香川裕樹「目的」(3日目)
・車に乗って清水・三保地域をまわっていた時、自分が既にそこにあるモノやコトをピックアップして、それらを並び替えたり関連づけたうえで捉えようとしていることに気がつく。自分の作品制作の手法と通じるところはあるが、なぜ並び替えたり関連づける必要があるのかハッキリしたいと思った。
・宿泊している施設で他の旅人の方と共同で自炊をする機会が何度かあった。自分はどうやら動作や作業スピードが速いらしい。こういう気づきは家族やパートナー以外と生活を共にする機会がないとなかなか分からないことだ。他人の振る舞いや食器の洗い方ひとつで、その人の生い立ちや人となりを判断されてしまうのは少し怖いなと思いつつ、自分もそうやって判断しているのだなと思う。
・いろいろ見て回っている中で、明確な目的(人に会いに行く、名物を食べるなど)と目的がない旅では、情報をキャッチする感度や行動力にもやや偏りが生まれる。後者の場合、何をしようかと考える時間が長くなってしまう印象。目的をもちつつ、その道中で思わぬ出会いや気づきがあるのが一番理想的。