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Book: パライソ

長崎の教会
絵を描く子供達
ティータイムに戯れながら

優しいタッチに
平和な日常


こう有りたいと願うけど
手を汚さざるを得なくて

誰も殺さないと出征するけど
沢山の人を殺してしまった

盗んだ右手は切り落とされ
差別と堕落に苛まれる

ここは神様に守られてると
讃美歌を歌いながら
シスターは爆撃の中で
息を引き取っていく

焼け焦げの死体
顔が体が崩れていく
最後の原爆

飛ばされ消えてしまう

盗んだ罪の重荷に苛まれる少女の心は
爆撃の中でほんの少し和らいで
生きている感覚を得る
左の手で支え合いながら

ーパライソ 今日マチ子