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「ふるさとマルシェ出展者からのメッセージ part6」~緑のふるさと協力隊を経験して~

過疎化・少子化に悩みながらも地域を元気にしたい地方自治体と、農山村での活動や暮らしに関心をもつ若者をつなげるプログラムとして1994年にスタートした『緑のふるさと協力隊』。
これまでに108市町村で850人以上の隊員たちが活動してきました。

2024年9月21日(土)22日(日)、東京国際フォーラムで開催される「第20回ふるさと回帰フェア2024〜日本全国ふるさとマルシェ」では、緑のふるさと協力隊の経験を活かし、全国各地で生業をみつけ定住しているOBOGの活躍を紹介します。

第25期隊員として、鹿児島県肝付町で活動をした納見さんからメッセージをいただきました。現在は、派遣先であった鹿児島県肝付町に移住され、自分で栽培した農産物の加工品を製造・販売されています。



①隊員時代の思い出エピソード

 隊員時代は、農家の手伝い、炭作り、ハチミツ採取、地域の清掃、グランドゴルフ、運動会、地域の集まり、バス旅行、家庭菜園、本当にいろいろなことを体験させてもらいました。何をやるかも大事ですが、誰とやるかも大事だなーとつくづく思いました。
 グランドゴルフは今もたまに参加していて、自分の中では貴重な癒しの時間になっています。

隊員時代の筆者

②協力隊の一年と移住定住、今の仕事への繋がりについて

 協力隊の一年間は、新しい体験や価値観との出会いの連続でした。その中で、自分が何を好きで何が苦手なのか、どんな人や事柄に興味があるのかが少しずつわかってきました。意外にも緑化センターからの課題に取り組むことで、それがさらに整理され、自分自身をより深く理解できるようになったと感じています。
 比較的、地域の人たちがなんでもやってみな、という感じだったので、いろいろなことを体験させてもらいました。近所の物産館におせわになっていたこともあって、畑を借りて栽培していた野菜が出来過ぎたときは、ここで売ればいいよ、と言っていただいたり、お菓子作りを教えてもらった時はできたものを置かせてもらったりしました。都会よりも栽培や販売のハードルが低いと感じたことが今の仕事につながったのかもしれません。
 私は今、自分で栽培したものを使って、加工食品を作っています。緑のふるさと協力隊の後、この活動で地域おこし協力隊の3年間を経て今に至ります。

鹿児島名物 砂風呂

③お店の紹介 

 田舎で暮らす中で、好きな作物を好きなだけ作れる自由さに、とても大きな魅力と可能性を感じ、栽培と加工品作りを始めました。
 小規模栽培をベースに、オリジナリティあふれる、自由で独創的な商品づくりを目指しています。
 お店はありません。肝付町のお店と鹿児島市内のお店に卸しています。イベント販売とネット販売も行っています。
※お店の紹介はこちらのInstagramのリンクをご参照ください。

国体でのイベント出店

④次の協力隊になるかもしれない "あなた" へ

 何より、これまでに経験したことのないことに挑戦できるのが最大の魅力です。
 また、私は当時移住を考えており、一年間田舎で暮らすことで田舎暮らしの実際がどのようなものかを理解できたことは大きな収穫でした。
 さらに、地域おこし協力隊とは異なり、緑のふるさと協力隊にはプレッシャーが少なく、他の場所にも仲間がいることが大きなメリットだと感じました。年に数回の隊員との再会(研修?)もとても意味があって、グチを言い合ったり、共感し合ったりすることで、とても楽しい時間を過ごすことができました。地域ごとの特性の違いを知り、視野が広がったのも良かったです。また、違う地域に住んでいることもあって、無理に仲良くする必要が無く、適度な距離感を保てたこともプラスに働きました。
 大変だったことを挙げるとすれば、私は担当者にあまりサポートされず、自分で仕事を探すのに苦労しました。ただ、そのおかげで後半には自由に活動できるようになった点は、良かったと思います。

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