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foobar2000でMIDIを再生したい【VSTi・サウンドフォント対応】

どうも、ミッドです。

今回は、foobar2000 を使って MIDI を再生する方法を解説していきます。

Windows11 には、MIDIファイル(ファイル名が .mid で終わるやつ) を再生するための標準の音楽プレイヤーがありません。なので、なにかしら対応した音楽プレイヤーが必要なんですね。
(Winsows10 以前は、Windows Media Player で再生できたっぽい?)

そこで、foobar2000 という音楽プレイヤーをおすすめしたいです。

foobar2000 は、動作が軽くて拡張性が高いことが特徴のフリーソフトです。他にも色々MIDIプレイヤーはありますが、中でもこちらをおすすめする理由は、このソフト一つでMIDI再生だけでなくすべての音楽再生が完結するからです。

一般的なMIDIプレイヤーはMIDI再生に特化したものが多いです。そのため、ほかのフォーマットの音楽は再生できません。そこが不便。

ですが foobar2000 なら、mp3 や flac といった他の音楽と同じように MIDI を再生できます!

foobar2000 の画面
(Columns UI 導入済みです)

しかも、他のMIDIプレイヤーと違ってソフト内からサウンドフォントやVSTiといった音源を自由に切り替えることもできます。すっごい便利。

ということで早速、foobar2000 の導入方法を見ていきましょう!


必要なもの

▼音楽プレイヤー(必須)
◯foobar2000 :万能な音楽プレイヤー
◯MIDI Player :foobar2000の拡張コンポーネント

▼音源(どちらか)
◯サウンドフォント :お好みのもので(ここでは GeneralUser GS を使う)
◯FluidSynth :サウンドフォントを再生するのに使う
もしくは
◯VSTi :すでに持っていれば(なくても問題なし)

手順

①foobar2000 をインストールする

foobar2000 はこちらの Latest Stable Version から 64-bit をダウンロードしてください(Windows 32bit版の方は32-bit)。

インストール時に色々聞かれますが、基本的にそのままで大丈夫です。また、初回起動時に Quick Appearance Setup で画面のレイアウトを聞かれます。私はこのように設定しました。

見た目の設定は Preferences > Display > Defalt User Interface > Theme management > Quick Setup からやり直せます

②MIDI Player を導入する

foobar2000 はそのままでは MIDI に対応していません。なので、MIDI Player というコンポーネント(MOD)を使います。

こちらから、ダウンロードしてください。ファイルを開けば、勝手にインストールが始まります。(警告されたら Yes を選択)

これだけでも再生できます。ただ、コレジャナイ感。試しに聞いてみてください。(フリーで配布されているMIDIで、曲は Virtual Insanity)

もっと普通の音で聞くために、サウンドフォントを使う方法とVSTiを使う方法があります。サウンドフォントのほうがお手軽なので、初めての方にはそちらをおすすめします。VSTiは有料のものが多かったり、無料でもドラム音源がなかったりと玄人向けと思います。

③サウンドフォントを用意する

▼サウンドフォントとは
簡単に説明すると、MIDI が曲の「楽譜」だとするとサウンドフォントは曲を演奏するための「楽器(の音色)」に相当します。これを使って、ピコピコしてない普通の楽器に交換するわけです。

必要なものをダウンロードしていきます。

まず、サウンドフォントを用意します。おすすめなのは、GeneralUser GS や FluidR3、SGM V2.01、Neo GM あたりでしょうか。

それぞれの特徴
GeneralUser GS:ファイルサイズが小さい割に音が良いです。ちょっとチープさはあるけど、MIDIらしい音で味があります。

◯FluidR3 GM:MIDIっぽさが少なく、楽器が自然な音に聞こえます。無難におすすめ。

◯SGM V2.01:高音質で有名らしいです。なんとなくリバーブ(エコー)がかかったような音で、バンド音楽というよりはゲーム音楽向きなような?

◯Neo GM:生楽器っぽさで言えばこの中では一番。ただし、高音質と引き換えにファイルサイズが異様にでかいです。解凍後で3GBくらい。

リンクからダウンロードできます。(NeoGMは、FluidSynthバージョンを選びましょう)

フリーの音源をそれぞれのサウンドフォントで録音してmp3にしました。よければ聴き比べてみてください。

ここではとりあえず、GeneralUser GS を使って話を進めていきます。

このサイトの Download から最新のもの(記事作成時点では GeneralUser GS 1.471)をダウンロード。あとあと見つけやすいように、Program Files > foobar2000 の中にフォルダを作って展開するのがおすすめ。

参照からフォルダーを新規作成。

次に、サウンドフォントを再生するために FluidSynth をダウンロードしていきます。

このリンクの「fluidsynth-2.3.5ーWin10ーX64. zip」というところからどうぞ。

圧縮されているので、展開が必要です。これも Program Files > foobar2000 のフォルダに展開すると見つけやすいです。

③VSTi を用意する

持っていなければ、④まで読み飛ばして頂いて結構です。

私は Sound Canvas VA を持っているので、そちらを例に説明します。ネットで検索すると、Yamaha S-YXG50 というのも有名らしいですが、そちらでもやり方は同じです。

