Yoko Ichikawa「海が見たい(1日目)」
<はじめに>
初めまして!MAW 2023-御前崎-に初参加します、アーティスト/アートディレクターのYoko Ichikawaです(活動履歴などについてはこちらから)。
御前崎で見たり感じたことをつらつら書き連ねようと思います。短い期間ですがどうぞよろしくお願いします!
<1日目>
御前崎市を滞在先に選んだのは、自分と異なる文化を体感したいからだった。
私の生まれ故郷は、群馬県前橋市。三方を山に囲まれた根っからの“海なし県人”である。「海を見ると異様に感動してしまう現象」は、海なし県人の皆様であれば、一度は体験したことがあるのではないだろうか。
思い返せば、海を見ると異国にいるような気分になることが多かった。それは自分が育った環境とまるで異なる文化だからだと思う。私は群馬のからっ風を受けて育ったが、御前崎の皆さんは潮風を感じながら生活していると思うと感慨深い。
マイクロ・アート・ワーション(MAW)を通じて、旅人として地域の魅力を伝えるだけでなく、アーティストとして「海」という存在が身近にある人々のアイデンティティを知りたいと思った。
東京からおよそ1時間半。掛川駅で下車した後、バスを使って御前崎に向かった。
住宅地を通り抜け、長閑な田園をぐんぐん進む。海はそろそろ見えるのかと思ったが、海は一向に見えない。そういえば、御前崎は海産物でだけなく、お茶や果物といった農産物も有名だったと思い出し、海を見ないまま滞在先に到着した。
到着後、市立図書館のアスパルに向かった。清潔感にあふれた館内には、親子連れやお年寄り、学生など幅広い年齢層の地元の方々が思い思いに本を読んでいた。
私のお目当ては御前崎の郷土資料だ。来訪前にリサーチしたかったのだが、某国立図書館で閲覧できなかったため、アスパルにお邪魔した。
読みたかった資料が山のようにあり、郷土史から民話、現在の課題まで、時間が許す限り読み耽った。
道すがら、夕焼けの美しさに思わずカメラを向けた。もちろん都内でも夕焼けは見られるが、やはり沿岸の街だからか、グラデーションの色合いも異なるような気がする。
明日はホストの「OMAEZAKI CULB」の皆さんに街を案内していただく。地元の方とお話しするのがとても楽しみだ。
ちなみにまだ海には出合えていない。明日は海を拝もうと思う。
Yoko Ichikawa
アーティスト/アートディレクター
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