有泉汐織「歴史と文化が息づく町」(滞在まとめ)
河津町から帰ってきて、はや1週間。
私は今静岡に住みながらも東京で勤務していて、生活の時間軸はほぼ東京。
河津町滞在中に自分の身体に移った時間軸を持って帰宅した時は、日々の時間に追いつけるか一抹の不安もありましたが、見事に忙しさに飲まれています。
でも、電車を待っている時間(これも河津では20、30分が当たり前だったところ5分程度ですが)や、ふとした時に河津町での時間を思い返して、時の流れに対してゆったりと構えることができる瞬間もあります。
よそ者として
初日、河津町に向かう電車の中で、転校する時に似た緊張を感じていました。
河津町というコミュニティの中に「入っていく」という意識を持っていたのだと思います。
でも、今振り返ると見当違いの緊張だったかもしれません。
確かに“よそ者”として期待されている側面は感じました。
「外の人の目から見て、河津町の魅力を見つけて発信してほしい」
「河津町を何とかしてほしい」
河津町でホストの方にご紹介いただいた方々は、皆さんとてもエネルギッシュでした。
それぞれに想いがあって、河津町のために、活動している。
そして、河津町へ移住してきた方々にもお会いしました。
「御神楽は以前は地元で生まれ育った長男に限っていたが、今は移住者でも、長男でなくても…」
「移住して19年経つが、いまだに“よその人”と言われる」
「4年前に東京から、妻の地元である河津に移住してきた」
私が滞在したのはたったの1週間でした。
しかも、最初から1週間しかいないと分かっている出会いだった。
なので河津町というコミュニティの中に「入っていく」なんて、おこがましすぎました。
ただ、伝えておきたいのは、河津町の皆さんは温かかった、ということです。
とっても温かかったです。
色々なお話を快く聞かせてくれ、時には話しかけてくださることもありました。
アンケートにも沢山のご協力をいただきました。
それと同時に、河津町は古からの文化が、今もなお息づいているのです。
鳥精進・酒精進や、家号で呼び合うコミュニティなど、
資料に載っているような文化は、決して過去のものではなく現在に続いていて、
河津町の皆さんは、そうした文化の中に生きていらっしゃいました。
屋号については、もっと詳しく知りたくて、わがままを言ってホストの古川さんに資料の共有をお願いしています(お手数をおかけしてホントにすみません)。
屋号の一つ一つには、その家の歴史や物語が詰まっていて、とても魅力的です。
耳で聞いているために変化していくのも興味深い。
近々自身のサイトにでも、まとめたいと思います。
最後になりましたが、ホストの古川さん、和田さん、
大鍋区長の平川さん、御神楽の皆さん、
栖足寺ご住職の千葉さん、
NPO法人あおぞらビレッジの皆さん、
河津町の歴史研究をされている宮本さん、
そのほか、お宿の皆さん、色々とお話を聞かせてくださった皆さん
本当にありがとうございました。
お祭りの時期に、また伺います。
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