前に働いていた会社が無くなると聞いて
新卒で入社した会社(スポーツアパレルメーカー)が業務を終了すると9月頭に知って、同期のLINEでは、「母校が無くなるような感じ」「とても寂しい」といった感想が飛び交った。そして今でも現役で働いている仲間への励ましの言葉も続いた。私も同じような気持ちはしたけれど、なんだかしっくりいくような表現が見当たらず、またもやノーリアクションで終わってしまった。
私にとってその会社(以後P社)は、はじめて広い海を泳ぎ出した感じで、どんな仕事に就きたいのかもぼんやりしながら、でも会社は1年目の私にもどんどん仕事を任せてくれて、深く考える余裕や時間も無く、ただ必死に泳ぎ続けたような2~3年だったと記憶する。
でも、今でも商品企画の仕事を続けていられるのは、間違いなくP社のおかげで、自分がアイデアを出したり、改良したりするのが好きで得意であることを気づかせてくれた。小さい頃から妄想好きで、勉強も部屋の窓を黒板に見立てて、先生役を演じ、自分で授業を進める形で暗記をしていたのだが、まさに企画には妄想力は役だったし、営業や社長へのプレゼンは一人芝居の延長でした。
そんな会社も8年目で辞めて(辞めた理由は、結婚で通勤時間が長くなったのと、業績悪化で会社の雰囲気が楽しくなかったからなのだが)、その後も様々な商品の企画に携わってきた。でも絶対的な土台は、P社の特に社長に植え付けていただいたと今でも思っている。
それなのにP社の業務終了を聞いても、正直そうなるだろうなぁ~と思っていたところもある。自社や他社の売り上げ分析から次のモデルを決めたり、売り上げの良かったモデルを改良して出し続けたり。。。最近のことはよく知らなかったけれど、P社としてのストーリーが描けていなかったように思う。P社のウェアを着て、どんな未来のシーンを想像させられるかをトップが描けていなかったように思う。だから、そのニュースを知っても驚かなかったのだと思う。
なりたい自分、住みたい環境、理想の社会を一人一人が本気で想像力を持ってストーリーを描くことが本当に大切だと思う。仕事、家庭、子育て、人間関係などなど生活のあらゆるシーンを思い描くこと。そして思い描いたことを実現するために インプットとアウトプットを日々コツコツ積み重ねていきたいと P社に感謝を込めて誓いたいと思う。