2007年放送の『ハケンの品格』を見る。最終回で、「同一労働・同一賃金」という言葉。
2007年に放送された『ハケンの品格』。そして、2020年に放送された『ハケンの品格』。
一気放送で見ました。というか、まだ2020年は放送中ですが……
2007年の最終回で、新たに派遣される企業が「同一労働・同一賃金の制度を取り入れる」というセリフがありました。
そして、2020年の放送初回では、「今年から同一労働・同一賃金が施行される」といセリフがあります。
改めて13年かかったのだな、いやそれ以上かかっているのだ、と感じました。そして、3年経った2023年、この制度が実現している会社がどれほどあるのか? と考えてしまいます。
一昨日(2023/7/21)このような記事も出ています。
●手取り20万円…50代・非正規の団塊ジュニアの悲壮感「何のために生まれてきたのか」
https://gentosha-go.com/articles/-/52858
私は、正社員(残業あり)・年俸制の正社員(残業代なし)・契約社員・派遣社員・アルバイト・パート・フリーランス・個人事業主・ひとり法人・業務委託・印税契約など
いろんな働き方をしてきました。
こういう人は一定数は居ると思うのですが、珍しがられることもあります。簡単に言えば、雇われているか、雇われず自分で営業しているかの2択なのですが。そして、今も私は雇われている部分と自分で営業している部分を並行して行っています。
私が入社した1987年は、まだ終身雇用があり、女性社員は「25歳で肩たたき&寿退社」という時代でした。同じ時代に、男女雇用機会均等法が施行されているので、なんとも矛盾していたのだな~、と思うばかりです。
新卒入社のときには、「今就職しなければ終わりだ」と思っていたにも関わらず、私は28歳で自己都合で最初の会社を辞めました。その後、一度だけ社員&契約社員を経験しましたが、それ以外がすべて非正規雇用です。
そして、結婚という形を取る取らないに関わらず、男性に生活面で養われたことはありません。
雇われないことを選んだ理由は、自分に明確にやりたいことがあったからですが、自分の性分が会社という組織に属することが合わなかったこともあります。これに気づくかどうかが、とても大切です。
人には、組織に属して輝く人と、組織に属すと輝けない人(個人で輝く人)がいます。
ですので、誰もにということは一切言えないですが、非正規で働かざるを得ない場合(好んで働く場合も)、自分に知識と経験をつけることが必要なんだと考えています。知識と経験は誰にも奪われません。
終身雇用の時代が終わり、レイオフやリストラという言葉も当たり前になりました。雇用はジョブ型がブームです。
となると、会社に属しても安定・安泰はないのです。そして、雇われていても辞める権利を持っているということです。
と書くと、できる人はいいけれど、と言われるかもしれませんが、どんな仕事にも技術があります。誰にでもできる仕事は実はないのだな、と最近特に思うことが多く、人には得意・不得意があり、支え合いながら社会は回っていると感じています。
むちゃくちゃ仕事できる人にも不得意はあり、その部分はそれが得意な人が埋める。そういう形で仕事は成り立っています。
人生100年時代と言われるようになって、100年生きることを考えると不安が多いような気がします。年金は当てにならず、「2000万円問題」という言葉も生まれました。年金受給開始の年齢はどんどんあがり、70歳を超えても働く方が増えています。それが働きたいから、楽しいからであればいいのですが。何歳まで働くのか? 何歳までどう働くのか? を考えます。
となると、やはり自分に武器をつけておかないと怖い。これが正直なところです。
『ハケンの品格』の大前春子は、潔い働き方をしていると思います。そこには覚悟があります。そして、自分の苦手を知っているからなんだろう、と感じます。苦手を克服することが良いように言われていた時代もありましたが、一定の年齢になったら、苦手は克服するだけでなく、避けることも必要だと感じています。
最後に、このドラマを演じている役者さんは、おそらく非正規雇用(プロダクションとの契約で働く)だと思います。もちろん、ご自身で事務所を立ち上げている方もいらっしゃいますが。
まさに水商売(先の見通しが立ちにくく、世間の人気や嗜好に大きく依存し、収入が不確定な業種や職業、およびそうしたものに従事する人を指す日本の俗語)でしょう。
そういう方は、まさに覚悟と責任で生きている、と感じながら2007年と2020年、そして2023年の変わらない現実、変わった現実を見ています。