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mics長谷川 滉が語る、最後まで諦めないクリエイター論
ライター・デザイナー・ビデオグラファーの複数のプロダクションから成るフリーランスクリエイター経済圏『mics(ミックス)』。Webメディア、ブランディング、デザイン、映像など、さまざまなジャンルのクリエイティブ領域を横断して、名古屋スタートアップ株式会社、チームどみにおん、株式会社カチノデが合同で事業を行っています。
今回は、チームどみにおんの代表であり、micsの代表社員でもある長谷川 滉に、マネージャーの若目田がインタビューをしました。
長谷川 滉 |プロフィール
1997年生まれ、愛知県出身。愛知工業大学在学中に、プロダクションチーム「チームどみにおん」を結成し、プロモーションビデオなどの映像を中心にグラフィックやウェブなどのデジタルコンテンツ事業を展開。名古屋のIT系学生コミュニティ「OthloTech」の活動に参加し、2017年より同コミュニティの代表を務める。2018年、『mics(ミックス)』の創業メンバー&ディレクターとして、ベンチャー・スタートアップ/第二創業を中心にデザイン/広報・PR/ブランディングなど、多角的にクリエイティブ領域でのサポートを行っている。
好きなことを少しずつ、それらを合わせてできること
若目田:長谷川滉は、略して「はせあき」とみんなが呼んでいるので、インタビューでもそうします。はせあきは、自分を一言で表すと、どんな人ですか?ちなみにカチノデの森くんは、「変化し続ける人」だそうです。
長谷川:それはちょっと…かっこ良すぎじゃないですか?(笑)。肩書は難しいですね。そもそも、自分自身について、あまり考えたことがないです。
若目田:自分自身について、あまり考えたことがない? 強いて言うなら?
長谷川:デザイナーですかね。
若目田:デザイナー、デザイナー…デザイナーなの? 映像クリエイター、Webプログラマーという認識でした。
長谷川:映像を中心にすると、自分のことが整理できるかな。
若目田:はせあきは自分で「こういう人間です」とあまり定めていないイメージがあるかもしれません。そこはなぜかなとずっと不思議に思っていて。実際になぜなんですか?
長谷川:自分の中で、やりたいことがいろいろあるのが理由だと思います。いろいろなものを作るのが好きだし、楽しいことをやるの好き。それが、特定のジャンルという訳ではなくて、割といろいろなジャンルを少しずつやっています。
若目田:なるほどね。
長谷川:高校時代はグラフィックデザインをやっていて、そこから映像に入りました。もともとはプログラムをやっていて、それらを合わせていろいろなことができるようになってきましたね。
最初の出会いはStartup Weekend、その後は強引に…?
若目田:今、私とはせあきと森くんの3人で、micsという会社をやっています。そもそも、私たちが出会って、仕事を一緒にやるようになるまでのことを覚えていますか?
