子供の頃の恐怖体験

小学生時代の話です。

ある雨の日、小学校にいくと下駄箱のところでしゃがんで
同級生のK君いました。

何をしているのかを聞くと、
体が痛くて立ち上がれないという・・・。

なんで！？と聞くと、顔を上げたK君の顔はもの凄い
ミミズ腫れと涙でぐしゃぐしゃでした。

びっくりして、見ると服から出ている腕にも
真っ赤なミミズ腫れがありました。

誰にやられたのかを聞くと父親だという・・・・。

今で言う虐待でした。
裸にされ、ベルトで叩かれたと言っていました。

親父がそんなことする分け無いだろうと言うと、
涙でぐしゃぐしゃになっている顔で、ゆっくりと立ち上がり
教室にトボトボと歩いていきました。

その時は知らなかったのですが
K君の親父は酒乱で、普段は大人しい人なのに
お酒を呑むと豹変する人だったそうです。

結局、中学校でK君と妹さんは親父さんの虐待が原因で
施設に行くことになりました。

・・・

それから数年が経ち、私は中学生になりました。

1月の寒い頃でした。

K君の家の近所に住んでいる
友人C君の家によく遊びに行っていました。

深夜2時頃だったと思います。

そのC君の家で遊んでいて
「そろそろ帰る」といって、彼の家を出た時のことです。

C君の家の前は神社があるのですが、参道に誰かが
立っているのが見えました。

え！？こんな深夜にお参り？？

まだ1月なので初詣というのもわかりますが
確か20日も過ぎた日だったので、それもおかしい・・・・。

その人の方に向かっていき、また驚きました！

雪が降りそうな寒い日なのになんと
白と青のストライプのパジャマ姿なんです。

そして、信じられない光景を目にします。

そのパジャマ姿の男の人は足を動かしていないのに

ゆっくりスーっと前進しているのです・・・・。

びっくりして、「えっえ！！」と声を出してしまいました。

パジャマ姿の男の人は一度ど止まったように思えました。

すると、スーと足を棒のように全く動かさず
前に進んで行って、なんと境内の前で、フヮ！と消えてしまったのです！！

その一瞬の出来事に全身が凍りついて
寒さと恐怖に震えながら全速力で走って家に帰ったのを覚えています。

・・・

それから数日後、学校でC君にその時の出来事を
事細かく話しました。

するとC君の反応にびっくりしました。

彼はその話は嘘だというのです・・・・。

これは絶対に本当に自分の目で見たというと
C君がなぜ嘘と言ったかの理由を話しだしました。

それは、酒乱だったK君のお父さんが正月に
昼間から呑んでいて、大声で「これから死んでやる！！」っと
喚き散らしながら近所をウロウロしていたそうなんです。

そして、神社の境内の裏に行ったと思うと静かになった・・・・。

近所の小さな女の子が、そろそろと怖いもの見たさに
境内の後ろを見に行ったところ、なんと首を吊っていたそうです。

その時の姿が、白と青のストライプのパジャマ姿
だったそうです・・・・。

その姿を知っていたから、そんな作り話を
私が作ったというのですが、その親父さんが亡くなっていたのは
そこで初めて聞いた話だったのです・・・・。

・・・

この話には後日談があります。
これはそれから十数年立った同窓会で聞いた話です。

その親父さんは神社で自殺したので
住んでいたアパートは事故物件ではなく普通に
その後も貸し出されていたそうです。

それが、新しい住人がくるたびに事故に遭ったり
ボヤが起こしたりと不思議なことが続いたそうです。

そして最後は、なんとそのアパートは
火事になり丸焼けとなってしまったそうです。

なんでも、深夜に勝手にコンロに火がついて
何度かボヤが起きていたというので、
同じような不思議な現象で火事となったのではないか？と
同窓会で語っていた友人の言葉が忘れられません。