拝啓ツナボーイ様

 最近、えらくツナボーイのYouTubeにハマっている。というか、ツナボーイの存在自体に興味をもちまくっている。

 直接コメント欄に書けばいいものを、何だか恥ずかしいので、ここに書いている。

 まず、そのスタンスがちょっと珍しい。「見る人選ぶ料理動画」と書かれている。より多くの再生回数を稼ぐために、万人受けする内容にするのが当たり前だと無意識に思っていた。その、好みが分かれる動画にまんまとハマっている。
 なるほど、最近ちょっと「自分が面白いと思うことをやる」という姿勢を忘れていたな、と己の行いを反省した。万人受けするものが苦手で、マニアックな方に走りがちだった自分をしまい込んで、みんなに好かれそうなものをぼんやりと作っている。作ってても楽しくないなあと思ってたのは、これが原因だったのか…

 そして、確かな料理スキル。歌ものの芸人でもそうだが、ふざけた歌をネタにするには、スキルが必要である。歌自体が下手すぎると何も入ってこない。その点、ツナボーイは所作が美しく、少々ふざけたことをしていても、下品にならない。作る過程は少々おかしいのに(褒めている)、できあがるものは本格的なのである。そして、手間を惜しまない。家庭料理なら絶対にやらないが、プロってそこまでしているのか、と感心してしまう。

 しかも、魚の被り物をしているのに、なぜか違和感がない(私の感覚が麻痺しているのかもしれないが)。動画内で人と話しているときなど、腰の低さや真面目さが隠しきれていない。おかしなことをやりたい気持ちはあるけど、振り切れない感じ…魚顔なのに、人間味を感じるのである。

 どうか、このまま、見る人選ぶ動画であって欲しいと勝手に思うのだった。

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