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早渕仁美「念願叶う旅。(5日目)」

こんにちは、吉田町を旅する早渕仁美です。

本日は大変です。急遽地元の方に町案内をしていただき、
情報量が多すぎて、書ききれるかどうか。
少しダイジェスト的にご紹介。

まず、
ランチに農家カフェ『そらべじ』に招待してもらいました!

ホストの一人ななみさんと、そのお義母さんのみちこさんのショータイム。
サラダにはオリジナルのサクサク煎り玄米のトッピング
豚肉に茄子挟んだやつ、生春巻きにチーズやシーチキンなど巻いて揚げたやつ、茄子ムース‥!
ハイビスカスローゼルジャムのチーズケーキ、アサイースムージー

めちゃおいしかった!
こちらのお店は農業で採れた野菜を無人販売していて、
みんなが知らない野菜を売っていたら、
どうやって食べるの〜?と聞かれ始めたのがお店開業のきっかけだそう。
野菜を届けるという概念が少し変わった。
野菜という固定されたイメージが、
素材の味や、色とか、組み合わせなどで一つ一つの感覚になっていく。
野菜が私の心に届く。

スムージーはななみさんのオリジナル。
ゆくゆくは全国に届けたいと語る彼女。素敵です。

こちらのお店でご一緒したのが、
本日一緒に旅を誘導してくださる、福世さんと遠藤さん。
お二人は商工会に所属されているなど、吉田町の動きを握るキーマン。
このお二人のご紹介やお話で、
自分にとっての吉田町がまた開いていくことになる。
いつもお世話になっているアーツカウンシルしずおかの石川さんも来てくれた。

続いて、吉田町の名産、しらす。
しらすの加工場の住吉水産さんに見学に!

ここで洗ってすぐ釜茹で

本日は船が出ていなかったので機会は動いていなかったけど、
なるほどーの連続。

しらすの獲り方を説明してくださる

しらすは、釜揚げ、天日干しの他にもたくさん加工方法があった。
鮮度が抜群だからこそ、釜揚げが美味しい。
もし船が順調に出たら、後日朝の競りを見学させてもらえることに。
しらすって美味しいよな〜〜と思いながらお話を聞かせていただいた。

しらすの漁獲量は温暖化などもあって減っているそう。
気候変動は顕著に魚の様子に現れている。
しらす漁は今のようなものではなくなるだろうと平然と語られるのが印象的だった。

続いて、
これは最近書いてきた、うなぎの池探しのお話の続きとも言える出来事。
吉田町は昔、うなぎを育てる剥き出しの池がいっぱいあって、
虫が大繁殖していたという話を聞いてから、
私はその痕跡を探しながら歩いていた。
その池跡と言えそうなものを見つけたのだけど、
誰にも聞けずに当たりをぐるっと巡った日があった。

うなぎの餌。
そう、なんと、うなぎの養殖場の見学に行かせてもらえた!

うなぎの餌は、混ぜて団子にして決まった時間に1日2回。朝6時、そして夕方5時。これがめちゃ大変で、重労働。何時間もかかる。

養殖場のハウス

小学生の頃、通学路にうなぎやあゆの養殖場があって、
ずっと入ってみたかった。
あの時、横を通った時の音と同じ音がする。
まさか、ここでこの中に入れるなんて‥

入った瞬間、ぶわっとものすごい暑い湿気がきた。
半歩下がりつつ、中の板場へ。

ここが養殖場の中か〜〜!と。
胸がいっぱいになった笑

ちょっとうなぎを呼んでくれる宮野さん
いる?
おる‥
おる!!
めっちゃおる

写真は反射して見にくいけど、
この湿度と音と、板のしなりと、すぐそばの池ポチャ感とともに、
現地に行ってはじめて見える特権ということで。

うなぎの仕分け場所
びく。通称カボチャ。

うなぎという魚は不思議すぎる。
運ぶ時に少しでも水に触れているだけで、
運搬の数時間にも耐えられる。
氷を入れておくだけでOK。皮膚呼吸ができる。

水の張っていない養殖場
かっこいいインスタレーションにしか見えない

うなぎの不思議はまだあって、
なぜか養殖のうなぎはオスがほとんど。
でもメスの方が柔らかくて美味しいから、
イソフラボンを食べさせてメスにするということがあるらしい。
でも成長のリズムを掴むのが難しいから、
そこまで広くは行われていないらしい。
メスのうなぎを食べられるお店もあるみたい。
うなぎ、不思議すぎる‥。

さて、念願のうなぎ養殖場が見れたところで、
こちらの写真。

そう、ここが以前私が見つけた養殖の池跡の疑いの場所。
なんと、見学したうな利水産株式会社さんの奥だった。
うな利さんの敷地ではないけど、
間違いなく養殖池の跡だと教えてもらった!

気がつくとこの辺りは、

池の跡がたくさんあった。
あまりにも現在の様子に溶け込み、
雑草の方が存在感を示していて、意識のピントが合わなかった。
ここで昔、うなぎが泳いでいて、吉田の人が労働した場所。
昔の痕跡が、吉田の今のこの瞬間を意識させてくれた。

さて、福世さんと遠藤さんとは、
道中いろいろなお話をさせてもらった。
吉田には何もなくない、たくさんあると教えてくれた。
何よりも、吉田の上を歩いている感覚だったところを、
会話によって吉田の中を歩くような感覚に。
明日もお会いできるので、いろいろお話したい。

お二人とは別れ、静岡木工へ!

繊維工場を改装した倉庫
かっこいい

神棚や神具を手がけられている会社で、
現代の生活様式に合った形のものも企画製造している。

会長の杉本さんに色々とお話をうかがった。
この会社の始まりは、
先代が元々船大工で技術があるから、
船をやめて神棚を作り始めたそう。
海沿いの町だから木材が沢山採れるわけでもない。
すごくおもしろいエピソードだった。

神棚を販売するお店は、自然と少し背筋がピンとなる。
まだ神様が入ってはいないけど、神聖な気持ちに。

本日はたくさんの吉田町の顔に出会えた。
ディティール旅とは一味違う感覚。
明日もご案内していただけることに。
自分の足で一歩一歩旅をする感覚と、
どこで接続されるのか、とても楽しみ。

本日ご案内してくださったみなさま、本当にありがとうございます。

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