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観光以上、移住未満。地元民が案内する新しいまち体験〜湯河原トライアルステイ〜

湯河原でお試し移住体験をしてみた!

近年、「地方移住」「多拠点生活」という新しいライフスタイルが広く普及してきました。とはいえ、いきなり移住を決断したり、離れた地域に新たな拠点をつくったりするのはハードルが高く、簡単には実現できないという人は多いのではないでしょうか。

そこで私たちが提案するのが、観光より深く、移住より気軽に、まちの魅力を体験できる機会です。

例えば、地元の人たちがリフレッシュするときに訪れるという、山の小川で涼んでみる。
例えば、実際に住んだときの生活を想像しながら、地元の人たちと話してみる。

そんな観光以上、移住未満の新しいまち体験が「湯河原トライアルステイ」

これは、首都圏に住む4人が湯河原町でお試し移住体験をしてみたら、移住先での新しい生活のイメージがわいたり、移住先の物件見学に一歩踏み出したりするきっかけになったお話。



湯河原トライアルステイとは

今回の記事では、2024年7月に実施された「湯河原トライアルステイ」のレポートとして、湯河原町のローカルな魅力に入り込んでもらった滞在体験をお伝えしていきます!

「湯河原トライアルステイ」は、観光や移住だけでなく、多様なかたちで湯河原町の魅力を体験できる機会です。お迎えから見送りまで、現地住民が2日間アテンドして湯河原をご案内。地域の人々との交流や湯河原の魅力が詰まった体験プランを通じて、観光や移住では体験できない、地域と多様なかたちで継続的に関わる機会を味わっていただきました。

この企画は、日本の中にもうひとつ、“日常” になるまちをつくることを目指す「&LOCAL」プロジェクトの一環として、湯河原町を舞台に、宿泊事業や不動産・建築向け事業、地域コミュニティ事業を通して地域社会を巻き込んだ取り組みを進めるOOZMA社と、全国で展開しているレンタルスペースの予約プラットフォーム「instabase」を運営するRebase社と、都市とローカルを横断したプロジェクトコーディネートを行う私たちmicro development(以下、mdi)との連携によって実現しました。

本記事は、湯河原トライアルステイに同行させていただいたmdiの花崎がレポート形式でお届けしていきます!


参加者について

今回の参加者は、西東京から海の近くへの移住を希望するご夫婦と、二拠点生活に興味があり、子どもの夏休みに様々な地域を訪れて日常の風景を感じたいという親子連れの2組。260組以上の応募の中から選ばれました!


湯河原トライアルステイ・プラン紹介

一泊二日の湯河原トライアルステイで参加者を案内するのは、4年前から湯河原町での活動を本格的に開始し、以来まちに深く入り込んできたOOZMA COMPANYの代表・石井康晴さん。

石井さんは、ふと思い立って訪れた湯河原の、どこか懐かしくてノスタルジックな雰囲気に惹かれ、「このまちを盛り上げたい!」と、かつて三菱自動車の保養所だった施設をリノベーションして一棟貸しの宿をオープンしました。

平日は都内で会社員として働き、週末は湯河原に通って活動するという二拠点生活を体現している石井さんは、湯河原への移住や二拠点生活を検討している参加者にとってのいわばロールモデルのような存在です。今回はそんな石井さんの目線で、観光では体験できない湯河原の奥深い魅力を一緒に体験させていただきました!


ごはん(十二庵、おりーぶ)

まず体験したのが、このまちならではの食事です。

今回は、全国豆腐品評会にて最優秀賞にあたる農林水産大臣賞を受賞したことのあるとうふ・生ゆば専門店「十二庵」と、宮崎県から移住してきた姉弟が開いた、チキン南蛮が美味しい「お食事処おりーぶ」にお邪魔しました!

【十二庵】
十二庵では、できたてとうふをいただきました!

地元の人がおすすめする食べ方が、塩でいただくというもの。筆者も試してみたところ、とっても美味しくいただけました!