長谷川:私と若目田さんは、Startup Weekendで知り合ったのが多分最初ですよね。初めて一緒に仕事をしたのは、2017年12月ぐらい。スタメンさんのオフィスでのイベントが最初じゃないでしょうか。
若目田:私が仕向けていった記憶があって。ミッドランドインキュベーターズさんのイベントで、フライヤーを作ってほしいと依頼したのが最初でした。はせあきや森くんを「一緒にやろうぜ!」と強引に誘ったんですよね。
最終的に、はせあきには合意してもらったと思っているので、なぜ一緒にやろうと思ったのかを教えてください。
長谷川:私も学生で、自分ひとりで何かをやろうというのは、なかなか厳しいところがあるなというのがあって。Startup Weekend(※)でよく言われているように、役割はちょうど3人いるなという気持ちもあって、この3人なら何か面白いことができるんじゃないかと思いました。
※Startup Weekend…金曜夜から日曜夜まで54時間かけて開催される、スタートアップ体験イベント。ハスラー・ハッカー・デザイナーでチームを組み、日曜の午後までに、ユーザーエクスペリエンスに沿った必要最小限のビジネスモデルを一気に作り上げる。
若目田:いい感じの3人がいたと。はせあきは、「チームどみにおん」という、変わった名前のチームで仕事をしています。チームどみにおんは、高校の部活のメンバーで集まっているそうですね。そのはじまりを教えてください。
長谷川:チームどみにおんは、もともとは高校の文化祭の出し物を作るチームでした。文化祭が終わってからも、引き続き制作することになって。その後、1つ下の学年の真鍋がメンバーに入り、真鍋から誘われた1つ下の学年のメンバーも増えて、現在の形になっています。
若目田:私たち名古屋スタートアップチームとカチノデも特殊ですが…。チームどみにおんの雰囲気はまたそれとは違っていて。とても仲が良いですよね。最近、私は『涼宮ハルヒ』にはまっているんですけど、それに出てくるSOS団みたいな雰囲気があります。
長谷川:ちょっと、私は見たことないから分からないです。
若目田:すぐ見てください。そういう漫画の1ページを見ているような。青春だなと感じます。そういうところから活動が始まったんですね。
長谷川:そうですね。最初のメンバーは、私の世代だけだったんですけど、学年が1つ年下の真鍋が入ってくれて、広がっていきました。
クリエイターが、クリエイターであるための3か条
若目田:今から無茶ぶりな質問を聞いていきたい思います。ずばり、チームどみにおんのはせあきが考えるクリエイター3か条を教えてください。
長谷川:まず、楽しむ。そして全力でやる。最後は諦めない。
若目田:楽しむ、全力でやる、諦めない…部活の標語みたいですね!1つずつ理由を教えてください。なぜ「楽しむ」なんですか?
長谷川:私が思うに、やはりクリエイターは、面白い物や人を感動させられる物を作るべきだと。そう考えると、作り手はやはり楽しんだ方がいいかなと思います。
若目田:作り手として楽しむという意味ですね。2つ目の「全力でやる」というのはどうなんでしょう。例えば私の場合、6割くらいで常に仕事をしています。はせあきは、どうですか?
長谷川:それも良いですよね。実際、最初から最後まで全力でやっているかは置いておいて、最後の「諦めない」に繋がってくるんですけど、諦めずに最後まで全力でやる。やはり、最後の最後まで粘るというか、そういうのが大事だと思います。
若目田:もう少し詳しく聞かせてください。なぜそう思うんですか?
長谷川:私の場合、クオリティは最後の最後にガッと上がることが多いんです。最後の粘りで、印象が変わってきたりする。だから、最後の最後まで諦めません。
若目田:なるほど。よく“神は細部に宿る”というけれど、そういうニュアンスですね。それが3つ目の「諦めない」に繋がるんですね。
長谷川:そうですね。
若目田:普段、はせあきは寡黙で、何を考えているのか私はよく分からないなと思っているのですが、こだわる部分はめちゃくちゃこだわっていますよね。スイッチが入ると、「なんでこんなにこだわってるんだろう?」というくらい、本当にこだわってやってるイメージがあります。
カチノデの森くんとは、また違うストイックさがあると思います。なぜ、そんなにストイックになれるんですか?
長谷川:私は完璧主義的なところがあって…基本的に物事に対する見方がゼロかイチなんですよね。やるならとことん突き詰めてやりたいし、やらないならもういいやみたいな。中途半端で出すのはすごく嫌だなと思います。
若目田:今、はせあきは創業して駆け出しです。micsに求めていること、チームをこうしていきたいとか、これからの展望があれば教えてください。
長谷川:みんなで楽しんで、一緒に何か面白い物を作りたいなというのが私の思いです。全く違うスキルや価値観を持った人が集まっているので、ぜひハッカソンをやりたいですね。
若目田:ハッカソン!具体的な案が出てきましたね。分かりました。はせあきの言う通りですね、みなさんで仲良く楽しむものを作っていけたらなと思います。
長谷川:小学校のように、楽しく仲良く元気良く。
若目田:遠足じゃないんだから(笑)。
執筆:小澤