数学ギョウザ
ある日、数学とギョウザが入れ替わった。
数学がギョウザになり、ギョウザが数学になったのだ。
数学の授業はギョウザを食べる授業に変わり、テストもギョウザを何個食べられるかで点数が決まった。
数学者は寝食を忘れてギョウザを食べ、思いついたらところ構わずギョウザを食べた。
一方、中華屋では数学をする者で賑わい、数学でビールをあおった。
やがてギョウザは数学的進化を遂げ、数学はギョウザ的進化を遂げた。
数学はギョウザに近づいていき、またギョウザも数学に近づいていった。
数学とギョウザの融合である。
こうして『数学ギョウザ』は誕生した。
数学をする者もギョウザを食べる者も分け隔てなく、みな数学ギョウザに勤しんだ。
まぁ、数学もギョウザも嗜まない者にとっては、どうでも良い話だった。