「人生の一曲」に出逢えること
「好きな音楽」は誰にでもあると思います。いくつあってもいいものですし、多ければ多い方がいいですよね。僕は最近は「UNION SQUARE GARDEN」と「和田光司さん」にハマっています。サブスクやCDで聴いていますが。
「サブスク」が音楽を聴く主流になりつつある今、いろいろな曲に出逢う機会は増えると思います。もし、その中で「自分の一生を支えてくれる一曲」に出逢えるとしたら・・・。今回はそんな話です。
岩船ひろき「奇形蝶」
先日「岩船ひろきのバイーンチャンネル」で僕のメンタルヘルス・マネジメントⅢ種検定の合格発表をしたのは既に「note」でも報告させていただいていますが、その配信回の録画がこちらです。
この配信では、6曲僕がセットリストを考えることになり、合格発表前の3曲は昨年の自分の回想、合格発表後の3曲は1曲お祝いの歌を歌っていただいた後、これからの自分に贈りたい唄を唄っていただきました。
その最後に唄っていただいたのが、「奇形蝶」。これが僕の「人生の一曲」です。
自分が嫌いな僕
人は誰にでも「欠点」があります。僕は生まれつき「左指が3本役に立たない」という「欠点過ぎる欠点」を持って生まれました。そして、メンタルヘルスをしくじって「精神障害2級」(双極性障害)、「身体障害3級」(狭心症)という「欠点を通り越して障害」を背負うことになりました。
ちなみに、メンタルヘルスをしくじると、こころの問題だけでなく、からだの問題(≒生活習慣病の悪化)も起こします。僕は両方起こしたことになります。
先日精神障害者手帳(正式には「精神障害者保健福祉手帳」)の更新のため、精神科の主治医に「診断書」を書いてもらったのですが、僕は「重度の双極性障害」と診断されています。
そんな自分を好きになれるはずがなく、自分が本当に嫌いでした。
「奇形蝶」と出会って
岩船ひろきさんのライブに行った際にこのシングルを手にし、家に帰り聞いた瞬間、涙が止まりませんでした。歌詞の内容もそうですし、岩船さんの優しい歌声、優しさを感じるアレンジ。
欠点を持って生きづらさを感じる僕のような人に寄り添う唄でした。
ことあるごとに、「奇形蝶」を聴いては涙し、同時に「欠点以上のもの」を背負ってしまったこれから僕がどう生きていくか、そのヒントもくれました。
そんな中、左耳の聴力も失いました。そして、一時期右手がマヒ(橈骨神経麻痺)して、左指2本ですべての生活をしなければならなくなったとき、親友の助言で自分の将来を考えることになりました。
そのときに改めて「奇形蝶」を聴き、「僕にしか分からない痛み」があって、それを「伝えていく」ことが僕の生き方なんだな、と思いました。
その答えが「メンタルヘルス・マネジメントⅢ種検定」と「カラーセラピスト」でした。結果、どちらも合格し、前者は冒頭に紹介したツイキャス配信で合格発表し、そこで「奇形蝶」を唄っていただきました。
ちょっとだけ自分を好きになった
「奇形蝶」と出会ってからも、いろいろな障害がありました。
自分が何をしたいのか見失ってしまったり、そんな中突発性難聴で左耳の聴力を失い、橈骨神経麻痺で一時期右手がマヒし、心臓の手術(カテーテル)、その間にも細かい病気をいくつかやってます。そしてフラッシュバックに苦しんだ7か月間。
そんな中でも、「防災」(トドろき防災)、「こころいろ」(メンタルヘルス・カラーセラピー)の前身、「たちつてトドメガネ」「Take it Easy」の配信リリースと、確実に前進することにできました。
それを支えてくれたのが、もちろん自分のパートナーの力がいちばんですが、岩船ひろきさんと、岩船さんの歌う「奇形蝶」でした。
正直、「自分が好きか?」と聞かれるとまだ答えに迷います。でも、「嫌い」から「答えに迷う」になったのは大きな前進だと思っています。だって、あれだけの逆境をはねのけることができたのですから。
「新しい君に、逢えたら嬉しい」
実は、4/11の福島・いわきでの岩船さんのライブに行って、再会を果たすつもりでした。しかし、宮城県が独自の「緊急事態宣言」を出し、その後仙台市が「まん延防止等重点措置」の対象になったことから、再会を果たすことはできませんでした。
今のところ、岩船さんと再会できる見込みは立っていません。それでも、お互い頑張りあっている限り、どこかでは必ず再会できると信じています。
「新しい君に、逢えたら嬉しい」は「奇形蝶」の歌い出し。岩船さんも伊勢丹浦和店とのコラボで、僕もこの1年の前進で、どちらも「新しい君」になっていると思います。会えるまでの間、もっと前進していたい。
必ずどこかで、笑顔で再会したいな。でも、再会したら間違いなく僕は号泣すると思います。
だって、恩人だもの。
「新しい翅」
現在制作中の僕の新曲です。歌詞は「奇形蝶」のひとつ先の世界観で書いています。僕がパートナーや岩船さんなど、「大切な人の力を借りて」前進し、今まさに飛び立とうとしているという実体験を書いています。
「大切な人の力を借りていい」というのはBメロの歌詞ですが、一番伝えたいところなんですよね。
僕が勝手に「『奇形蝶』のアンサーソング」とFacebookに書いたら岩船さんが「いいね」を押してくれたので、少なくとも黙認はしてくれたようです。
まとめ
「人生の一曲」は自分の人生を変えたり、道標になってくれる歌です。僕は43年目でようやく見つけました。
そういう一曲を見つけることができる人は果たしてどれくらいいるのだろう、と考えたとき、そんなにいないような気がします。僕が43年かかったわけですから。
これは僕の考えですが、「人生の一曲」はテレビに出るようなアーティストの曲よりも、ライブハウスで日々歌っているアーティストの曲のほうが見つかりやすいように思います。直球で刺さる歌を書けるのがそういったアーティストの強みだと思っています。
探し回って見つかるものではありませんが、多くの曲に出逢うことが「人生の一曲」に出逢うチャンスは増えると思います。ぜひ、出逢ってみてください。
今回も最後までご覧くださいましてありがとうございました。今日はもちろんこの曲を紹介します。
「奇形蝶」岩船ひろき
轟RADIO「こころいろ」