まず、vsti という名前のフォルダを Program Files 内の foobar2000 のフォルダに新規作成します。管理者権限が必要と言われますが、続行を選択します。

vsti というフォルダを作成

このなかに、Sound Canvas VA (もしくはその他の VSTi)のデータをコピペします。Sound Canvas の場合、データは Program Files > Vstplugins > Roland > Sound Canvas VA の中に保存されています。

これをすべて vsti フォルダの中にコピペする
(管理者権限が必要と言われたら、続行を選択)

④音源を読み込ませる

左上の Files から、Preferences > Playback > Decoding > MIDI Player > Paths と開いていきます。(隠れていたら、▽をクリックすると展開します)

サウンドフォントを使う方
さっきダウンロードして展開したものを読み込ませます。

まず、サウンドフォントとして GeneralUser GS v1.471.sf2 を選択してください。(他のサウンドフォントでも、もちろん可)

次にサウンドフォントを再生するのに必要な FluidSynth を読み込みます。先ほど展開したフォルダの中から bin というフォルダを選んでください。

画像では隠れていますが、最後に Apply を押してください

VSTi を使う方
先ほど作った vsti というフォルダを読み込ませます。

ここから共通
次に、再生に使う MIDI プレイヤーを指定します。

Preferences > Playback > Decoding > MIDI Player を開きます。FluidSynth もしくは VSTi が選択できるようになっているはずです。

⑤実際に再生してみる

まず、再生したいMIDIファイルをパソコンのミュージックに保存してください。(foobar はデフォルトでミュージックを参照します)

次に、foobar2000 を開きます。画面左の列に?というタブがあるはずです。展開すると曲のファイルが表示されます。

Columns UI を導入済みの場合は、All の中の <no artist> というところに入っていると思います。

最初は曲名ではなく、このようにファイル名が表示されると思います

聞きたいファイルを選択して、Send to Current Playlist を選ぶと右下の枠にファイルが移動します。そこでファイルをダブルクリックすると再生できます。

もうちょっと便利に使うために

補足①:タグ編集

MIDIファイルは最初、曲名やアーティスト名などの情報が表示されません。このままでは不便なので、曲データを書き込みましょう。

やり方は簡単で、Playlist 内の曲ファイルを右クリックして Properties を選べばタグ編集ができます。(まとめて選択すれば入力が楽)

これだけでもだいぶ見やすくなります

さらに、曲の入ったフォルダにアルバム名とまったく同じ .jpg ファイル(アルバム名.jpg)を入れておけばジャケットとして表示できます。
なぜか png だとうまくいきません。

補足②:詳細な設定

さきほどの設定画面についてもう少し詳しく。

▼ サンプルレートの変更
一番右上の Sample rate で解像度の選択ができます。デフォルトでは44100だと思いますが、96000にすると解像度が上がります。(音源の相性によっては稀にピッチが上がってしまいます)

▼ループ回数の設定
基本的にはゲーム音楽向けですが、Looping 内の Playback から、ループ再生の設定ができます。おすすめは、Loop and fade when detected です。ループの有無を自動で判別してくれます。

またループ回数を指定するには、設定の Advanced > Playback > MIDI Player > Playback timing when loops present > Loop count に数字を入力してください(指定しない場合が '2' なので、増やしたければ '3' 以上にすると良いです)。

▼ VSTi の詳細な設定
Player の横にある Configure から VSTi の設定画面を開けます(開けなかったら、Microsoft Visual C++ 2008 Runtime Libraries が必要かもしれません)。

Sound Canvas の場合、ここから OPTION > SYSTEM を開き、Map Mode で音源を選択できます。これを忘れると、SC-88Pro ではなく SC-8820 で再生されますので注意。

こんな感じでしょうか。他にも色々ありますが、私は触っていません。

補足③:Columns UI について

ここまでやってみて、正直使いづらいと思いませんでしたか?曲を選んで再生するまでの手順は複雑だし、見た目も古臭い。こんなの使い続けられないよと思ったかも知れません。

 そこで、Columns UI を導入しましょう。これをいれることで、見た目がスッキリして操作も他の音楽プレイヤーのように直感的になります

冒頭の画像のようになります

導入や設定方法については別の記事を書きましたので、こちらをご覧ください。

最後に

この記事を作成するにあたって、参考にさせていただいたサイトをまとめて紹介いたします。これらのサイトには非常に助けられました。この場を借りてお礼申し上げます。

▼サウンドフォント選びに便利なサイト達

▼VSTi の導入方法を解説してくださる動画

▼FluidSynth を導入すれば良いことに気づかせてくれた、貴重な日本語サイト

▼使わせていただいたフリーのMIDIファイルの配布元

それでは、また。

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