SF作家ではなく、幻想文学作家になりたい
今の心情はタイトルの通りです。何をもってSFと呼ぶのか、幻想文学と呼ぶのか人それぞれだとは思うけど、私の中でSFと幻想文学は似て非なり、という解釈です。では何故ゲンロンSF創作講座を受講したのか? そう訊かれたら迷わず、過去受講生の河野咲子さん作『水溶性のダンス』を読んだから、と答えるでしょう。『水溶性のダンス』は私にとって多大なる影響をもたらしてくれた秀作で、その幻想的な作風も文体も凄く好みでした。そしてもう一つの理由。私の尊敬する幻想文学作家・山尾悠子さんの『飛ぶ孔雀』が第39回日本SF大賞に選ばれたことで、幻想文学=SFという図式を垣間見られたということでしょう。ただ、正直に書くと私にはSFがよく分かりません。今までの読書傾向は純文学、幻想文学が中心でした。今後の課題として、まずはSFに対する苦手意識をなくす。ゲンロンSF講座が思っていた感じと違うとしても、何とか自分を合わせていく。要は柔軟性でしょうか。
はっきり言うと私の目標はゲンロンSF講座で好成績を収めることではなく、やりたいことを継続して幻想文学作家としての確固たる地位を築くということですから、あまりSFばかりに囚われてもどうかなと思っています。もし囚われるとしたら、SFというジャンルの定義、或いは自分自身を変えるしかないなと。まず色々挑戦してみます。(つづく)