過去という縛り。
僕はいつだって、変われない。
人間の心は変われないと誰かが言ったのを、今でも覚えている。
その事実だけが、僕を悲しませている。
あれだけ休んでいた中学校時代、何を求めて生きていけばいいのか分からなかった。
人生を放棄する。これが僕の生きる術だった。
そうでもしなきゃ、生きていけない世界だった。
僕は、死ぬことに失敗した。
全部、止められてしまう。僕の嫌いな人間達に、僕の好きなことひとつ、許されない。
あの時、死んでいれば。という呪いのような言葉が、過去が、僕を縛り続けている今。
高校生という、新しい舞台で、僕はまだ過去を生きている。
大切な君だけは傷つけたくない。
僕の本当の願いだよ。君には届かないけれど。
愛してくれる君は、僕の過去まで愛してくれているのかな。全てを、愛してくれているのかな。
淋しいね、人間は必ず2人がひとつになることは出来ない。苦しいね、いつまで経っても、他人なのは変わらない。
僕の過去、僕はもう、捨てられない。
愛している、そんな言葉で誤魔化して、いつだって傍に置いてある。
皆、「今を生きろ」と言う。
僕は、たくさんの忘れ物をしてきたんだ。
僕は、永遠に過去をさまよう囚人。
ねえ、何時になったら、僕は今を生きれるの。
もう、君には言いたくない。