UNが新しい世界大学ランキングを発表!

皆さん。おはこんばんわ。Adamです。

今日は、Episode 6で話した新しい世界大学ランキングについて書きたいと思います。

ところで、本題へ行く前に。

皆さんは、世界大学ランキングがどの様に決まっているかご存じですか?

実はメジャーなランキングでもこれだけあるんです。

・THE World University Rankings (Times Higher Education, UK)

・QS World University Rankings (Quacquarelli Symonds, UK)

・Academic Ranking of World Universities (Shanghai Ranking Consultancy, China)

・US News Best Global Universities Rankings (US News, US)

・World’s Most Innovative Universities (Reuters, UK)

それぞれ、国が違ったり評価方法が違ったりしていますが、量る部分は殆ど同じですのでランキングはどこもそんなに大幅には変わりません。

これらのランキングシステムが採用しているのは

1.  伝統的な研究と教育のための統一された基準

2.  リサーチとファンドを活用した能力

3.  過去の数値データへの過度な依存

この評価基準の問題は、革新的なコンセプトを持ってうまれた学校が正当に評価されない点にあります。

例えば、1の「伝統的な研究と教育のための統一された基準」の問題点は特別なビジョンや目的を持った大学は評価対象から外れます。

同じく2の「リサーチとファンドを活用した能力」では、小規模な大学や、歴史の浅い大学には不利といえます。基本的な資金力、膨大な過去の研究等において一歩も二歩も遅れを取っています。

また3の「過去の数値データへの過度な依存」は未来志向の革新的大学の試みを価値あるものと評価しません。

そこで、WURIでは実際にどれだけ社会にインパクトを与えるかを評価基準としました。

そのために

1.単一の目的ではなく、柔軟なビジョンと目的(Y1 →Yj)

2.パフォーマンスの結果ではなく、結果の原因と方法(Yj→Xi)

3.達成感ではなく、継続的な学習の手段(Xt→Xt+1)

を軸として

1.学術的な目的のための単一の指標ではなく、社会的なニーズのための複数の方向性

2. 統計的なアウトプットではなく、なぜ、どのように説明するかを説明するインプット

3. 現在の成功だけではなく、持続可能で実践的な価値観

がランキングを決定づけるべきだと定義します。

それを以下の数式として表します。

Y j = f (βi Xi )

では、実際にこのシステムはどの様に革新的なのでしょうか。

伝統的な方法では

WHATを軸に学びを深めてきました。

そして

優れた資源=教えること+研究

と考えてきました。

しかしWURIでは

HOWを軸に学びを深めます。

類似のリソースがあるとき

  - 似たような教材だけど、どうやって?

  - 似たような研究資料だけど、どうやって?

というようにアプローチします。

この、HOWアプローチは、優れた資源を持っていない機関にとって特に重要になります。

イノベーションのためのカテゴリー

WURIでは4つのカテゴリーでランキングを決めます。

・産業用アプリケーション

  従来の研究論文や講義型の授業のカウント方法ではなく

・起業家精神と価値創造型スタートアップ

  従来の埋まっている求人数を重視するのではなく

・倫理的価値と社会的責任

  物質的な成功のためだけに知識やスキルを重視するのではなく

・学生の流動性と開放性

  独立した閉じたシステムではなく

実際のランキングはこちらから確認してみてください。

産業の分野ではミネルヴァ大学が上位にいることにこのランキングの革新性がうかがえます。

WURIによると、ミネルヴァスクールやシンギュラリティ大学は、現代の最も複雑な問題(喫緊の課題)を解決するための実践的で効果的な学びであると評価され上位へランキングされています。

倫理的価値と社会的責任ではエコール42がランクインしています。

パリのエコール42 (と42シリコンバレー)では授業料なし、教師なし、プロジェクトベースの学習とゲーミフィケーション、それに学生同士のメンタリング等と従来の学校とは一線を画する教育期間です。

ちなみに、2020年4月より東京にも出来ました。くわしくはこちら

結論

WURIは

 大学の新たな役割 

  知識の創造と移転→社会の多様なニーズへのソリューション

 新ランキング制度

  従来の学力→世界へのリアルな影響

 新たな競争相手

  ブティック大学と大学クラスター

 新しい競争パターン 

  学習・革新・挑戦による競争力の強化

等の利点があります。

これが、国連が新しく制定したこれからの教育の在り方だそうです。

今後大学を決めるにあたってこのランキングを参考にしてみるともいいかもしれません。

また、聞いた事のないような大学もランキングに載っていますので、革新的な試みをしている学校を見つけるために活用してみても面白いと思います。

世界には色々な試みをしている学校があります。

これが、一人でも多くの人の選択をより良いものにすると信じて。

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