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母の主治医と話すことー手紙②

2019-1

後藤先生

旅のお手紙をいただいたので、どんなにお元気にお過ごしか、よくわかりました。
ご無沙汰いたしましたが、先週、母の三回忌を子と孫だけで行いました。
娘婿となったA先生も、遠く岐阜の赴任先から日帰りしてくれました。
たまたま先生のお手紙を持っていたので、「400万マイラー」のところを見せて、自慢しました。
プライマリーケアとか総合内科とか、私にはよくわからないのだけれども、4月からは往診にも行くのですって。
どうなっていきたいのか、見当もつきません(笑)。

2019-2

ニュージーランドは暖かかったですか。

私は飛行機に乗ることも海外へ旅行することも滅多にないのですが、昨夏には娘らの企画で、数日ケアンズへ行きましたよ。
「みんなでハネムーン」という企画で、A先生の両親と私たち夫婦とA先生と娘との6人で行きました。

A先生は学生時代に70ヶ国以上へ渡航したというツワモノですが、娘を伴うようになってからは、安全第一で、しかしたいへんコンセプトのある旅行に連れていってくれます。両親にもそんな旅行を楽しませたいという娘の企画で、私たちにはとてもエキサイティングな体験でした。
素敵な邸宅を借りてくれていたので、みんなで料理をしたり、キュランダの山奥へ連日ドライブしたり、オーストラリア人になった気分でした。
台風でタンカーが関空の橋を壊したので、私たちが乗るはずの便は当日が復旧初離陸だったから、間一髪でした。娘らはフジテレビに取材されて、復旧ニュースに流されたりしました。

この旅行で私たちは、後藤先生に案内してもらったマナーハウスやロンドンのご自宅やらの興奮を思い出し、その話題で何度も盛り上がりました。

2019-3

そうです、A先生はヒッチハイクで陸伝いに大陸を横断したみたいですよ。
それでは先生のようにマイルを稼げませんね。
400万マイラーは先生一人なのですか。

マナーハウスのアフタヌーンティーを覚えていてくださって、うれしいです。
数えれば、27年も前のことなんですもんね。

2020-1

ネットニュースでは「命に別状はない」と出ていたので、「アフガニスタンの中村哲医師」というワードだけですぐに後藤先生を思い出して、気軽に書いてしまいました。
直後に亡くなったという報道があり、なんて軽率なメールを送ったことかと後悔していたのですが、こうして返信をいただいて、少しほっとしています。

お兄さんのお友だちだったのですね。
公私ともにがっかりされていることでしょうね。

(つづく)

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