだとされています。教員の課題の提示であったり、生徒自身が様々な調べ学習をしたり、アプリを使って協働学習したりすることが目的です。電子教科書などを使えれば、今問題になっている生徒のカバンが重い問題も解決します。詳しくは文部科学省のこのページが分かりやすいと思います。
さて、今回の記事について、どのようなシチュエーションで課題が出されたかよくわかりませんが、課題がだされ、その解答を生徒がインターネットの検索エンジンで検索したことが分かります。ここでの問題点を挙げたいと思います。
このニュースの問題点
①教科書が利用の仕方
教科書について懐疑的な意見を持っている方もいると思います。もちろん改善の余地あるし、議論はなされてしかるべきです。しかし、膨大な情報を丁寧に簡潔にまとめてくれているという事実は受け止めるべきでしょう。教科書を確認すれば、良かったのではないか、というのが正直なところです。
②中学生のネットリテラシー
中学生にとってネットはかなり身近なものです。それを信頼するというのは理解できます。しかも検索エンジンなら、かなり信憑性の高い内容を上位に持ってきてくれます。それを精査することなく、答えを移すという行為が問題あるのではないかと思います。学校の授業で解説されているのであれば、比較しておかしいことに気づくことが出来なくてはなりません。そのまま鵜呑みにするのは大変危険であることを示しています。しかし、そういう生徒が半数以上いるという事実を受け止め、解決策を見出さなくてはいけないと思います。
③生成AIの利用
今回は検索エンジンの生成AIということで、生徒が使う形になってしまいましたが、ChatGPT、Bardなどの生成AIは年齢制限があります。ものによって規約が違いますが、たいてい保護者の許可が必要です。検索エンジンにAIが搭載されているのは便利でありますが、不特定多数の人が利用するものとして、制度自体を見直してほしいものです。公共サービスでなく、営利団体なので難しいとは思いますが。
生成AIのメリット・デメリット
生成AIにも得意不得意があります。そもそも、使われているものはネット上の情報のまとめであるということを理解しておかなくてはなりません。そのメリットデメリットを理解した上での利用が必要だと思います。有料版は違うと言われていますが、無料版だと正確性に欠けると思われるものもありますからね。
この生成AIのメリットデメリットを意識した上での利用については、今度もう少しじっくり考えていきたいと思います。最近は授業での利用もされていますが、使えるところと使えないところを考えていきたいです。
では、また。