春は別れの季節と云うけれど

2月7日に書いたこの記事の男が帰って来た。

意外に遅かったと思うし
案外早かったとも思う。

この男は私より五つ年下で、
知り合ったのは彼がハタチ。私が25歳の頃だった。

彼は認めないけれど、
彼自身が何と言おうと、彼は最初から私を愛していたと私は思う。

彼は自分の感情を認識するのに、受け入れるのに、
恐ろしく長い時間が必要な、そんなエラーを持っている。

出会いから6年を経て彼が私への愛と恋に気付いた頃に
私は11歳年下、ハタチの学生から猛アタックを受けていた。

彼は勝手に失恋した。

「貴女を愛していますがイケメンには勝てません。邪魔者は消えます」
と言い残し、音信不通になった。

一方的な告白と別れを突き付けられた私はそれを受け容れ、
そのイケメンと2年の交際をして終えた。

その後、数年サイクルで彼は私に帰るのに
それなのに
彼は決して戦わない。

ライバルの出現にただ怯え、
現れると勝手に失恋して消えるのだ。

そして去年の秋。
彼はやっと私にその愛と恋心をぶつけてくれて
私達は初めて恋人同士になろうとしていた。
彼は38歳になっていた。

冬めいて来た頃、私は若い男から求愛された。

案の定、彼は

「若い男には勝てません。邪魔者は消えます」

と。

また一方的に去って行った。


【次も数年後かしら？】と心の中で溜息をついて、
けれど思った。

彼は既に38歳。
もう本当は一日たりとも無駄に出来ない歳なのだから
それを知って居る彼の細胞達が彼をきっと突き動かして
次は早めに帰ってくるに違いない。

意外に遅かったと思うし
案外早かったとも思う。


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私の若い恋人が、
実は「容姿は他の女の方が好み」だと言った事を又聞きした。

その女は、彼が肉体関係を幾度か持った事のある高校の同級生で、
クラスのアイドル的存在であったらしい。

そう言えば
女性の「一番美しい時期」とされるのは「17歳」だそうだ。
妊娠に一番有利なのは「18歳～20歳」だそうだ。

だから男は若い子が好き。

若い男が綺麗な若い女を好みだと言って
そんな素晴らしく健全で当然な事に、

私と言うオバサンは一丁前に傷ついた。

違うかな。

私が本当に傷ついたのは、

私を見て「なんて綺麗なんだ」と泣き出す彼のその涙を
純粋な感情のひと雫として見られなくなってしまった事だ。


それでも。

愛は好みを超える事がある
愛は年齢を超える事がある

好かれる事と愛される事の違いをさんざん説いて来た私は

これからもその「超越」を体現していきたいと思うのだ。

知って居る。
私にはそれが出来ると知って居る。
（クライアントの為に、私が「知って居る」と言えない事になるわけには行かない！）


知って居る。
いつか私との恋を終えた後、
この若い恋人がそれ以降ずっと

「あんなイイ女は居なかった」と、
「姿は綺麗じゃないけれど、存在感が美しかった」と、

想い続けてくれるだろうと。

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私にとっての「真実の恋人」は仕事です。
だから私にとってクライアントこそが恋人です。

これを見てくれる人達に伝えたい事があります。

素敵な恋をしたいなら、「決して拗ねないで」


拗ねて逃げては駄目。
拗ねて壊しては駄目。

綺麗じゃなくても歳をとってもライバルが居ても
拗ねなければチャンスがあります。
拗ねなければ失わずに済む事があります。


私は綺麗じゃありません。
私は若くありません。

そんな私でも愛される事に、

決して、決して、

「貴女は恵まれてるのよ、私とは違う」

「どうせ貴女は若い頃から綺麗なんでしょ？私とは違う」

なんて、「拗ねた事」を言わないで下さい。

私は余りに醜くて「オカメ」と呼ばれて居ました。
（実家に行って写真を探して公開したいと思って居ます。笑）
ずっとブス扱いを受けて居ました。

私は「拗ねなかった」だけ。（拗ねた事があってもそのままにしなかった）

そう。

「拗ねなかっただけ」です！！

それを。

どうかそれを知って下さい。