どうも”みっど”です。
さて、みなさんはこれから来る未来は、”ユートピア:理想郷”だと思いますか?
それとも、”ディストピア:逆理想郷”だと思いますか?
果たして一体どっちなんでしょうか?
そんな未来予測を、占うのに丁度良い漫画があります。
諸星大二郎先生の描いた『食事の時間』です。
ここはとある豪邸。
吹き抜けの大きな階段から、あわてておりてくる”主人公:折葉強”
「ママ、ママ。」
「ママ、パパが天井からぶら下がっているよ!」
階段には、別の男といる母。
「いいのよ。パパはお仕事に失敗してもうだめなの。」
「家が破産したのよ」
「さあ、これ持って」
何かを渡される強。
「なにこれ?」”マイナンバーカードみたいなの”
母はすかさず言う
「それをもって、町の中央の生物化学省へゆくのよ。」
「ママはこの人といっしょにゆくけど、おまえをつれてゆけないの」
”こうして、父が事業失敗したため、母は別の男と出て行き。なくなく主人公:折葉強は家を出なくてはいけなくなったのです。
そして、母の言いつけ通り『街の中央の生物化学省』へ向かうのです。”
【※以降ネタバレ注意!】
目的地へ向かう途中。スラム街があり。大勢の人があふれかえってます。
”グリーンベルト計画が失敗により、スラムの人口は莫大に増え政府も対処できなくなっていた。”
そこへ救民車がやってきたとみんなが大騒ぎ。なぜなら彼らは飢えていたからだ。
そして、救民車はで特権階級から出たあらゆるゴミを運んできて、彼らの前にブチまけます。
警察が警棒を振りかざし
「さわぐんじゃない。ならぶんだ。ならべ!」
そしてライフルを持った警察が
「清掃庁の救民車がきたぞ。」
「ありがたくいただけ。」
「一人、一点だぞ」
我先にと奪い合うスラム街の民。そして”食料”をむさぼり食べるのです。
そんな中、そこへ現れた折葉強は、飢えた人たちに揉みくちゃにされ、衣服などはぎ取られそうになる。
しかし、少年に助けられます。
「おまえ、こっちへこい。あいつらといると身ぐるみはかされて、くわれちまうぞ。」
「おれが、助けてやる。だから帽子をくれ」
帽子を食べる少年。
そしていつしか、スラム街の飢えた人々は政府に不満をつのらせ、暴動化して行きます
地下に逃げる折葉強と助けた少年は地下へ逃げます。さて一体どうなるのか?
”スラム街の人口増加に伴い、食料不足問題は大きな課題であった。そして政府の取った行動は、”ムシ”を使いゴミでも食べられる人間をつくる事だった。
ただし、それは特権階級とは無縁の世界でもあった。”
このお話を簡単にまとめると
食のヒエラルキー。特殊な”ムシ”を使い、
富裕層が出したあらゆるゴミを、
民衆が美味しくいただきました。
という(一部の)理想的な世界のお話なのです。
”ムシ”と言えば、最近コオロギ食が世界を救うそうです。
現在国連が推奨するSDGs(持続可能な社会)が世界で推し進められてます。
そして、その管轄にある国際連合食糧農業機関 FAOは
目的は世界の食料の生産拡大と国と国との協力を促すこと。
そして、”ムシ”食を推奨しています。
”ムシ”食の開発、貢献には大きな助成金がでます。
こに利権に群がる人たちがいてもおかしくない。
そして最近、”コオロギ食は未来食”などと言って
給食に混ぜて大問題。
しかし、これ自治区推奨だから度し難い。
日本でもムシ食は珍しくないです。イナゴ、蜂の子とかは有名です。でも日本人はムシを嫌悪する方も多く、ましてやそれを食べる”ムシ食”とならるともっと大勢の方が拒否反応をしめします。
それに古来から食べられてこなかったコオロギをなぜ食べさせようとするのかは不思議です。
諸星大二郎先生が描いた『食事の時間』は40年以上前のフィクション作品ですが、
もしかしたら、いずれノンフィクション作品になり”未来の予言書”になるのではと不安を感じてます。