参加者の皆さんもお互いにお話を交わしながら、美味しいできたてとうふに表情を和らげていらっしゃいました。
参加者が湯河原への移住を検討しているとの話をしたところ、お店の代表の方からは、「いきなり移住はハードルが高いかもしれないけど、二拠点生活のような形から湯河原での生活をはじめてみても良いのではないかなと思っています」とのことでした。


【お食事処おりーぶ】
お食事処おりーぶでは、チキン南蛮定食に舌鼓。

参加者の皆さんは食事をしながら、店主の白石さんはなぜ湯河原に移住したのか?住み始めてからのリアルな話はどうだったか?と住んだ時のイメージを膨らませられるよう、熱心に耳を傾けていました。

参加者の中にも宮崎出身の方がいたこともあり、海・山・川などがある湯河原は地元で流れてる空気感と近い!というような会話が弾みました!


まちの散策(幕山公園、惣湯・万葉公園)

まちの散策の時間でも、湯河原の魅力を存分に味わうことができました!

【幕山公園】
幕山公園は、季節の移り変わりとともに表情の変わる自然豊かなスポットです。早春には一面に咲き誇る約4000本の梅の木がつくるピンクの絨毯で有名。今回の湯河原トライアルステイで訪れた7月末のシーズンは、深緑の木々と涼やかに流れる小川が魅力的な季節です。

この公園は車で山を登った先にあるスポットとはいえ、外にいるだけで暑い時期。そんな中でしたが、川のそばに下りた参加者の皆さんは癒やされた表情で少しお話しを楽しまれていました。

今回参加していた夏休み真っ只中の女の子も川に浮かんだ石を渡ったり、自然をじーっと観察していたりして、楽しんでくれている様子でした。


【惣湯・万葉公園】
惣湯・万葉公園には、温泉・サウナだけでなく、カフェや観光案内、コワーキングスペース等の用途が備えられており、日常の疲れを癒やすリトリートの時間をゆっくりと過ごすことができます。

万葉公園の「かわのみち」は、ゆっくりお散歩しながらマイナスイオンを存分に浴びることができるおすすめのスポットです。ここを歩いていると、日常の疲れが一気に癒やされる気分になりました。


地元の人たちと交流(BBQ、花火大会、アロマづくり体験)

トライアルステイ企画の目玉ともいえるのが、地元の人たちと交流できる時間が含まれていること。その背景には、一般的な観光で来た際にはなかなか巡り合えない地元の人たちとお話しできる機会を通して、観光以上にまちを味わってもらいたいとの想いがあります。

今回、参加者の皆さんには、地元の人たちを交えたBBQや地元花火大会、アロマづくりを体験していただきました!その中でもこの記事では、たくさんの地元の人たちが集まってくれたBBQに焦点を当ててご紹介。

BBQは、湯河原のあちこちを楽しんだ後、参加者の2組もお互いに少しずつ打ち解けてきた1日目の夜に実施。石井さんの呼びかけで集まった地元住民の皆さんも歓迎ムードでトライアルステイの参加者とコミュニケーションを取ってくださいました!

中には、大きなスイカを持参してくださった方も!!

参加者同士で湯河原への移住について意見交換をするだけでなく、実際に住んでいる住民の皆さんともお話しすることができ、充実した交流機会になったことと思います。


おわりに

観光よりも深く、移住よりは気軽に、ローカルでの暮らしを体験する企画「トライアルステイ」。ここまで、湯河原トライアルステイの様子をお届けしてきましたが、いかがでしたか?

「湯河原を盛り上げたい!」という想いで活動に取り組む石井さんの案内でまちを巡りつつ、地元の人たちとの交流も盛り込んだ一泊二日を通して、参加者の2組のうち1組は早くも物件見学に進みそうとのことです!

参加者の皆さんにとって、移住のきっかけになれば嬉しいのはもちろんのこと、今回のトライアルステイで訪れた湯河原のまちが、普段の日常でまた訪れたくなるような場所になれば良いなと私たち「&LOCAL」プロジェクトは考えています。

トライアルステイ企画は、次回開催も計画しています!次はあのまちがあなたにとっての ”日常” になるかもしれません。続報をお待ちください!


text, photo, & edit:花崎寛太